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第十四話 巨大獣バルバル 死の電撃作戦 8

 ゼプトアイン――鉄巨人イチナナ――不在のまま、ロボット開発者テレビ電話サミットは暗礁に乗り上げていた。


「どこの国も全く! あのクソ共、ダバール星人を一日も早く殲滅できる力は無いのか!?」


 三島防衛長官の姿のアイツが激昂している。


「オー、ミスターミシマ、そこまで焦らなくても、我が国のグレートジャスティスがあればもんだいありまセーン」

「フン、グレートジャスティスだと。そんな物一度近接されてしまえばあっという間にやられてしまうではないか!」

「ガッデムッ!」


 アイツの言う事は一応的を射ている。

 確かにグレートジャスティスは遠距離攻撃には強いが、一度近接されてしまうと近距離攻撃はほとんど無力だ。

 申し訳程度に特殊鋼で出来たナイフはあるが、それでバルバルに勝てるわけが無い。


「まあまあ、ミシマサン、ここは穏便に……」

「フン、貴様等の木偶の棒、あんなもの同時に攻撃を受けてしまえばコンビネーションなぞ意味が無かろう、攻撃力が低い者同士が力を合わせたところでバルバルの装甲を貫けるわけが無い!」

「オー、ジーザス……」


 アイツ、言っている事は辛辣だが、どれも事実だ。

 腐っても技術士官としての能力はそこそこ高いと言える。

 だがアイツは何故そこまで地球に肩入れをするのだろうか?


 やはり地球とダバール星人を争わせる死の商人的第三者な立場に居たいのだろうか……。

 彼の主導でロボット開発者テレビ電話サミットは進んだ。

 そして結論は、ガッダイン5が奇岩島基地を発見し、グレートジャスティスが遠距離攻撃で援護、ゴライアスとコッペリアがその先陣を切ってからガッダイン5でバルバルと戦う事に決定した。


「これにてテレビ電話サミットを終わる!」


 三島長官の姿のアイツは他のロボット開発者に労いの言葉も無くテレビ電話を切った。

 当然イメージは最悪だ。


「くそっ! 三島のヤロー、結局オレ達に全部丸投げじゃないかよ!」

「まあボヤくな、アイツはそういう奴だ」

「三島のおじ様っ……」


 ガッダインチームの三島長官に対する不信感はもうマックスと言えるレベルだ。

 よくもまあ一クールでここまで信頼を底辺まで落としたもんだ。

 ガッダインチームは北原未来要塞ベースでグレートジャスティスとゴライアス・コッペリアコンビの到着を待った。


「オウ、アレが噂のガッダインか! 中々強そうだな!」


 彼の名前はハリー・キタムラ少佐。

 日系人のアメリカ人でグレートジャスティスのパイロットだ。


「コンニチワ。ワタシ、メアリー・スチュワートです」

「コンニチワ。オレはヘンリー・バッキンガム。せいぜいよろしく頼む」


 いやいやいや、いくらあまり海外の資料の無かった時代とはいえ、この名前の安直さはどうしたもんだか。

 まあそれが彼等の名前だから仕方ないか。


 こうして北原未来要塞ベースに世界最高のロボットが集結した。

 残念ながらアインゼプトはここには姿を見せない。


 そしてガッダインチームを中心にロボットチームは奇岩島目指して飛んできた。


「フハハハ! 面白い、今度は楽しめそうだ! エリーザ様、是非出撃の許可を!」

「わかりました。バルガル将軍、地球のロボットを決してこの奇岩島に近寄らせないで下さい」

「御意!」


 そして巨大獣バルバルが出撃した。


 さて、俺はスパイドローンで様子を見るとするか。

 あれ、アレは……エリーザ様?


 オレが見た監視カメラの映像に映っていたのはエリーザ様だった。

 エリーザ様は紅井龍也の様子を見ているようだ。


「ハァ、ハァ……ああーん、龍也サマー。なんて素敵なの。あーん、バルガル将軍には勝って欲しいけど、龍也サマが負けるのも見たくないのー、あーん、わたしどっちを応援すれば良いのー??」


 あ、――コレはダメな人だ……。

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