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冬王と鞠姫  作者: チゲン
第一話 冬王と鞠姫
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5頁

 異形は闇のなかに潜んでいた。

 背の傷が痛む。普段ならこの程度すぐに塞がるはずなのに、この傷は治るどころか、時間が経つほど体をむしばんでいく。

 久しく感じていなかった痛みに、異形はうめいた。そういえば、いつからこんな体になったのだったか。

 あの日、はりつけにされ、何本もの槍をこの身に受けた。恐らくそれが最後の痛みだった。

「……」

 暗い土のなかで意識を取り戻したときには、もうこんな体だった。だからこそ、幾度いくど爪が剥がれても、光差す地上に向かって掘り進むことができたのだ。

 それ以外のことは思いだせない。その必要もない。

 北条一門を抹殺まっさつする。

 それが全てだ。

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