第二十一話 巨大獣ダングル バルガル将軍の怒り 2
ガッダイン5大百科によると、二十一話はこんな話だった。
――バルガル将軍は部下の戦士ボボンガを失い激怒していた。
そしてバルガルはボボンガを殺した相手全てを葬り、敵を討つと誓う。
それを知ったブキミーダは巨大頭脳ブレイン総統にバルガル将軍の事を伝え、どうにか自身が生き残るためにバルガル将軍を消し去って欲しいと頼む。
ブキミーダにもうあまり利用価値が無いなと考えた巨大頭脳ブレイン総統は、手助けをしてやるふりをしながら情報提供をする。
だが、その新システム――デビル回路――はアインアハトと同じ能力の強化を出来るが、装着された機械は巨大頭脳ブレイン総統の命令に絶対服従となるものだった。
そうとも知らないブキミーダは巨大獣ダングルを使って巨大頭脳ブレイン総統を倒す為のバルガル将軍の敵討ちに協力してやろうと言う。
――吾輩が宇宙で一番信用できないのがキサマだ!――と言ったバルガル将軍だったが、背に腹は代えられず、ブキミーダの提案を受け入れる事になる。
それはシャールケン提督がデスカンダル皇帝によって更迭が確定との知らせを受けたからだ。
バルガル将軍は自らがガッダイン5ならびに巨大頭脳ブレイン総統を倒せば、シャールケン提督の更迭が白紙になる、そのように出来ると考えた。
まだ修理の完全に終わっていない巨大獣バルバルに乗り込んだバルガル将軍は巨大頭脳ブレイン総統が秩父の山奥にいると知り、ボボンガの敵を討つ為に機動要塞ドグローンを日本に発進させた。
それを追いかける形で巨大獣ダングルを送り込んだブキミーダは巨大頭脳ブレイン総統もろともバルバル将軍を葬ろうと画策していた。
一方ドグローンで秩父に着いたバルガル将軍を待ち受けていたのはアインアハトだった。
部下の敵討ちをすると息巻いたバルガル将軍はアインアハトを倒して巨大頭脳ブレイン総統を破壊してやる! と勝負を挑む。
そこに駆け付けたガッダインチームだったが、一対一の対決にとても入り込める雰囲気ではなく、ただ見ているしか出来なかった。
だがその後に現れた巨大獣ダングルがその二体を攻撃しようとしているのを見て、思わずバルガル将軍を手助けしてしまう。
それは巨大獣バルバルがボロボロにもかかわらず戦う姿に思わず加勢してやりたくなった龍也の思いからだった。
巨大獣ダングルはブキミーダの思惑とは反対にデビル回路によって彼の支配権から離れ、巨大頭脳ブレイン総統の手下としてバルバルとガッダイン5を攻撃する。
そこに到着したのが鉄巨人イチナナのフライトモードだった。
鉄巨人イチナナはアインアハトと品川でつかなかった決着を付けようとする。
そしてアインアハトは攻撃目標を巨大獣バルバルやガッダイン5から鉄巨人イチナナに変更し、一対一で戦いを始めた。
ガッダインチームはバルガル将軍に一時休戦を提案し、ここは一旦退いてほしいと説得した。
不本意だったバルガル将軍だったが、腕が使えず、まともに戦えない状態になってしまった巨大獣バルバルではアインアハトならびに巨大獣ダングルとは戦えず、撤退する事を選んだ。
ガッダイン5は巨大獣ダングルを相手に戦い、死闘の末に超電磁スマッシュで破壊した。
一方の鉄巨人イチナナとアインアハトの対決は、結局決着がつかず、アインアハトのデビル回路の暴走で戦闘不能になり、一方のイチナナも先日のグラビトンブラストからのエネルギー回復が完全ではなく機能不全に陥り、撤退を余儀なくされた。
こうして決着がつかないまま鉄巨人イチナナはフライトモードになり空の彼方へと去っていった。
――まあ本来はゲスト回だったので、決着は鉄巨人イチナナの本編でつけたって形だ。
一方のガッダイン5が着ぐるみで鉄巨人イチナナにゲストとして登場した時は、パイロットは姿を見せずに声の出演だけで終わらせた奇策の話でこれも今では語り草になっている。