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第三十一話 巨大獣ジャガジャガ 黒き牙が龍也を襲う! 8

 俺はこの世界がワケ分からなくなってきた。


 ――この世界、どこまでがフィクションでどこからが現実なんだ!?――


 まあこの世界が超電磁メカ・ガッダイン5の世界だと言うのは大前提だとして、鉄巨人イチナナとコラボしている事までは分かる。

 だが、現実の俺が子供の頃見ていたテレビと架空のはずのエメライン等が本当に存在していたかのようになっているのだ!!


 これは以前シャールケンの言っていたスーパーロボット・ビッグバロンも存在していたとしてもおかしくはない。


 この世界、俺の記憶で出来ている夢の世界なのだろうか??


 もしそうだとしても、絵描きカップルのはずの女戦士エリザが何故腐女子化してエメラインのBL18禁をゴリゴリと描いているのか、そう考えると頭が痛くなってきた。


 確か、世界最大規模の同人イベント・コミックフェスティバルが初開催されたのがこのガッダイン5を放送していた頃だったとすると、エリザの参加しようとしている同人誌即売会は間違いなくそれだという事になる。


 そして監視カメラから見た彼女の部屋にあったのは、間違いなく男子禁制の王者エメラインファンクラブの会報同人誌だ……。


 一体どうしてシリアスなはずの復讐の女戦士エリザが同人戦士エリザになっているのだか……?

 俺は昼食のタイミングで彼女に聞いてもらうようにマーヤに頼んでみた。

 女同士なら何か教えてくれるかもしれないからだ。


「エリザ様ー。コレって何ですかー?」

「あら。貴女マーヤさんでしたっけ。よかったら消しゴムかけ手伝ってくれないかしら?」

「わかりましたー」


 あらあらあら、マーヤちゃん言われるがままアシスタント始めちゃったよ。

 俺が言ってた彼女に何か聞くのはどうなってるんだ?


 仕方ないので俺はマーヤちゃんのリボン型アンテナ越しにエリザに聞く事を伝えた。


「マーヤちゃん、エリザさんになぜこの作品を知ったのか教えてもらってくれ」

「わかりましたー、ご主人様」


 これでどうにか聞けるかな。

 しかし一体何故絵描きの戦士エリザが同人戦士エリザ化したのか……。


「あのー、エリザさん。ご主人様に聞かれたんですけど。エリザさんはどうしてこの作品を知っているのですか?」

「アタシは、新たな世界を知ったのよ! それまでアタシは絵を描く事は芸術だと思ってたの。恋人のスタンリーと一緒に絵を描いて生活できればって二人で話していたわ。でも、スタンリーが徴兵され、アタシも彼を追いかけるように軍に志願したの。そこでデラヤ・ヴァイデスに配属された時、アタシの人生を変えるものと出会ったのよ!!」


 ――え、それってひょっとして……。


「アタシは配属された部屋でテレビを初めて見たのよ、そこに映っていたのは王者エメラインの再放送!、これは今までのアタシの芸術家としての人生に衝撃を与えたのよ! そして、アタシは地球に配属を願い、その大型イベントが開催されると知って参加するための資料を集めたってワケ。ほら、だから時間が無いのよ、早く手伝ってちょうだい!!」


 なんという事だ、絵描きの女戦士エリザの人生を変えてしまったのは俺だったのか……。


「コミックフェスティバルまでに本を百冊作らないといけないの、印刷室空いてるわよね!!」


 これはまさにデジタル時代の前の同人作家の修羅場というヤツなのだろう……。

 俺は流石に恐ろしくなったのでイベントが終わるまでエリザに関わらない方がいいと感じた。


 そして彼女は徹夜で同人誌を仕上げ、マーヤちゃんもそれに付き合わされていたようだ。


 そしてエリザは大量の同人誌を抱え、小型飛行機で日本に向かった。

 どうやら会場は千代田区にある商工会議所の一室らしい。


 さあ、この後一体どういったカオスな展開になってしまうのか……。


 俺は不安で仕方が無かった。

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[一言] 良かった……転生者じゃなかった…… 明らかとなったTVの功罪!
[一言] テレビが劇物すぎる……よほど娯楽が無かったんだなダバール星
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