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第二十四話 巨大獣グルルガ 超電磁プロペラ破れたり 7

 よし、巨大獣グルルガが完成した。

 ……だが、これで喜んでいたら悲惨な事になる。


 何故なら、三島長官の姿をしたアイツは俺の作った巨大獣のコントロールを奪う方法を知っているからだ!

 だが、俺にはアイツの知らないその回避方法があるのだ。

 それは……デビル回路! そう、巨大頭脳ブレイン総統が俺に友好の印として渡してくれたあの忌まわしき回路だ。


 ――毒を以て毒を制す――


 つまり、あのデビル回路はロボットの主導権を強引に上書きしてしまうもので、一度上書きされると巨大頭脳ブレイン総統に従う破壊ロボットになるのだ。


 だが、俺のこの技術は、その電波のチャンネルをブレイン総統と少しずらしたものにする事が出来る。

 この電波チャンネルならブレイン総統には操られず、なおかつアイツには気付かれる事も無く巨大獣を動かす事が出来る。


 コレを取り付けた事で、能力の1.5倍のパワーアップも可能だ。

 ただしこのデビル回路のパワーアップはエネルギー消費の倍加と機体への負担も追加される。

 だからおいそれとデビル回路を使うわけにもいかない。


 もしこのデビル回路を使わなければ、アイツに主導権を奪われた巨大獣グルルガは原作以上のグロスプラッタ映像を増産しかねない。

 前回逃げたアイツだが、しれっと現れかねない。

 アイツはそういう厚顔無恥な奴だ。


「ご主人様ー。完成しましたねー」

「ああ、そうだな。早速日本に向かうか」


 っと、その前に、ミザーリンに連絡を取らなければ。


「ミザーリン、ミザーリン。聞こえるか?」

「はい、ブキミーダ様」

「お前は今どこにいるんだ?」

「そうですね、今は東京の防衛軍のあるイチガヤという場所ですわ」


 そこからなら平河町や銀座もそう遠くは無いな。


「即刻その近辺の住人に避難を指示してくれ、今から俺達は巨大獣でその辺りに向かう」

「承知致しましたわ!」


 ミザーリンに任せれば避難誘導はもう問題無いな。


 さあ、機動要塞ドグローンで東京の銀座に向かおう。


 俺はマーヤちゃんと日本に向かった。


「行け、巨大獣グルルガ、街をメチャクチャに破壊しろ!」

「グルルガァア!」


 巨大獣グルルガは両手の巨大ノコギリを回転させ、手当たり次第に建物を破壊し始めた。

 幸いミザーリンの避難誘導は的確だったらしく、銀座はゴーストタウンと化している。

 それなので思う存分暴れても犠牲者は出ないので暴れ放題、気分は怪獣映画の主人公になったようなモノだ。


 俺がそうやって巨大獣グルルガを暴れさせていると、防衛隊が姿を現した。

 何やら変な電波発生装置らしいものを搭載した特殊車両が用意されている。

 どうやらアレがアイツの作った巨大獣の主導権を奪う電波発生装置なのだろう。


「やれ、巨大獣の主導権を奪えばアイツらには何の手出しも出来まい! 電波発生装置、作動!」

「了解、電波発生装置作動します!」


 巨大なパラボラアンテナみたいなモノから不協和音のような音が聞こえる。


「ご、ご主人様……何ですかこれ? 頭が痛いですー!」

「マーヤ、コレを使え!」

「コレ、何ですか?」


 俺がマーヤちゃんに渡したのは小型電波遮断フィールド発生装置だった。

 本当ならコレの大型版を作れば確かにアイツに主導権を奪われないかもしれないが、それだとすぐに対策されかねない。


 だが巨大頭脳ブレイン総統の作ったデビル回路は原作体験済のアイツでも知らないアイテムだ。

 だからこそコレを知られるわけにはいかないのだ。

 あえて主導権を奪わせた上で上書きをする形でアイツを驚かせなければ。


「長官、成功です! 巨大獣の主導権を防衛軍に奪いました!」

「そうか……、作戦通りだ」


 三島長官の姿のアイツがニヤリとした。

 間違いなく暴走に見せかけてあの巨大回転ノコギリで防衛隊を皆殺しにするつもりだろう。


 ふざけるな、そうはさせるか!

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[良い点] ロボット物の美味しい展開 転生物の美味しい展開 スパロボの美味しい展開 幅広いジャンルからのオマージュ 脱帽です [一言] スパロボから原作ロボットに入っていった僕としては、この小説に出…
[一言] 原作のスプラッタはミシマ=ブキミーダで再現してやろうぜ!
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