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第二十八話 巨大獣ズベベガ 宇宙からの襲撃者 4

 奇岩島基地に到着した俺達は、機動要塞ドグローンから降りてエリーザ様を部屋に連れて戻った。

 バルガル将軍は到着後すぐに地球人の捕虜やみどりさん達の様子を見に行ったようだ。


「さあ、エリーザ様、お疲れでしょう。部屋にご案内します」

「ブキミーダ、ありがとう。貴方は本当に私の為に身を粉にして働いてくれていたのですね」


 どうやらエリーザ様も俺の事を認めてくれたようだ。


「さあ、部屋に着いたわ」

「エ、エリーザ様! この部屋は違います!」


 エリーザ様が奇岩島基地に戻って来て入った部屋は……アクラデス執政官の部屋だった。


「え?? ここって……」

「わー! エリーザ様! ココの部屋は違いますって!!」

「か、可愛い……ここって、キレーダの使ってた部屋かしら?」

「そそっそそそ、そうです! キレーダの部屋です!」


 これだけ沢山の可愛らしい大きな縫いぐるみのあるガーリーでピンク色の部屋、どうも手もここは女の子の部屋にしか見えないわな。

 というか大きな縫いぐるみさらに増えていないか? 象や熊の縫いぐるみが増えている。


 ――だが……運の悪い事に、その部屋の中に薄着のアクラデス様がいたのが最悪のタイミングだ!


「だっだっだだだだ……誰なのだぁぁぁあ!! ここは我の部屋なのだぁああっ!!」

「えっ!?」

「ま、間違えました! 申し訳ございませんっ!!」


 俺とエリーザ様はすぐにドアの入り口を閉めてその場を離れた。


「だ、誰なのですか? ここはキレーダさんの部屋じゃなかったの??」

「そっそそそそうなんですが、今は場所が用意できなかったのでアクラデス様が使っておられるのです!」

「ええっ!? どう見ても女の子の部屋にしか見えなかったわ」


 そりゃそうだろう、アクラデスが女の子なんだから。

 しかし、あの一瞬だけでエリーザ様にアクラデスが女の子だと分かったとはとても思えない。


 ここはどうにか誤魔化そう。


「そ、それは……アクラデス様が到着するのがあまりにも唐突過ぎまして、エリーザ様がいない間にすぐに到着されてしまいましたので部屋を用意する時間が無く、仕方なしに掃除や部屋の模様替えをする暇もなく、キレーダの部屋をそのまま提供する形になってしまったのです……」


 この苦し紛れの良いわけで通用するとはとても思えないが……。


「そうなのですね、兄上の代わりに基地司令代行を任された私が至らないばかりに……貴方には苦労を掛けてしまったようですわ」

「いいえ、エリーザ様、コレはエリーザ様のせいではございません」


「そうですわ、すぐにでも使える部屋を用意してアクラデス様には部屋を移動していただきましょう!」


 いや、それマジで困るんですが……そんな事した日にはむしろ毎日不機嫌になられて俺の死亡フラグが立ちまくる。


「エ、エリーザ様。とにかく一度部屋に戻りましょう。貴女の部屋はあちらです」

「そうね、アクラデス様の事はまた後で考えましょう」


 これでどうにか誤魔化せたか。

 こうなったらテレビでも見てもらってアクラデスの部屋の事を忘れてもらっておこう。


 実際、自室に戻ったエリーザ様はすぐにテレビをつけ、再放送の外国ドラマを見始めた。


 さて、今のうちにアクラデス様に謝っておこう。


 俺は謁見の間に行き、不機嫌そうなアクラデス執政官に挨拶をした。


「アクラデス様、ブキミーダ、無事帰還致しました」

「見ればわかるのだ。それよりさっきはどういう事なのだ!?」

「も、申し訳ございません。エリーザ様が自分の部屋と間違えてドアを開けてしまったようでして……」

「もういいのだ、お前も下がるのだ」


 俺はさっさと謁見の間から追い出された。

 さて、これはどういう事なのだろうか。


 まあいきなり失態で処刑という事は無さそうだが……。

 とにかく一回自分の部屋に戻ろう。


 部屋に戻った俺は昆虫型スパイドローンの映像で北原未来要塞ベースの様子を確認する事にした。

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― 新着の感想 ―
[一言] 折角の[熱海の温泉回]なので、 正直なところ(心ある) 「マーヤ」辺りに「女」だと思いますと 暴露して欲しい。
2023/07/16 08:21 奈智野牙姫
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