表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/320

ネコ好き

 あれ? 私は今まで何を……。

 ああ、そうか。泣き疲れて眠ってしまったのか。

 うーん、なんか妙に暑苦しいな。

 あー、なるほど。クレア(不老不死モンスターハンター)とマリー(吸血鬼)が私の両サイドにいるから暑苦しいのか。

 マリーはまあ、分かる。しかし、クレアがここにいる理由が分からない。

 私はフレアキャットに変身するとベッドから飛び降りた。

 人を勝手に抱き枕にするな。まったく、もう。

 私が自室から出ようとするとミシェル様(ロリ魔女)がやってきた。


「おや? かわいいネコがおるのー。よしよし」


 ミシェル様が私の頭を撫でる。

 こいつ、絶対私だって気づいてる。


「ミシェル様、私です。クーです」


「クーよ、それは分かっておるから今は何も言うな」


 やっぱり気づいてるじゃないか。

 はぁ……仕方ない。しばらくネコのフリをしよう。


「ミャー」


「おー、よしよし。お前は本当にかわいいのー」


「お姉ちゃん、そのネコ何? 殺していい?」


 うわあ、ラファエラさんだ。

 なんて冷たい視線なんだ。


「ラファエラよ、このネコはクーじゃ。だから、殺すな」


「あー、あのガキか。ネコになってお姉ちゃんを魅了する気なのかもしれないけど、お姉ちゃんは誰にも渡さないから」


 相変わらずミシェル様のことが大好きなんだな。

 まあ、結構愛が重いけど。


「ラファエラよ、お前はどうしてクーに対して冷たいんじゃ?」


「私からお姉ちゃんを奪おうとするからだよ」


「わしは別に誰のものでもないのじゃがのー。クーよ、わしは少し出かけてくるからしばらくラファエラの相手をしてやってくれぬか?」


 え? ちょ、それは普通に無理……。

 私が首を横に振るとミシェル様はニッコリ笑った。


「おー、そうか。引き受けてくれるのか。では、少しの間ラファエラのことをよろしく頼むぞ」


 こ、このロリババア! 都合よく解釈するな!

 ミシェル様が指をパチンと鳴らすと彼女はその場からいなくなった。

 ま、まずい……こ、殺される!!

 ラファエラさんは私を抱き上げると私をギュッと抱きしめた。


「ネコに悪い子はいない。ごめんね、さっきはひどいこと言って」


 あ、あれ? もしかしてラファエラさんってネコ好きなのか?

 良かった。それなら好都合だ。しばらくネコになろう。


「ミャー」


「そうか。許してくれるのか。ありがとう、感謝する」


 こいつ誰だ?

 性格変わりすぎだろ。


「よし、とりあえず私の部屋に行こう」


「ミャー」


 あれ? これってもしかしてミシェル様が戻ってくるまでずっとこのままなのか?

 はぁ……勘弁してくれ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ