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第十四話 巨大獣バルバル 死の電撃作戦 6

「皆様、来ていただけたのですね。それでは会議を始めます」


 シャールケンがデラヤ・ヴァイデスにいる為、奇岩島基地での地球侵略作戦は彼の妹であるエリーザ様が取り仕切る形だ。


「バルガル将軍。少し見ておりましたがアレはどういう事でしょうか?」

「おお、エリーザ様、地球人が吾輩に攻撃を仕掛けてきたので少し相手をしただけですが」

「アレのどこが少しなのですか?」

「え? それはどういう事で……」


 エリーザ様が声を少し荒げた。


「愚か者!」

「はっ、も、申し訳ございません!」


 いやいや、意外な展開だ。

 バルガル将軍は褒められこそすれど、批判されるとは誰も思うまい。


「おやおや、バルガル将軍は褒められこそすれど、批判されるべき点は無いのでは? エリーザ様」

「ブキミーダ、これはお前の口を出す事ではありません」

「よい、ブキミーダ殿。エリーザ様には何かお考えがあるのだ」


 エリーザ様は玉座に座り、一瞬目を閉じてから目の前の大型モニターを指指した。


「バルガル将軍、これを御覧なさい」

「これは……奇岩島近辺の海域ですな」

「そうです、そして……今回お前が敵艦隊と戦った海域はここです」

「こ……これは!?」


 なるほど、それがエリーザ様が怒った理由だったのか。


「見てわかったのですね。そう、この奇岩島からこの海域はかなり近くになります。つまり、今回バルガル将軍が犯した失態は、地球軍相手にこの奇岩島基地の場所を把握できる形にしてしまった事です。見なさい、地球のロボットが海軍の負傷者達を救出している映像です」


 俺のスパイドローンはエリーザ様の命令で戦闘のあった海域を映している。

 そうだ、米国第七艦隊が本来では世界最強の軍事力だったが、この世界ではダバール星人のハリール王子こと北原光一郎によるロボット技術が発達していて、日本以外にもロボットは存在する。


 そのうちの一体が米国の――グレートジャスティス――。

 正義の名を持つ巨大ロボでテンガロンハットのような頭にシェリフのようなカラーリングでカウボーイのような大型の銃を持つロボットだ。


 見た目はイロモノっぽいがそこそこに強い。

 まあ本編では巨大獣バルバル相手に善戦するものの最後はボロボロになって退場だったか。

 最後のシーンでどうにかガッダイン5の為に時間稼ぎをしたのがこのロボットの最大の功績だと言えるが、それでもガッダイン5には見劣りする。

 むしろガッダイン5があまりにも強く作られていたと言えるくらいだろう。


「とにかく今は下手に外に出ない事、奇岩島基地をもっといい環境にする事を考えましょう。特に地球人の捕虜には反乱されないように待遇は手厚くする事です」


 エリーザ様、本来なら一話で退場するには勿体無いほど有能だ。

 彼女が指揮した事でこの奇岩島基地はかなりの活気にあふれている。


 原作で見た時の奇岩島基地は殺風景でまさに辺境の拠点といったイメージだったが、この奇岩島基地、俺の提案とはいえトイレは水洗のウォシュレットだし、食事は地球人の捕虜の中でも料理の出来る者達にやらせている事でかなりのレストランでも出せるくらいの味。

 そして地球人の捕虜達により店や娯楽施設も用意されていて……ある意味もうここが一つの小さな村か町になっているくらいだ。


 この展開は流石に俺も予想できなかった。

 そして娯楽施設には俺の作ったスペースエイリアンが複製されて置かれているくらいだ。


 もうこれ、地球征服考えずにこの流れで地球人と共存すれば良いんじゃないのか?


 ――と言いたいとこだが、あの三島の中のブキミーダとダバール星人のデスカンダル皇帝がいる限りそうも言ってられない。


「ブキミーダ、お前にもやってもらいたい事があります」

「はい、何でございましょうか? エリーザ様」


 さて、今度は俺、何を頼まれるのだろうか?

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