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抜き抜き

 クレア(不老不死モンスターハンター)が帰ってくる頃にはマリー(吸血鬼)は普通に歩けるようになっていた。

 どうして……どうしてこう一箇所に化け物が集まるんだ?

 ん? なんかそういう、ことわざというか慣用句というか言い回しみたいなものがあったような気がする。なんだっけ?


「ま、ままま、マリーちゃんが立った! やったー! クーちゃんと私の愛の力でケガが治ったんだね!」


「クレア、それは大袈裟おおげさだぞ」


「いえ、これはまさしく愛の力です。お二人の愛が私の足を治したのです」


「マリーちゃん!」


「クレアさん!」


 なあに二人で盛り上がってるんだ?

 というか、いつまでそうやって見つめ合ってるつもりなんだ?

 まあ、そんなことより。


「おい、クレア。家に帰ってきたってことは今日のノルマは達成したってことでいいんだよな?」


「え? あー、うん、もちろんだよ! 家の外に置いてあるから見においでよ!」


「分かった」


 クレアは家の外に置いてあるというモンスターの元まで私たちを案内した。


「これは……なんだ? ナマズか? それともデンキウナギか?」


「分かんない。なんか湖があって、そこでクシャミしたら出てきた」


 なんでその程度のことで襲われるんだ?

 この女はモンスターを引き寄せる物質を体内で生成して散布しているのか?


「うーん、まあ、一応食べられそうだな」


「そうだねー。からあげにでもしようか」


 その単語、私はどこかで聞いた覚えがある。

 いったい、どこで聞いたのだろう。

 それにしても……どうしてマリーはさっきからずっと唾液を滝のように出しているんだ?

 血か? 血を吸いたいのか? 私……いや、このナナギを食べたいのか?


「クレア、マリーはこのモンスターの血抜きをしたいそうだ。その間、私たちは油の用意をしよう」


「えー、やだー。私もマリーちゃんと抜き抜きしたーい」


「変な言い方をするな! ほら、行くぞ!」


「やだやだー! マリーちゃん、助けてー!」


「あ、あははは」


 マリーは苦笑していた。

 私は彼女の瞳があかくなっていることに気づいたが、見ていないことにした。

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