第二十五話 巨大獣ジャミジャミ シャールケンの出撃 8
あーあ、シャールケン激おこぷんぷん丸だよ……。
提督を辞した後の方がしがらみも無く自由に動ける分厄介だ。
そのシャールケンがグレートシャールケンを用意しろと言っている。
まあマルスニウム製の剣と盾はどうやら現地の火星でロボットに作らせていたようなので出撃と言ってもエネルギーを補充して微調整するだけだが。
「どうだ、この剣と盾、素晴らしいであろう。コレは余の親友であるレイザムが作ってくれたのだ。彼が送ってくれた設計図を基に作業用ロボットが作り上げた」
そうか、この世界線では技術主任のレイザムが生きているからマルスニウムは彼の手によって作られたのか。
コレは下手すれば原作以上に強くなっているかもしれないぞ。
――そうだ、この世界線でもしレイザムが生きているなら、原作で不可能だったダバール星の人工太陽の修復が可能かもしれない!
彼の作った超弾性金属ミラニウムは熱完全遮断金属、そしてこのマルスニウムの強靭性を合わせれば、外部をミラニウムで作り、内部機関をマルスニウムで作った人工太陽の故障した永久燃焼装置を修理出来るかも!
もしそれが実現出来ればダバール星人が地球に侵攻してくる理由が無くなる。
そうなれば本当に地球とダバール星の完全な平和的解決が可能だ!
「ブキミーダ。キサマ何を考えている?」
「い、いいえ。特には、シャールケン様の出撃が出来るようにこのグレートシャールケンを調整しているだけです」
「そうか、急いでくれ。余は一刻も早くエリーザに会わねばならぬのだ」
この話の流れだと、日本からバルガル将軍とガッダイン5が飛んでくるのとシャールケン提督が到着するの丁度鉢合わせる場所は三角島という事になる。
さて、俺も機動要塞ドグローンで三角島に向かうか。
「よし、どうやら完成したようだな。余はこのグレートシャールケンで出撃する!」
「シャールケン様、ご武運を……」
さあ、それでは三角島に向かおう。
原作ではシャールケンがガッダイン5に果たし状を出し、戦った場所が三角島だった。
だが今回は偶然的に日本から向かってくるガッダイン5と奇岩島を出撃するシャールケンの丁度激突する場所が三角島になる。
「行くぞ! 待っておれ、ガッダイン5!」
グレートシャールケンが奇岩島を発進した。
さて、俺も機動要塞ドグローンに巨大獣ジャミジャミを載せて三角島に向かおう。
そこでスペースエイリアンで遊んでいるマーヤちゃん、そろそろ出撃ですよ。
俺とマーヤちゃんは巨大獣ジャミジャミを機動要塞ドグローンに載せ、奇岩島基地を発進した。
さて、前方のシャールケンに気付かれないようにしなくては。
下手に後ろから付いて行っているのがバレたら、――余は正々堂々と一対一でガッダイン5と戦いたいのだ! 手出しは許さん!――と言われて巨大獣ジャミジャミを乱入させるタイミングを失いかねない。
またタイミングというなら、今このタイミングで龍也達にエリーザ様がダバール星人である事をカミングアウトさせないとこの後の話の展開的には彼女が龍也と会う事は厳しくなる。
この後の話ではアクラデスが新司令官になり、戦闘が激化して龍也達の日常回の余裕がどんどん無くなってしまう、そんな中でエリーザ様と龍也を会わせるのはかなり厳しくなる。
だがどうやって龍也達にエリーザ様の事を伝えるべきか、ミザーリンは今、北原未来要塞ベースで代々木博士達に現状を伝えてくれているところだ。
幸いケン坊の中の三島長官が理解者なので北原未来要塞ベースで何か動いてほしい時には協力はしてもらえるが、言っても彼は代々木博士の助手というロボアニメの基地に居る子供枠以上にはならないだろう。
そして巨大獣バルガルが一旦三角島に着地し、ガッダイン5もそれを追いかける形で三角島に到着した。
「バルガル将軍! エリさんを返せ!」
「無礼者! この御方を誰だと思っておる。この御方は地球方面侵略軍司令官、シャールケン提督の妹君、エリーザ様なるぞ!」
あーあ、バルガル将軍がこの事実をバラしちゃったよ……。




