第三十話 巨大獣ボルゴガ 火山の爆発を食い止めろ 3
タイトルとあらすじ変更しました。
三島の中身が違うとはまだ確定ではないので、別人だと薄々感じていると内容を変更しました。
北原未来要塞ベースに帰還したガッダインチーム、ブルーマフラー隊、そして特殊部隊タイタンのメンバーは、医療室に向かった。
医療室に着いた彼等が見た物は大いびきをかいて寝ているガンテツと、包帯巻きになっている特殊部隊タイタンのメンバーだった。
「こ、これは?」
「うむ、どうやらこのヘルメットがガンテツ君をおかしくしておったようじゃぞい。ほれ、見てみるがよいぞい」
代々木博士はガンテツの被らされていたヘルメットをひっくり返し、裏側を全員に見せた。
「ほら、ここに特殊な針が刺さっておる、この針が脳に達し、電気信号を与えて人間の能力を常人の数倍にする事が出来るのじゃぞい。だが、この能力を使い続けると……あっという間に脳が焼き切れてしまう、まるで悪魔の兵器としか言えんものじゃぞい」
タイタン部隊とトニーがそのヘルメットを見て驚いていた。
「こ……これは! オレ達のヘルメットとほぼ同じ作りだ! 一体何故……」
ここでケン坊の姿の三島長官が冗談っぽくこんな事を言った。
「意外に防衛軍の中にダバール星人と通じてるやつがいるのかもよ、あの長官とか」
「ケン坊君、冗談でも言って良い事と悪い事があるぞい!」
「でもさ、あまりにも出来過ぎてないか? その兄ちゃんたちのヘルメットとガンテツさんの被っておかしくなったヘルメットが同じとかさ」
コレを言われると流石に代々木博士も何も言えなくなっている。
「うーむ、まさかあの三島がそこまで落ちぶれたとは思いたくないが……」
「博士、わたくしが調べてみたところ、あの三島長官という人物、飛行事故の後にまるで人が変わってしまったかのように性格が変わってしまったみたいですわ」
ミザーリンは剣崎隊長の指示通り、今までと同じ青木大尉と言ったスタイルで代々木博士に話をしている。
「うーむ、確かにのう、最近の三島は人が変わったかのような豹変ぶりじゃぞい。儂と光一郎の約束も忘れておったし、何よりも以前のアイツとは人に対する態度がまるで別人じゃぞい……」
どうやら代々木博士も三島長官が別人のなりすましなのか疑うレベルだ。
――まあ実際は中身にダバール星人のブキミーダが入りこんでいるのだが、それを別人が入り込んでいると薄々感じているのは俺とケン坊の中の本物の三島長官、それにミザーリンだけだ。
「その三島についての話し合いをする事が決定したぞい。一週間後に熱海に各国の防衛軍関係者が集結する。そこで三島長官の今後について話をする事になった。防衛軍ならびに国連関係者も出席する会議が開催される事になったんじゃぞい」
これは原作三十話のカオス回の展開そのままだな。
この話で熱海に行ったガッダインチームと変な薬で人格の変わってしまったダバール星人が熱海のホテルで出くわす事になる
その後温泉で我慢比べをしたり牛乳飲み対決をしたりスリッパ卓球をする普段ではありえないようなバカ話が繰り広げられたのだが、この時間軸でそんなバカな話にはならないだろう。
まあそれでも三島長官の姿をしたアイツをどうにかする為に、熱海の様子を見る必要はありそうだ。
医療室で治療を受けていたガンテツとタイタン部隊のメンバーが起き上がれたのは次の日だった。
そして傷の癒えたガンテツとタイタン部隊を含めたガッダインチーム、ブルーマフラー隊対タイタン部隊の草野球対決が行われていた。
「よっしゃ! 名門花園高校の野球部にその人ありと言われた自分、岩田哲男ことガンテツ、エースで四番の腕を見せてやるであります!」
「フン、三者凡退にしてやる!」
口に大きな爪楊枝を加えたガンテツはトニーの剛速球の前にくるくる回ってあっという間にアウトにされた。
「何やってんだガンテツー!」
「面目有りません……」
その次のバッターは流だった。
「来い、トニー!」
「行くぞ、ナガレ!!」
この二人、とても楽しそうに野球で勝負をしていた。




