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第四十三話 巨大獣バミンゴ 勝利を呼ぶ5人の力! 7

 巨大獣バミンゴは出オチというくらい全く出番も無く倒されたが、やはり三島のブキミーダはラゲンツォに乗って現れた。


 この姿、マジでこのラゲンツォって俺が考えたはずのものが実は宇宙のアカシックレコードにリンクしてしまっていたのかもしれない……。


 しかしそうなると、アーゴンがラゲンツォを倒したという伝説は一体。


「ラゲンゾ、ウチュウノアクマ、オレ、アーゴントタオス!!」


そう言うと戦士ボボンガは岩石の巨人アーゴンでラゲンツォに飛びかかった。


「岩で出来たガラクタでこのラゲンツォに勝てるものか!」


 三島のブキミーダは修復された高周波ブレードをアーゴンに叩きつけてきた。

 だが、高周波ブレードはアーゴンの外装を剥いだだけに過ぎなかった。


 岩石の外装が剥がれたアーゴンの内側にあったのは、銀色の巨人と言えるような古代の文明のロボットだった。

 本編四十二話でガッダイン5と戦った時は、超電磁クロスフィニッシュで倒された事により、内部に何があったか等はわからず、ただ爆発の中に機械の破片が見えただけだったが、今のアーゴンはどう見てもロボットとわかる姿だ。


 これがかつての古代ダバール星人が作り、魔神ラゲンツォと戦った巨人なのか……。

 不思議な紋様の入った銀色の金属で作られたアーゴンは手に持った巨大な槍でラゲンツォを突き刺そうとした。


「ケカカカカカカカッ! バカめ! そんな原始的な武器でこのラゲンツォが倒せるわけがなかろう!」


 だが、アーゴンの槍はラゲンツォの右手に突き刺さり、高周波ブレードを砕いた。


「な、何故だァァァ!?」


 ラゲンツォに乗った三島のブキミーダは通るはずの無いと思われた攻撃を喰らい、動揺していた。


 しかし何故あのアーゴンの槍はラゲンツォを貫けたのだろうか?

 俺には理由がわからなかった。

 アレだけデラヤ・ヴァイデス宙域でガッダインチームやダバール星の巨大獣、鉄巨人兄弟の攻撃を受け付けなかったはずのラゲンツォがどう見ても原始的な武器を持った古代ロボ、アーゴンの攻撃で大ダメージを受けているのだ。


「アーゴンノチカラ、クウキキルチカラ、アーゴンニツラヌケナイテキハナイ!」


 ボボンガの言葉がヒントになってアーゴンの攻撃の正体がわかった!

 古代ダバール星人の作ったロボ、アーゴンの武器は、簡単に言えばバリア貫通能力だ。


 つまり、バリアフィールドをもし形成したロボが相手だとしても、このアーゴンの攻撃はそのバリア部分を武器の周りの分子が分解してしまう。

 それなので攻撃力自体はさほど強くなくても、ラゲンツォの全身を包んでいるバリアフィールドを分解しながら攻撃するという事だ。


「キサマら、絶対に許さんぞ!」

「ブキミーダ、一体どうなっているのだッ! キサマの用意した機体はあっという間に倒されてしまったのだッ!!」

「デスカンダル様、ここは一旦衛星ネオの要塞でお待ちください」

「必ずあの裏切り者を殺すのだッ!! もし倒せなければキサマの居場所はもうこの星のどこにも無いと思えッ! わかったら返事するのだッ!!」


 デスカンダルは怒鳴るだけ怒鳴り、そのまま大型飛行艇で空の果てに逃げ去った。


「フン、あの無能皇帝め、せいぜい足掻いていろ! ワシがコイツらを片付けた後には……まあいい、コイツらを全員血祭りに上げて戴冠式を阿鼻叫喚の地獄絵図に変えてくれるわ!!」


 三島のブキミーダほラゲンツォで空中を移動し、空を飛ぶアーゴンの前にたちはだかった。


「コイツ、デカイ!」

「フン、古代のガラクタはそのまま遺跡で眠っていろ!」


 ラゲンツォの左手のスパイクシールドがアーゴンに炸裂した。


「グガァァアッ!」

「ボボンガッ!」


 ラゲンツォの攻撃を喰らい、アーゴンは吹き飛ばされた。

 このままでは民衆の中に落下してしまう!


「キャアアアア!!」


 このままではせっかく無事だった民衆達にアーゴンが落下して未曾有の大被害が起こってしまう!!


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