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第二十二話 巨大獣ゴゴルガ デスカンダル皇帝の声 4

 さて、シャールケン提督の更迭は確定だが、今度は生き残ったエリーザ様がどういう扱いになるかが問題だ。


 シャールケン提督とエリーザ様は皇帝の遠縁、つまりは王位継承権を持っているのだ。

 それに対し、デスカンダル皇帝は妾の子、皇帝の血は継いでいるとはいえ、不肖の出だと言える。


 一方のハリール王子は正当な第一王位継承者だったが、デスカンダル皇帝と当時治安局長だったブキミーダの執拗な追撃から逃亡し、地球に逃げた為王位継承権は失っている。


 そう考えると、俺に嫌な予感がよぎった。


 ――あのデスカンダル皇帝が正当な王位を手に入れる為には、エリーザ様、もしくは千草を自らの妻とする事で正当な皇帝の血を引くものの地位を手に入れようとしかねない。


 エリーザ様は遠縁とはいえ正当な王位継承者の一人だ。

 地位的にはシャールケンやエリーザ様は公爵の子供という事になる。

 

 また、正当王位継承者だったハリール王子の血を継いでいる千草は、地球人とはいえ正当な第一王子の血を継いでいると言える。

 まだ現時点では千草がダバール星人とのハーフだと知っているのは俺と三島長官の中のブキミーダだけという事になるが、もしそれが表沙汰になれば……非常にややこしい話になる。


 下手すれば今の三島防衛長官は平気でデスカンダル皇帝と組みかねない。

 何故なら今の三島長官は、皇帝の腰ぎんちゃくとも言えたブキミーダだからだ。


 俺が転生した事で良い方向には話は変わってきている、だが……あの三島長官の中のブキミーダも転生者と言えば転生者だ。


 ――そう言えばもう一人、転生者がいたんだ!

 ケン坊と呼ばれている基地の近くに住む網元の息子、彼は今瀕死の重傷の後、本物の三島防衛長官が入ってしまっている状態なので、三島長官の事を聞けば教えてもらえるかもしれない。


 だが、その為にはまずミザーリンに彼とコンタクトを取ってもらう必要がありそうだが……今のミザーリンは様子が変だ。


 マーヤちゃんが一緒にスペースエイリアンをしようと言っても断るし、アニメを見ようと言っても答えは同じ。


 ――後で……。


 彼女が今何に悩んでいるのか、それの原因は何となくわかる。

 だがどれが正解かまでは残念ながらわからない。


 シャールケン提督が更迭されるという話を聞いた事なのか、それとも彼女の弟が特殊部隊で過酷な訓練をさせられている事に気が付いたのか、話の流れ的にはどちらを知って悩んでいてもおかしくはない。


俺が声をかけるのはあまりよくなさそうだ。

 今のミザーリンはそっとしておこう。


 それよりもシャールケン提督がそろそろ何か会議で言ってきてもおかしくない流れだ。


「ブキミーダ、ブキミーダはおるか?」

「はい、ここにおります。ミザーリンも一緒です」

「そうか、至急謁見の間に来てもらいたい。これより大切な話がある……」


 シャールケン提督に覇気がない。

 まあ実は俺はこのコンピューターでデスカンダル皇帝とシャールケンの会話を聞いていたのだがな。


 その内容はこんなものだった。


――シャールケンよ、我は情けないのだッ……お前程の男が何故地球人ごときのロボット一つ倒す事が出来んのだッ?――

――デスカンダル皇帝陛下、大変面目も有りません……。ですが、地球人のロボットは我々の思っている以上の強敵です。また、我々以外にも地球の支配を争う謎のロボット集団まで出現しました。これは到底想定外の事かと……――

――もうよい。シャールケン、お前は疲れているようだなッ。前線を離れ、少し休養をするがよいのだッ。もう既にお前の後任の司令官を地球に送ったのだッ――

――な、何故ですか! 叔父上? そんなにこのシャールケンが信用できないのですか!?――


デスカンダル皇帝はシャールケン提督の呼びかけに答えようとはしなかった。


俺の見ていた映像の内容はこんな所だ。

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