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第二十二話 巨大獣ゴゴルガ デスカンダル皇帝の声 6

 さて、シャールケン提督の今後の為に、少し力を貸してやるとしますかな。

 それが回り回って俺の立場の保持につながるなら、これはやるだけの価値のある事だ。


 その為には、とりあえず負けるにしても万が一勝つにしても巨大獣を作る事が今の俺のするべき作業というべきか。


 さて、ガッダイン5大百科の巨大獣図鑑によると……。


 ――巨大獣ゴゴルガ――


 全長53メートル、重量1280トン


 両腕に巨大なハサミを持った巨大獣で、両腕のハサミで攻撃してくる。

 切れ味の鋭いハサミはマグネティックランサーを切り裂き、また、超電磁ワイヤーも断ち切った。


 その後、超電磁プロペラを回転させたハサミで防ごうとしたが、内部に入り込まれて腕の付け根のハサミを落とされてしまう。

 落ちたハサミを拾い投げつけるがガッダイン5には傷一つ付かず、反対にハサミを投げ返されてしまいもう反対側の腕のハサミを壊されてしまう。


 その後玄太郎の大車輪投げで空中にぶん投げられた後にマグネティックアローを喰らいボロボロになったところを超電磁ウェーブを受け動けなくなった直後に超電磁スマッシュを喰らって爆発した。


 まあ、なんと言うかネタ系というかイロモノというか……巨大な両手のハサミって、アルティマンの宇宙セミ・ダルダン星人か!? ってツッコミの入りそうなデザインだった。


 流石にフォッフォッフォまでやると角谷プロにケンカを売る事になるのでそのネタは使わなかったが、この頃の現場の迷走っぷりを感じるカオスな巨大獣だった。


 件の武器を持つ手が反対ってのは、この投げたハサミと投げ返されたハサミのシーンの事だ。

 巨大獣ゴゴルガの右手がもげ、その右手を左手で投げたのが最初のシーン、そしてガッダイン5にハサミを投げ返されて飛んできたのが右手のハサミに投げられた左手が当たるという珍事になってしまったのだ。


 この投げて投げ返すシーンをエンドレスで繰り返す動画をユコユコ動画のユーザーがアップしたのがネットでバズってしまい、それ以降ネットで――ゴゴルガ――と検索するとキャッチボールだのMADだのハサミだのってサジェストが汚染される状態になってしまった。


 まあ何と言うか、海外発注で絵コンテでは右手左手をきちんと書いてなくて棒人間状態のガッダイン5とゴゴルガだけが指示書に描かれていて――武器のハサミを投げ返す――って書かれていた事、それが悲劇というか喜劇の始まりだったわけだ。


 まあそんなアホな事にならないように巨大獣ゴゴルガのハサミは根元を強化し、簡単に取り外せないようにしておく必要がありそうだ。

 そして俺は無事、巨大獣ゴゴルガを完成させた。


「よし、完成だ!」

「あのー、ご主人様ー。あれよく見ると右手と左手反対に付いてますよー」

「な、なんだってぇー!?」


 ――やっちまった。

 だがこの巨大獣をもう一度作り直している時間はもう無い。


 さて、どうしたものか……仕方ない、これは仕様だと言ってごまかそう。


「ブキミーダよ、巨大獣は完成したのか?」

「は、はい。シャールケン様、これで必ずやガッダイン5を倒してみせます」

「うむ、期待しておるぞ。余はここに来て一番驚いたのが以前のクズみたいだったそちがよくぞそこまで改心してくれたという事だ。人は心がけ次第でいくらでも変われるものなのだな。ミザーリンもバルガルも、余の為にこれだけ働いてくれた……オレは幸せ者だ」


 シャールケンはつい、普段他者に向けて作っている自身の姿ではない本音を言ってしまったようだ。

 彼が自身の事を余ではなく、――オレ――と言っていたのは本編ではガッダイン5チームの龍也と戦った時くらいだ。

 それくらい今の彼は、取り繕う事も無く本音で俺達と話をしてしまったのだろう。

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[良い点] ゴゴルガは後頭部になぜか顔が描かれてて、背後をとられても『こっちにも顔がある』といって対応できるということでごまかすとか…… (内山まもる版ウルトラマンレオのアシュランのイメージ)
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