いつものクーちゃん
私が目を覚ますと目の前にマリー(吸血鬼)の顔があった。
「おい、何をしている」
「私の魔力を少し分けているだけです。まあ、もうその必要はないようですが」
「私の血を吸っていないだろうな?」
「安心してください。寝ている幼女の血を吸う趣味はありません」
ふん、どうだか。
マリー(吸血鬼)が私から離れた後、私は上体を起こした。
ここは……クレア(不老不死モンスターハンター)の家だな。
で、私はなぜかベッドの上にいる。
うーんと、なんかクレアの首が……ん? 首がどうなったんだっけ?
あと、なんか妖精が現れたような……。えっと、それからどうなったんだっけ? なぜかよく覚えていないな。どうしてだろう。
私がそんなことを考えていると、背中に籠を背負ったクレアが帰ってきた。
彼女は私の顔を見た瞬間、猛ダッシュした。
その後、涙を流しながら私をギュッと抱きしめた。
「良かった! いつものクーちゃんだ! あー、かわいい。クーちゃん、かわいい!!」
「暑苦しいから離れろ。というか、とりあえず私が意識を失うまでのことを話してくれないか? ほとんど記憶がないんだ」
「え? そうなの? でも、それって思い出さない方がいいんじゃない。ほら、無理に思い出そうとすると心身に負担かかるでしょ?」
「うーん、まあ、それはそうだな」
「でしょー? だから、少しずつ思い出していこうよ。ね?」
「あ、ああ、分かった」
何かあった。
それは間違いないのだが、何があったのか思い出せない。
なんとも気持ち悪い状態だ。




