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第三話 巨大獣ガガビビ なぜだ! 合体不能 5

「い、いててて……」

「ご主人様、ごめんなさい!」

「いいや、大丈夫だ。問題無い」


 どうやらさっきからずっと意識の外側でごめんなさいの連呼が聞こえていたみたいだが、マーヤちゃんがずっと俺が目を覚ますまで――ごめんなさい――を一時間程言い続けていたようだ。


 もし俺の目が覚めなかったらずっとごめんなさいを言い続けるとこだったのかも。

 マーヤちゃんマジで健気。


「マーヤ、もう謝らなくていいから、それじゃあ作業を続けようか」

「――ご主人様、優しくなりました。前のご主人様は少しのミスでもずっと何時間でも謝らせ続けてましたから。それなのに最近は怒る事もほとんど無くなりました、不思議ですね。ご主人様から何か温かいものを感じます」


 ブキミーダの野郎、いくらマーヤちゃんがポンコツメイドだからといっても、ミスを数時間謝らせ続けただとぉぉおおお!? アイツマジでどこかで転生してたらぶっ飛ばしてやるっ!

 俺はこの場にいないブキミーダへの怒りを滾らせていた。


「ご主人様、この部品はどこにつけるんですか?」

「そうだな、それは……乳首の部分に付けるレーダーの一部だな」

「ちっ……ッちちちっ乳首っ!?」


 マーヤちゃんが顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。

 乳首の単語に反応してしまうマーヤちゃん、マジで純情。


「ごごごごっ主人様! 何言ってるんですかっ。乳首なんて」

「バカかッ お前の乳首につけるんじゃ無い! これは巨大獣ガガビビの胸部パーツにつけるミサイル無効の特殊レーダーだっ!」


 あの、マーヤちゃん、どう考えてもそのパーツの大きさをいくらアンドロイドとはいえマーヤちゃんに付けるわけないでしょ、少し考えてよ。


 少ししょんぼりしたマーヤちゃん、マジ可愛い。

 最近の俺のやる気は、マーヤちゃんの可愛さで出来ています。


 俺はどうにか巨大獣ガガビビを整備し、乳首にジャミング波を発生できるレーダーを搭載した。

 しかし実際整備してみたらわかったが、確かにこのジャミング波発生装置、肩につけたら重すぎて動くのに邪魔。

 だからと頭部につけると頭部が大きくなりすぎてしかも弱点を増やすことになる。

 そういう点で考えるとB-3のデザインは優秀だったんだな。


 肩もダメ、頭もダメ、足もダメ。腕もダメ、となると……確かにレーダーを装備できる場所は胸部になる、そして一つだけだとジャミング波発生装置としては穴がある、だから乳首レーダーになるのか。

 ただのネタ系だと思っていたが、実際に整備すると見えてくるものもあるのな。


 よし、完成だ! これでミザーリンのババアも文句は言うまい。


「ご主人様、完成しましたね」

「ああ、マーヤのおかげだ」

「はい、ありがとうございます」


 俺はニコニコと笑うマーヤを見つめていた。

 マーヤは顔を赤らめながら俺に訪ねてきた。


「ご主人様、それじゃあワタシ部屋に戻って……やりたい事があるんです」

「そうか、よくやってくれたな。ご苦労さん」

「ご主人様……」


 マーヤは俺の手をギュッと握ってきた。


「ワタシ、ご主人様と部屋に戻りたいんです」

「俺と!? ままま、待つんだ。マーヤ、部屋に戻って何をするつもりだ!?」

「ご主人様の大好きなおっぱいを、ワタシのを好きにしていいんですよ」


 オイオイ! 放送倫理的にこれ以上はアウトだろぉおおっ!!

 マーヤちゃんはガチモードだし……。


 俺がそう思っていた時、妙なところから助け船が出た。


「あら、もう作業は終わったのかしら? 機械人形といちゃつくなら自分の部屋でやってもらえるかしら?」

「ミ、ミザーリン殿?」

「でも残念ね、いちゃついているヒマは無いわよ。今すぐ地球に出発する用意をしなさい」

「はい、承知致しました」


 助かった、不本意とはいえミザーリンに助けられた形になった。


 そして俺、マーヤ、ミザーリンは機動要塞ドグローンで地球に向かった。


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