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第三十八話 巨大獣ギョガゴゴ 崩れ行く奇岩島 4

 ――あーあ、シャールケンが激おこだよ。


 だが、彼はその後ある事に気が付いたようだ。


「待て、そこの子供……お前、まさか以前この基地でオレとバルガル将軍を相手にして戦った事が有るか?」

「そうだ、ワシがお前達と戦った!」

「フ。フハハハハハッ! どうやら本当の事みたいだな、オレとバルガルはダバール星でもそう勝てる相手がいるはずの無い武人だ、そのオレ達と対等に戦える子供が普通の子供のわけもあるまい!」


 どうやらシャールケンは言葉ではなく、行動でケン坊が本物の三島長官だと認めたようだ。


「しかしそうだとするとそこに居るブキミーダの姿をしたお前は一体誰なのだ?」

「俺は地球防衛軍のロボット技師です、ブキミーダに捕虜として攫われた後、人格抽出マシーンの実験で彼の身体と入れ替えられてしまったのです」

「成程な、そういう話なら十分あり得る事だ、だが何故ミシマは子供に?」


 この質問に対する返答も当然用意している。


「おそらくですが、三島長官はこの国、いや……地球最強の軍人だったので、普通の体に移しても抵抗すると思ったのかもしれません、それで……無力な子供に人格を移してしまったのかと思います」

「フハハハハ、成程な。確かにあの強さ、あれだとその辺りの大人でもいっぱしの軍人になる。実際オレとバルガル将軍相手にあの子供の姿で対等以上に善戦したわけだからな!」


 シャールケンは人格入れ替えの話を素直に聞いてくれた。

 まあこれならあの三島長官の姿をしたブキミーダの反乱も納得といったところだろう。


「それで……あの愚か者のブキミーダは、地球最強の肉体と軍人の地位を手に入れたので調子に乗ってガラクタ機械やオレ達を出し抜いて地球を支配しようとしているわけだな!」


 ガラクタ機械とは十中八九、巨大頭脳ブレイン総統の事だろう。


「ミシマよ、オレは軍人としての貴方に敬意を表する。もしオレがそんな子供に移し替えられたらとてもそこまで戦う事は出来んからな」

「わっはっはっは、まあワシは子供の頃から軍人の教育を受けてきたからな、この(わっぱ)の頃にはすでに竹やり訓練をしておったわ、まあそれがあのモップを使った三島流槍術につながったんじゃがな!」


 シャールケンとケン坊の姿の三島長官が笑っている。

 どうやら本物の軍人同士、意気投合できるところがあったのだろう。


「成程、これで一つの疑問は解決した。だがもう一つ気になってるのは、あのアクラデスの事だ。アイツは男だったはずだが、一体なぜ今は女の姿になっているのだ?」


 ――これで下手に実は彼女は元から女で、男装していました。というよりは、あの薬の副作用という事にしておこう。


「それにつきましては、俺も事故としか言えないものでして……」

「何、事故だと?」

「はい、実は彼……いや、彼女は、一度薬の実験ミスで女の幼児の姿になってしまったのです」

「わけがわからんぞ、一体どういう流れでそうなった??」


 そりゃあ大和沢脚本のカオスさとはとても言えんわな……。


「さあ、自白剤か何かの薬を作っていたのでしょう。その実験で自らが試してみたところ、無力な少女化してしまい、その薬の効果が戻ったものの、副作用で女性化してしまったのかと思われます」


 まあこの説明で誤魔化すしかなさそうだ。


「信じられん……と言いたいところだが、先程の人格抽出の話もあるわけだからな、お前達の言う事は信頼に値すると言える。まあ、そういう事で納得しておこう」


 これでどうにかシャールケンが今のこの状況を受け入れる事が出来たようだ。


「とにかく今は地球人とダバール星人が争っている場合では無いのだな、あのミシマの身体を奪ったブキミーダはどちらも敵だと見ているようだからな」

「はい、アイツは千草さんを攫い、デスカンダル皇帝に差し出そうとした事もありました」

「何? それはどういう事だ?」


 そうか、この話もまだ知らないなら、シャールケンに伝えなくてはいけないんだな。

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― 新着の感想 ―
[良い点] >どうやらシャールケンは言葉ではなく、行動でケン坊が本物の三島長官だと認めたようだ。 これこそ、「百の言葉より一つの行動」の見本ですな。
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