表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
419/646

第四十四話 巨大獣デズガズ デスカンダル皇帝の最後 10

「その声は、フジ子さん?」

「そうです、エリーザさん。ボクが助けに来ました。イチナナ、みんなを手の上に乗せて!」

「ラージャー」


 どうやら作戦は大成功のようだ。

 エリーザ様は鉄巨人イチナナが助け出し、大型飛行艇にいたクルー達は全員デスカンダルと三島のブキミーダによる洗脳から解かれ、投降した。


 衛星ネオの兵士は着地したマグネコンドルが全員を回収。

 大型飛行艇のクルーは全員俺のいる機動要塞ドグローンに回収した。


 今や残っている敵勢力はデスカンダルと三島のブキミーダ、その命令に従うアンドロイドくらいだ。


 だがそのアンドロイドも先程のマーヤとダンダルの地獄の歌謡ショーでバグを起こし、まともに起動していないようだ。


「いやはや、凄まじい威力だったね。わたしの演算すらバグを起こすあの特殊音波をまさか切り札にするとは。彼がわたしの敵でなくて本当に良かったよ……」


 ブレンがそう言うくらいだ、あのレイザムの切れ者っぷりは宇宙一と言えるかもしれない。

 彼のおかげで、ほぼ無血で全人質を取り返せたわけだから。


「ええい! どうなっておるのだッ! 我の兵士が全員裏切ったと言うのかッ!?」

「デスカンダル様、あんな有象無象がおらずとも、ワシの作ったそのデズガズがあれば逆らう者全てをぶち殺せますよ。さあ、今こそ貴方様の強さを見せつける時です!」


 俺の残したスパイドローンはデスカンダルと三島のブキミーダの会話を拾った。

 どうやら打つ手の無くなったデスカンダルは原作最終回と同じように巨大獣デズガズで出撃するみたいだ。


 衛星ネオの要塞が崩れ、その中から二体の超巨大ロボが姿を見せた。


 三島のブキミーダが乗るラゲンツォと、デスカンダルの乗る巨大獣デズガズだ。


 どちらもガッダイン5やグレートシャールケンの二倍以上だが、それでもラゲンツォとデズガズを比べると大人と子供のような大きさの差がある。


「フン! 皇帝である我、デスカンダルに逆らう愚か者どもに正義の鉄槌を喰らわせてやるのだッ!」


 そう言ってデスカンダルは巨大獣デズガズを歩かせようとした、——だが!!


 ドガァアアアンッ!!


「何じゃ!? 一体何が起きたのだァァァア!?」


 どうやらタイタン部隊の仕掛けた破壊工作用の爆弾が、原作でブキミーダの仕込んであったデズガズの膝の時限爆弾に誘爆し、右足の膝から下が吹き飛んでしまったようだ。


 なんという壮絶な出オチ……。


 デスカンダルの乗った巨大獣デズガズは戦う前から衛星ネオの要塞に倒れてしまった。

 さらにタイタン部隊の爆弾はバックパックにも仕掛けられていたので、空中に飛んで戦う事すらできず、右足と背中パーツを失った巨大獣デズガズはその場から立ち上がる事すら出来なかった。


「た、助けてくれ、ブキミーダッ。我を助けるのだッ!!」

「バカがっ! もう貴様は用済みだ」

「な、何をするのだッ!? ブキミーダッ??」


 なんと、ブキミーダはラゲンツォの左足で動けない巨大獣デズガズのコクピットがある頭部を踏みつけた。


「ブキミーダだと? このクズの皇帝モドキが! ワシがいなければ何もできなかったくせに……。キサマはもう用済みだ、このクズが! デスカンダル、キサマ、ワシの名前を言ってみろ!」

「ヒ、ヒイイイイ、助けろッ、いや、助けてくれッッ。助けてくださいブキミーダッ!!」

「ブキミーダだとっ!?」


 ラゲンツォの踏みつけがさらに全重量を乗せたものになり、グリグリと巨大獣デズガズの頭部を踏み躙った。


「ブッ、ブキミーダ様ッ! ブキミーダさまぁぁあッ! 助けてください、わたしはあなたに忠誠を誓いますッ!! ブキミーダさまあぁぁぁぁぁああっ!!」

「だが断るっ! 死ねっ!!」


 ブシャッ!


 三島のブキミーダが乗るラゲンツォは、デスカンダルの乗っていた巨大獣デズガズの頭部を踏み潰し、ついに皇帝だったデスカンダルは、その中で踏み砕かれて死んだ……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星★★★★★よろしくお願いします! していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません! ぜひよろしくお願いします!

ゆーたん(たけのこ派)

別作品です、こちらもどうぞよろしくお願いします。
双子が姉妹の令嬢として再度生まれて人生を入れ替えてやり直す話です

運命のゆりかご・生き別れの双子令嬢は猫に導かれ互いの人生をやり直す



魔族の男がポンコツ女達に振り回されるギャグです

魔王軍最強触手幹部 左遷先の不毛の地で困窮する食糧事情を解決、なし崩しに出来たハーレムで本土に逆襲大作戦!!

元ゲームクリエイターが転生して救世主になるファンタジーです

『転生クリエイターのマップチェンジャー』圧倒的な魔力でチート能力を使い一瞬で天変地異を巻き起こす元ゲームクリエイターの転生者はハズレスキルの地面作成(マップチェンジ)を使いこなし救世主となる!

改心したワガママ令嬢が人生をやり直す話です。

ワガママ令嬢は挫けない 〜傾国の悪妃として処刑されましたが、今度こそ誰もに愛されるよう努力します〜

ダンジョン配信でミミックが悪人を退治する話です。

社会のゴミ箱DQNイーター 元ラストダンジョン裏ボスつよつよピザ好きミミックが移動先のダンジョンでよわよわヒーロー仮面配信者と世直し配信!

― 新着の感想 ―
[良い点] >三島のブキミーダが乗るラゲンツォは、デスカンダルの乗っていた巨大獣デズガズの頭部を踏み潰し、ついに皇帝だったデスカンダルは、その中で踏み砕かれて死んだ……。 何と皮肉な……。演出として…
[一言] 帝王……じゃなかった皇帝デスカンダルの栄光。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ