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第二十話 巨大獣ボボンガ 戦士の誇り 5

 俺はシャールケン提督に巨大頭脳ブレイン総統の話を伝えた。


「何! 地球人の敵がいるというのか!? それで、その者達は我々の敵になる可能性はあるのか?」

「いいえ、今のところは彼等はワシらの敵になるようなものではなさそうです」

「ブキミーダよ、そちの言いたい事は分かる。だがそのブレインとやらが我々の敵にならない根拠がどこにある? もし協力や同盟をしていても後ろから撃たれては意味がないぞ!」


 まあシャールケンの言う事ももっともだ。

 下手に相手を信用して同盟や不可侵条約の関係を結んでいたはずの相手に出し抜かれるなんて事は歴史が何度も証明している。


 日本とソユーズ連邦の不可侵条約は第二次世界大戦で簡単に破られた。

 そういう事実は多かれ少なかれどこの国にもある。


 そう考えれば確かにダバール星と巨大頭脳ブレイン総統がツーカーの中になるかと言えばそうでもない。


 【ロボットシミュレーションゲーム】においては、敵の軍勢が協力したり、また離反して別の第三勢力になったりってのは日常茶飯事だった。

 そう考えるとブレイン軍団はダバール星人にとってどのようにメリットデメリットがあるか、それをシャールケン提督に伝えなくては……。


「シャールケン様、ブレイン軍団がワシらの敵にならない根拠は、ワシらの敵が地球人だからだと言えます」

「ほう、それはどういう意味か?」

「はい、巨大頭脳ブレインとは……地球の環境保護構築自立型コンピューターなのです。つまり、地球環境を汚染し、環境破壊をする人間こそが地球という星を蝕むバグ、害虫とみなして人類抹殺を進めようとしているのです」


 この俺の説明にシャールケンはある程度納得したようだ。


「つまり、我々ダバール星人が地球人は敵だとして侵略作戦は立てていても、地球環境を破壊するのが目的では無いとそのブレインは認識しているわけだな」

「はい、その通りです。シャールケン様」


 この説明でシャールケンは一応巨大頭脳ブレイン総統が現時点では俺達の敵では無いという事を理解したようだ。


「つまり、今後もし我々ダバール星人が地球に住むようになり、環境を破壊してしまえばその時はブレインは我々の敵となり、襲って来るやもしれぬという事だな」

「はい、巨大頭脳ブレイン総統は環境保護プログラムとも言える存在ですから……」

「よし、よくわかった。ブキミーダよ、早速そのブレインとコンタクトを取れ、余が許す」


 これでガッダイン5と鉄巨人イチナナVSダバール星人とブレイン軍団という原作の流れが出来たわけだ。

 だが原作と展開が違うのが、ブキミーダが単独で巨大頭脳ブレイン総統とコンタクトを取ったわけでは無い事、そして今は地球防衛軍の三島防衛長官の中のアイツがどう邪魔してくるかといったところだ。


「シャールケン様、そのブレインという奴、信用して良いのでしょうか!?」

「バルガルよ、余は正攻法だけではガッダインに勝てぬ事を理解した、それ故に取れる手段は何でも取る必要があるのだ。我々の地球侵略が進まぬ間にも……ダバール星では人工太陽の暴走が悪化し、多くの民が苦しんでおるのだ。それに比べれば我々のプライドなぞ小さな問題だ」


 シャールケンの顔が苦悩に満ちている。

 彼の中で今の状況の打破は必須項目と言えるのだろう。


「はっ……シャールケン様、このバルガル、是非ともシャールケン様のお力に……」

「バルガルよ、そちのその想い、しかと受け止めた。ブキミーダ、ミザーリン、バルガルの為に力を貸してほしい。頼む……」


 この集団、本当に結束が固くなってきたな。

 原作ではこんな風に一致団結して協力しようなんて流れはまずあり得なかった。


「わかりました、ワシも力を貸しましょうぞ」

「わたくしも力をお貸しいたしますわ」

「余は……お前達のような立派な部下を持てて幸せだ。お前達、必ずやダバール星人の本懐を成し遂げようぞ!」


 シャールケンは男泣きをして、俺達を労った。

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