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第三十二話 巨大獣ゴマゴガ 狙われた千草! 7

 日本に向かった俺は、マーヤちゃん、アクラデス執政官、ダンダル軍務卿を連れて北原未来要塞ベースに向かった。

 万が一ブレイン軍団が出てきた場合の為に巨大獣ゴマゴガを機動要塞ドグローンには搭載してある。


「ブキミーダよ、お前は地球人が話に値する存在だと思っているようだが、我のような天才からすると地球人はこの星にいるサルみたいなものだと思うのだがな、お前はサルと話が出来ると思っておるのか?」

「アクラデス様、決めつけで動くのは良くないかと思いますよ」


 これは実際の本編からの話だ。


 地球人を下等なサル程度に思っていたアクラデスだったが、地球人が思った以上に抵抗する事に激昂し、ついには自らの作戦を出し抜かれた事により三十六話で奇岩島基地を壊滅させてしまう事になる。

 まさに見下していた地球人に出し抜かれた結果、基地壊滅という結末を迎えてしまったのだ。


 天才を自負するアクラデスはこの事で自身のアイデンティティを失い、その後……自身が作られた天才だったと知り破滅する。


 だから今のうちにアクラデスを説得し、地球人との対話が可能だと伝える必要があるのだ。


「アクラデス様、可愛いサルは好きですよね?」

「う、ううぅ……それを言われると、困るのだ」


 俺は知っている、昨日アクラデスが動物の赤ちゃんの映像を見てサルの赤ちゃんを見た時に悶える程可愛いと思っていた事を。

 だからあえてこの話題を出してやった。


「地球人をサルだと思うなら、あの可愛いサルみたいなもんだと思えばいいんです。そうすれば憎しみの対象にはならないかと」

「お前は面白い発想をするのだな、まあいい。我の懐の広さを見せてやるのだ」


 本編のアクラデスはハッキリ言って他者を認めない狭量なキャラだった。

 だが今の彼女は精神的にも余裕が有るので彼女の言うように懐は広いのかもしれない。

 そうでなければ俺の言った地球人との和平に応じるわけが無いからだ。


「ブキミーダよ、あまり調子に乗るなよッ、姉者が困っておるではないかッ」


 ダンダル軍務卿はなんだかんだ言って、アクラデスの女性化を受け入れているようだ。

 なぜなら男のフリをしていた時よりも、アクラデスの彼に対する対応が優しくなっているかららしい。

 以前からアクラデスにバカ扱いされていたダンダルだったが、今は辛辣な言い方よりも――このおバカさん――扱いだ。


 言い方が優しくなっただけで印象は変わるものだ。

 本編では常にイライラして誰かに当たり散らしてたダンダルが今はちょっと部下がミスをしたくらいなら肩に手を置いて――気にするな!――という感じだ。


 今のこの二人なら確実に話が出来るはず。

 俺はそう確信した上で白旗を掲げながら機動要塞ドグローンで北原未来要塞ベースに向かった。


「おお、待っておりましたぞい。儂が北原未来要塞ベースの責任者、代々木健作ですぞい」

「ヨヨギ、我はダバール星地球方面軍侵略司令官、アクラデス執政官なのだ」


 アクラデスの姿を見た代々木博士はビックリしていた。


「え!? 千草君?? いや、似ているけど違うな……」


 そこに丁度お茶を渡しにきたのが千草だったのでアクラデスと千草が鉢合わせてしまった。


「えっ!? 私っ?? 何で私がそこに?」

「何故なのだ? 何故我がそこにおるのだ?」


 お互いがそっくりだという事にビックリした千草とアクラデスが驚いている。


 この流れ、どう考えても本編のような千草とアクラデスの入れ替えでのエピソードというのは無さそうだな……。

 このソックリぶりにダンダルも驚いている。


 本編で千草の姿を見たダバール星人は捕虜になった時のバルガル将軍とミザーリン、それにアクラデスくらいだ。

 ダンダルは本編中では結局一度も千草の姿を見ていない。

 何故ならこの入れ替え作戦を実行したのは本物のブキミーダだからだ。


 彼はその際に千草と入れ替わったアクラデスを観察している中で、憶測に過ぎなかった彼女の正体が女だと実際に確信した。

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― 新着の感想 ―
[良い点] >ダンダル軍務卿はなんだかんだ言って、アクラデスの女性化を受け入れているようだ。 >なぜなら男のフリをしていた時よりも、アクラデスの彼に対する対応が優しくなっているかららしい。 >以前から…
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