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一話 エピローグ

 夜闇の黒色よりも深く、底知れない恐怖を抱かせるような空間で。

 薄低い声が一つ、響いた。


「これが次の仕事だ」


 投げ出されるようにして机に置かれた数枚の紙。

 彼は手に取り、一通り目で確認していく。

 しばらくすると、視線を前に戻しながら一言呟いた。


()()()の仕事内容と、また真逆だな」


「君にとっては、簡単なことだろ?」


 声には応えず、彼は再び目を手元の紙に向ける。

 沈黙を肯定の意味だと捉えたのか、続けて(うな)るように発せられた声。


「そこは組織の権力が効きずらい。任務についた後は、君の判断に任せるさ」


「……一つだけ」


 一筋の光すら黒色のペンキで塗りつぶされる、そんな闇が支配する中で。

 鋭い眼光を目の前に立っている人物に向ける。


「目標が、もしも組織を脅かす可能性のある人物だった場合。あるいは、未来的になる可能性があれば」


 正面に立っている男は、暗闇の中で微かに口元を吊り上げた。


「あぁ、処理して構わない。そう依頼者からも伝えられているよ」


 返答を片耳で受け取った彼は、くるりと男と闇に背を向けて立ち去った。

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