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第三十九話 巨大獣バルバル バルガル将軍、散る 8

 防衛軍とダバール星人の協力で、捕虜の輸送はほぼ一日で終わった。

 巨大頭脳ブレイン総統も本来攻撃用に用意していた魔改造された音速旅客機を使い、捕虜の移送を手伝ってくれた。


 確か本編ではこの音速旅客機、ウルフ博士が人質作戦に利用して中の乗客を爆破する為の罠だったな。

 だが今はこれを普通に輸送用として使ってくれたので効率よく何往復かする事により捕虜を極東司令部に移送するのに大いに役立ってくれた。


 さて、次にやる事は、地球の主力ロボットの集結か。


・米国のグレートジャスティス

・ブリティッシュ連合国のゴライアスとコッペリア


 幸い彼等は今日本の極東司令部にいる。

 あの三島長官の姿のブキミーダに対抗する為、世界から日本のここに戦力を結集していた為だ。


 米国のジェイムズ・アームストロング大佐、そしてブリティッシュ連合国のヘンリー・ストークス博士、そしてパイロットのハリー・キタムラとメアリー・スチュアートにヘンリー・バッキンガムがマグネコンドルクルーに参加した。


 流石にマグネコンドルにロボットを何体も置ききれなくなってきたので、ゴライアスとコッペリアは機動要塞ドグローンの方に移ってもらう事になった。

 まあ、特にパイロット同士のいざこざ等の問題は無いだろう。


 地球からの出発準備は着々と進んでいる。

 だが俺達に荒川長官から依頼があったので、それを聞いてからになりそうだ。


「あー、わっしが荒川です。うー、その何と言うか、もしよろしければなんだが、捕虜から解放された住民を百名前後運んではもらえないだろうかー? 候補になる場所は九州の村なんだがー」

「九州ですか、わかりましたぞい。それでは希望者を乗せて一旦出発しますぞい」


 九州と言えば、玄太郎の母親の巴と、戦線から離脱したキレーダさんがいる場所だ。

 まあ今やシャールケンもアクラデスも地球人への偏見も、軍人への厳しい規律も無さそうなのでもし彼女が見つかったとしても特に問題は無いだろう。


 俺達は捕虜から解放された人達を乗せ、九州の熊本の村に向かった。

 その村は玄太郎の住んでいる村から少し離れた場所だったが、マグネコンドルの速度ならその程度の距離、数分差で到着する。


 玄太郎は代々木博士に頼み、決戦に向かう前に母親に挨拶をしたいと言っていた。

 代々木博士はその頼みを受け入れ、避難民を目的の村に降ろすとそのまま玄太郎の実家に向かった。


「おやあ、またでっかいのが来たもんだねー」

「あ、アレは地球人の要塞? 何故ここに??」


 巴もキレーダさんも流石にこの巨大なマグネコンドルを見て驚いたようだ。

 だが、その中から玄太郎の姿が見えると、二人共喜んで走って駆け寄ってきた。


「ゲンタロー! 帰って来てくれたのですね!」

「玄太郎、アンタ……」

「かーちゃん、ただいま」


 今度は流石に巴さんも玄太郎を投げ飛ばそうとはしなかった。

 何となくではあるが状況が分かっているようだ。


「行ってくるんだね、玄太郎。気を付けていくんだよ!」

「はい、かーちゃんも元気で!」


 そこで何か言いたそうでも我慢している様子のキレーダさんの姿が俺の目に入ってきた。


「キレーダ、何か言いたい事が有るんじゃないのか?」

「お、お父さま……そんな、言いたい事なんて……」


 どうやらキレーダさんは俺の事を本当の父親のブキミーダだと思っているようだ。

 それなら今のうちに本心を言うように言った方が良いな。


「玄太郎さんに言いたい事が有るんだろう、我慢せずに言ってみればいい」

「お父さま……、わかりました! 玄太郎さん、わたしも連れて行ってください!」

「え!? キレーダ……さん?」

「わたし、決めたのです。この戦いは地球人だけでなくダバール星人の戦いなんです。それをただここの安全な場所で待っているだけなんて、とてもわたしには耐えられないのです!」


 どうやらキレーダさんはこの最終決戦に参加する意思があるらしい。

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