第十四話 巨大獣バルバル 死の電撃作戦 3
まあ巨大獣バルバルの話は置いておいて、この十四話はバルガル将軍が主体の話だ。
ガッダイン5大百科によると、十四話は……。
バルガル将軍が地上の侵略拠点である奇岩島基地に到着した自分専用のロボ、巨大獣バルバルに乗り込んだ。
そしてバルガル将軍は手始めに奇岩島近くの海域で演習をしていた米国第七艦隊に乱入し、一体の巨大獣バルバルで艦隊を壊滅させた。
あまりの緊急事態が起きた事で三島長官の呼びかけにより、各国で作られていた巨大ロボに関する遠距離テレビ電話サミットが行われた。
会場となったのは北原未来要塞ベースだ。
ここに用意されたテレビ電話同士で各国の代表が開発中のロボについて話し合った。
ブリティッシュ連合国の巨大ロボ、ゴライアスとコッペリア。
そして西ガリア連邦の巨大ロボ、アインゼプト
米国の巨大ロボ、グレートジャスティス
そして日本のガッダイン5
これらのロボが連合を組んで戦うべきだという結論になり、北原未来要塞ベースを目指して各国のロボが集結するはずだった。
だが、アインゼプトは開発者のヘミングウェイ博士の息子、ウルフ・ヘミングウェイに設計図を奪われ、行方が分からなくなっていた。
なお、このアインゼプトが後の鉄巨人イチナナである。
この時点で制作サイドではコラボレーションの話がついていたのだろう。
ヘミングウェイ博士の息子であるウルフ・ヘミングウェイは特撮番組でよく見かけた怪しい外人役そのものといった人物だが、このガッダイン5では声優として出てきた。
しかしアニメの中に登場した彼も結構本物に似せた形の怪しい外国人キャラといった感じの人物で、俺は彼を見た後に鉄巨人イチナナを見て本物そっくりだー! とビックリしたモノだ。
だが鉄巨人イチナナがガッダイン5の話に出てくるのはもう少し後の話、二十話二十一話だ。
この話はむしろバルバルが各国のロボをメチャクチャに破壊する話で、ガッダイン5はその各国のロボが破壊された後に現れ、バルバルと対決する。
その際にバルソードで腕を切断されたり、今までの余裕で勝てた相手と違い、巨大獣バルバルは強敵だった。
龍也は超電磁プロペラで応戦するも、バルバルは全ての超電磁プロペラを切り払い、さらにバルソードでガッダイン5の胴体に風穴を空ける。
この話は作画レベルの高さが高い事で有名であり、ボロボロにされてメカニックの見えるガッダイン5の姿が子供達にはトラウマになるレベルだった。
流石は伝説のアニメーター金子伊助が作画監督をやった回だと言われている。
プラモデルでこのシーンの再現をする人は多く、これはロボアニメ名シーン集の一つだと今でも言われている。
このボロボロのガッダイン5が片腕で超電磁ウェーブからの超電磁スマッシュをかけるも、それで砕けたのが外部装甲だけだったのが子供心に絶望を感じた物だ。
そのガッダインのピンチを救ったのは各国のロボットだった。
バルバルはガッダイン5の決死のビッグミサイルを受け、右手を負傷して剣を使えなくなり、ドグローンに帰還する。
これで助かったと思ったのは双方であり、ガッダイン5は更なる強化の課題を、そしてバルガル将軍はバルバルの唯一の欠点である燃費の悪さを改善する必要性を感じた。
この回でゲストとして出てきた外国のロボは鉄巨人イチナナを除き、全部この一話きりの登場だった。
それ故に作画にかなり力を入れたのだろう。
バルガル将軍の強さ、巨大獣バルバルの強さ、無敵のはずのガッダイン5が敗れる。
この話は色々と詰め込んだとても内容の濃い話だったと言える。
まあこの話ではブキミーダとミザーリンどころか、シャールケンすら空気だったのが構成上仕方ないと言えば仕方が無い。
今回の主役は実質バルガル将軍だったのだから。