第三十八話 巨大獣ギョガゴゴ 崩れ行く奇岩島 7
初期と後半で大型宇宙船の名前が変わってしまってました!
誤字報告で直せましたので感謝します。
巨大獣ギョガゴゴは自爆装置で奇岩島基地もろともマグネコンドルを道ずれにしようとした。
だが、その前にマグネコンドルはマグナブラスターを発射し、その作戦を免れた。
マグナブラスターの直撃を受けた巨大獣ギョガゴゴはそのエネルギー波の中で爆発、消滅した。
その為巨大獣ギョガゴゴはガッダイン5にやられなかった数少ない巨大獣と言えるだろう。
さて、その巨大獣ギョガゴゴだが、ガッダイン5大百科の巨大獣図鑑によると……。
――巨大獣ギョガゴゴ――
全長58メートル、重量1400トン
拠点防衛用に作られた巨大獣で、全身重火器の塊。
鈍重な動きだが武器部分の動きだけは素早く方向転換や角度調整、連射などに長けている。
対空攻撃に特化していて三島長官の指示する最新鋭機の空爆部隊の爆撃機編隊を一瞬で殲滅した。
その後到着したマグネコンドルを狙い撃とうとするが、超電磁バリアに攻撃を防がれ、反対にマグネ砲で遠距離用砲撃カノンが大破。
それ以外にも対空攻撃で一斉掃射するもマグネコンドルには傷一つ与えられなかった。
仕方なく内部の炸薬を使い、奇岩島基地もろともマグネコンドルを葬ろうとするが、その前に必殺武器マグナブラスターの一撃を喰らい爆発しながらエネルギー波の中に消滅した。
――まあ何と言うか、ブキミーダらしい遠距離特化攻撃の巨大獣だったわけだ。
しかも一切の攻撃が効かないとなると自爆するところまで想定しているのが敵ながらよく考えていると感心できるくらいだ。
まあ今回三島長官の姿のアイツが用意する巨大獣がこれだとすると、やはりマグネコンドルで迎え撃つのが一番良いのだろうが、その前にどうにか奇岩島基地の地球人達の捕虜を助け出さないと……。
アイツは平気で捕虜がいるままに自爆装置を押しかねない。
さあ、とりあえずこの宴会を終わらせた後すぐに奇岩島基地に向かわないと……。
こりゃあ俺が酒を飲んでいる場合じゃないな……。
「ウィック、ブキミーダさん、飲んどるかぁー? 儂も久々にのんでもりあがっとるぞぉーい」
――ダメだ! 代々木博士に酒を飲ますのは危険行為だ!
彼は以前それで酔っぱらったまま街のチンピラとケンカしてトラ箱に放り込まれた事が有る。
一升瓶一本ならまだ大丈夫だが、コレが二本、三本と増えると人相が変わってまるでどこかのお好み焼き屋のヤクザの親分みたいになるぞ!
俺はその辺に転がっている酒瓶の数を数えた……1、2、3、4、5!?
ダメだ、既に代々木博士は一升瓶五本分も吞んでいる……。
これはどう考えても明日のマグネコンドル発進を彼にやらせるわけにはいかないな。
仕方ない、代々木博士は酔っぱらって寝てしまったらしばらく倉庫に放り込んでおくしかなさそうだ……。
「お前、酒飲まないのか? コレ、儂の特製品」
長老がオレに酒をすすめてきた。
ところでこの長老の声、どこかで聞き覚えあるな……。
確か、王者エメラインの祭官長ベロベタンの声だ! 後は銀河鉄道の車掌か……。
この声で「いーのーちーよーみーがーえーれー!」と言って復活獣を岩から作り上げていたんだよな……。
ってかそんな事言っている場合では無い!
ここで俺が酒を飲んでしまえば間違いなく詰む!
さて、誰か犠牲者を用意しておいて俺は逃げよう。
「お、そこで歌を歌ってるダンダルさん。長老様がお話が有るそうですよ」
「何だって、小生の歌が聞きたいって?」
「はい、そうみたいです。どうかお話を聞いて下さい」
ダンダルとベロベタンの声の長老、別作品ではガキ大将と金持ちの嫌味な悪友の組み合わせだな。
俺はどうにかあのベロベタンの声の長老から逃れ、タイタン部隊と合流した。
「トニー、とりあえず無理はしないでくれ。明日には俺達も奇岩島に向かう」
「了解です、オレ達に任せてください!」
そう言うとタイタン部隊はトニーが巨大獣バゲゲゾに乗り込み、肩や頭の上に残りの八名が器用に上に乗った。
彼等のこの巨大獣曲芸乗り、もう慣れたもんなのかな……。




