表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
129/646

第十七話 巨大獣ゾゲルル シャールケンの怒り! 5

 さて、そろそろ俺も――ラゲンツォ(仮)――の設計図を作っている場合じゃないな。

 こちらも本格的に動かないと、まあシャールケンを助けてやりつつ、後任のアクラデスにも下手にすり寄るのではなく中立的なイメージでありつつも有能で信頼できるキャラを演出するべきだな。


 まあシャールケンが今後ロボットで出撃するためのグレートシャールケンの調整をしてやるか。


 しかし、まだ宇宙ポッドも宇宙船も到着していないので、出来るとしたら、ラゲンツォ(仮)に付けるつもりだった高周波ブレードをシャールケンソードに追加パーツでくっつけられるようにしておくくらいか。


 この高周波ブレード、ダバール星人の技術なら製作可能……というか、マジでブラックホール重粒子以外はこのダバール星人の技術を使えばラゲンツォ(仮)が作れてしまうかもしれない。


 ブラックホール重粒子は俺の考えた架空の粒子だが、鉄巨人イチナナの必殺技、グラビトンブラストが実際に重粒子を使った必殺技なので、イチナナの設計図やブラックボックスも確認する事が出来れば、ラゲンツォ(仮)の重粒子問題は解決する。


 ってマジですごくね!? 子供の頃の夢だったロボット技術者に形は違えど本当になる事が出来た上、厨二病で作った黒歴史ロボを本当に作る事が出来る可能性があるんだから!


 まあそうは言っていても、今のオレは技術職の幹部って立ち位置なので、組織の仕事の方が優先だ。

 だがそれが後々の自分のやりたいモノ制作につながるんだから文句は言うまい。


 さて、グレートシャールケン到着後にすぐに高周波ブレードが実装できるように下準備しておくか。


 ……というより早くエリーザ様達帰ってきてくれませんか?

 このままだとエリーザ様達より先にシャールケン提督の方が到着してしまうよ……。


 ――世の中、物語は悪い方に悪い方に進むものである……。


 結局エリーザ様達の帰還より先に、シャールケンの方が奇岩島基地に到着してしまった。


「皆の者! 余が到着したというのに、なぜ出迎えがおらんのだ!?」

「シャールケン様、ご到着お待ちしておりました」

「うむ、ブキミーダよ、最初に出迎えたのはそちだけのようだな……、バルガル将軍はどうなっておる?」

「バルガル将軍は、巨大獣バルバルで出撃した際に負傷してしまい、現在は治療中で御座います」


 まあバルガル将軍の件はこれで問題無いだろう。


「うむ、わかった。だが、ミザーリンはともかく、何故余のおらぬ間に基地司令代理を任せたエリーザまでもがここに居らぬのだ!?」


 ――うわー、一番言われたくない事言われてしまった!


「エ、エリーザ様は……統治後の後学の為に、地球人の文化を調べる為に……今、お忍びで出かけておりまして……もうすぐ帰ってくると思われるのです」

「ブキミーダよ! お前がいながら何勝手な事をやらせておるのだ! もしエリーザに何かあればキサマ、ただで済むと思うなっ!」


 あーあーあ、シャールケン提督激おこだよ……。

 だから早く帰ってきて欲しかったのに……。


「聞いておるのか! ブキミーダ!!」

「は、はいぃー! 聞いて、聞いておりますっ!!」


 頼む、早く戻って来てくれー。

 さもないとマジで四十三話までどころか今のこの状態でシャールケンにオレが処刑されてしまうー。


「ブキミーダよ、余は最近のお前の事を見直しておったのだぞ、それが何だこのザマは! 余はお前に対する見方をもう少し変える必要がありそうだな! オイッ!」

「も。申し訳ございません……シャールケン提督」

「もうよい、キサマの顔など見たくも無い、さっさと失せろ!」

「ひいいいいぃぃー!」


 俺がもうどうしようも無いピンチだった時、ようやく助け船が入った。


「お兄様、ご到着なされたのですね」

「お、おおおー、エリーザではないか、無事だったのだな」

「はい、ブキミーダがわたしに後学の為と言いながらお兄様が来るまでの間自由に出来る時間を作ってくれたのです。護衛はミザーリンがいましたので問題ありませんでした」

「おおそうか、ブキミーダよ、怒鳴って悪かった。部屋に戻ってしばし羽を伸ばすがよい。ご苦労だった」


 ――ほっ、これでどうにかようやく、首の皮一枚つながったか……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星★★★★★よろしくお願いします! していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません! ぜひよろしくお願いします!

ゆーたん(たけのこ派)

別作品です、こちらもどうぞよろしくお願いします。
双子が姉妹の令嬢として再度生まれて人生を入れ替えてやり直す話です

運命のゆりかご・生き別れの双子令嬢は猫に導かれ互いの人生をやり直す



魔族の男がポンコツ女達に振り回されるギャグです

魔王軍最強触手幹部 左遷先の不毛の地で困窮する食糧事情を解決、なし崩しに出来たハーレムで本土に逆襲大作戦!!

元ゲームクリエイターが転生して救世主になるファンタジーです

『転生クリエイターのマップチェンジャー』圧倒的な魔力でチート能力を使い一瞬で天変地異を巻き起こす元ゲームクリエイターの転生者はハズレスキルの地面作成(マップチェンジ)を使いこなし救世主となる!

改心したワガママ令嬢が人生をやり直す話です。

ワガママ令嬢は挫けない 〜傾国の悪妃として処刑されましたが、今度こそ誰もに愛されるよう努力します〜

ダンジョン配信でミミックが悪人を退治する話です。

社会のゴミ箱DQNイーター 元ラストダンジョン裏ボスつよつよピザ好きミミックが移動先のダンジョンでよわよわヒーロー仮面配信者と世直し配信!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ