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第二十二話 巨大獣ゴゴルガ デスカンダル皇帝の声 8

 原作と違い、両腕を切り落とされた巨大獣ゴゴルガだったが、これは俺が想定内の結果なので問題無い。


「へっ! アイツ両腕とも失ったカカシみたいだぜ!」

「龍也さん。油断してはいけません」

「大丈夫だって竹千代。あんな奴相手にならないぜ」


 ガッダインチームはどうやら油断しているみたいだ。

 だが、いくらやられメカ生産係になっている俺だとしても、ロボアニメに関する知識はお前達よりもよほど上だ。


 ――超鉄ボーグ――という、永田剛とデラックスプロ作品の数年前のロボアニメがあった。

 この超鉄ボーグ、磁石で合体するロボットで、間違えてテレビの上に飾ったり砂場で遊ぶと悲惨な目に遭う玩具だったが、この磁石での合体というシステムが子供に受け、ヒット商品になった作品だ。


 今回の巨大獣ゴゴルガの両手のハサミの根元は、そんな超鉄ボーグのように磁石でくっつくように作ってある。

 両腕のハサミは頭部のコンピューターからの遠隔操作で動かしているので、脳波コントロール可能とでもいうべきものだ。


「巨大獣ゴゴルガよ、両手を拾い、反対にくっつけろ」

「グガオオオオオンッ!」


 よし、これでようやく右手と左手を正しい形に付ける事が出来た。

 これで戦闘仕切り直しだ。


「何だ何だ、妙な真似をしやがってよ。ひょっとしてアイツ、右手と左手間違えてくっつけてないか?? これは傑作だぜ」


 何とでも言えばいいさ、実際右手と左手間違えてくっつけてしまったんだから。


「やかましい! 巨大獣ゴゴルガ、ガッダイン5を蹴散らしてやれ!」

「グギャオオオンッッ!」


 巨大獣ゴゴルガが巨大なハサミでガッダインチームに襲い掛かった。

 巨大なハサミが龍也の乗る頭部を襲った。


「へへへーんっだ! 悔しかったら当ててみろ」


 なんと、龍也は一瞬で狙われた頭部を分離させ、再度ガッダイン5の頭に合体し直した。

 どうやら何度もの戦いの中で身に付けた格闘センスというべきだろうか。


「ゴゴルガ、シザーアタックだ!」

「グゴオオオン!」


 ゴゴルガの巨大ハサミが両手とも飛んでいった。

 この手の根元の電磁石、S極とN極を瞬時に入れ替え可能だ。

 つまりはリニアモーターカーの原理というべきか。


 飛んでいった両手ハサミは切られた超電磁ワイヤーの根元の残った部分を使って巻き取られてしまった。


「しまった!」

「へんっ! これはお返ししてやるぜ!」


 ガッダイン5が両手のハサミをそれぞれ右手左手で巨大獣ゴゴルガに投げ返してきた。

 もしこれが絵コンテ指示にあったとしてもこれだったら片手で間違えるという絵面にはならないな。


 ――いかんいかん、感心している場合ではない。

 巨大獣ゴゴルガのハサミは二本とも肩に刺さり、ゴゴルガが動けなくなってしまった。


「ゴゴルガ、動け! 何故動かん!?」

「グ……グゴコオオ」

「へっ! 今度こそ動けないみたいだな! いくぞ、超電磁ウェーーブ!」


 あーあ、やはりこうなるのか、もう負け確定だな。


「超電磁……スマァァアッシュ!」

「ゴゴォルガァアアアッ!」


 巨大獣ゴゴルガは超電磁スマッシュの直撃を受け、派手に爆発した。


 今回も負けてしまった。

 しかもシャールケンの立場を良くしてやるつもりだったがこれじゃあ反対に俺の立場が悪くなって処刑フラグが再びやってくるだけだ。


 つまり今回の戦闘は、――何の成果も得られませんでした!――というオチだ。


 仕方ない、ここは撤収するとしよう。


「ええーい、おのれおのれガッダイン5、この次は覚えていろ!」


 とりあえず負け台詞は忘れずに、俺は原作のブキミーダの負け台詞をそのまま再現した。


「ご主人様ー。また負けちゃいましたね。まあそんなこと忘れてさっさと帰りましょ」


 マーヤちゃん、キミはいつもお気楽で羨ましいよ……。

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