第十四話 巨大獣バルバル 死の電撃作戦 2
――巨大獣バルバル――
全長65メートル、重量2200トン
超重装甲重武装の近接特化型巨大獣。
ハッキリ言えば獣というより完全に人型に近い形でバルガル将軍専用機。
ガッダイン5を上回る巨体と火力を持つ巨大ロボットで巨大な剣と重火器を装備。
超電磁スマッシュで倒せなかった初めての敵で、その後ビッグミサイルでどうにか撤退させる事が出来たがもしビッグミサイルが無ければ負けていたと言える。
超電磁スマッシュに耐えきった巨大獣で、その重装甲の下に別の身体を持つ。
外殻とも呼ばれる部分を壊されても可動可能で超電磁スマッシュで破壊されたのはその外側の部分だった。
バルガル将軍が自らをイメージして本国でブキミーダに作らせた巨大獣で、本編中何度か出てくるが、最終的には製作者のブキミーダに仕込まれた自爆装置で内部から崩壊、バルガル将軍もろとも大爆発を起こして消滅した。
コイツはマジでロボアニメ史上でも中ボスとしては最強レベル。
ロボットシミュレーションゲームでのコイツはトラウマクラスの強さ。
マシンダーA、グレードマシンダー、ジェッタードラゴン、エメライン、ダンボット3、ダイコーン3、アルティメットバンカイザー、ネオガンボーグ、グレートキャリバイザー、ガッダイン5、これらのユニットが束になっても中々削れないHPに加え、反撃のバルソードでHP5000以下のロボットはほぼ一撃で倒される。
幸い機動力はそれほど高くないので命中率の低さでどうにか回避すれば助かるが、それでもバルガル将軍の技量の高さでその命中率も補填されている。
故に最強と言われているのだ。
内部からの破壊で無ければほぼ無敵、外部からの攻撃で倒せるのがオーバーボディーだけ。
まさに初見殺しというのに相応しいロボットだ。
これがゲームの終盤で量産型の巨大獣バビゴンと一緒に出てきた日には、無傷でクリアするのはほぼ不可能なくらい強い。
さらにこれを倒してもシャールケンの専用ロボまで出てくる始末だ。
ここでバルバル相手にエネルギーを使い切るとほぼ詰む。
後半の山場ではバルバルだけでも強敵だというのにそれに加えてミザーリンの乗る機動要塞ドグローンとシャールケン専用ロボ、これだけの強敵が揃っているのだ。
終盤でもこのバルバルがかなり強いので、ゲーム制作者にとっても巨大獣バルバルがどれくらいの強敵かが分かっていたのだろう。
今はバルガル将軍にはその巨大獣バルバルが無いので自ら前面に出る事は無いが、話的にそろそろこの奇岩島基地に届くはずだ。
ズゴオオオオオオンッ!
来た、この宇宙ポッド、デラヤ・ヴァイデスからの輸送が届いたらしい。
「おお、届いたか。これが吾輩の専用機、バルバルだな。なんと素晴らしい!」
「バルガル様、アクラデス指令よりこれを受け取ってまいりました。ご確認よろしくお願いします」
「おお、アクラデス殿からか、久しいな。彼は元気にしておるのか」
「はい、アクラデス様は本星よりデラヤ・ヴァイデスに向けて出立したとの事でございます」
――アクラデス――
番組後半のシャールケン提督に代わる敵司令官の名前だ。
本編ではシャールケン退場後出てくる流れだが、もうこの時点で名前だけは出てきていた。
バルガルとは旧知の仲で、現時点では本星の防衛を任されている。
だが人工太陽の暴走による被害拡大の為、地球侵略を焦った皇帝デスカンダルの命令で一向に作戦の進まないシャールケンに代わる地球侵略司令官として就任する流れだ。
シャールケンが軍事担当だとするなら、アクラデスは本来内政担当というべきだろう。
だがシャールケンが退場する中盤以降の地球方面司令官はこのアクラデスという事になる。
このアクラデス、本編を見ていた人には驚きの展開が待ってるのだが……俺は全編知っているのでこの人物の秘密も当然知っている。
なお、本編でアクラデスの秘密を知っていたのはブキミーダただ一人だった。