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吸血鬼

 しばらくするとマリー(金髪美幼女)が目を覚ました。クレア(モンスターハンター)はまだ帰ってこない。

 ひまだなー。魔法についての話でもするか。


「なあ、マリー」


「なんですか?」


「お前、魔法は使えるのか?」


「え? あー、まあ、反射魔法を少々」


 は、反射魔法か……。なかなか厄介な魔法を使えるんだな。


「そうか。えっと、回復系は?」


「すみません。私、あまり回復系は得意じゃないんです。あっ、でも蘇生系なら得意です」


 そ、蘇生系だと!?

 マリー、お前はいったい何者なんだ?

 ネクロマンサーになれるぞ。


「そ、そうなのか。すごいな」


「私なんて全然すごくないですよ。体弱いですし出かけるたびに盗賊に襲われますし」


 でもお前はここまで逃げることができた。

 不運ではあるが悪運が強いから生き残れた。

 マリーはそれを自覚していない。


「でも、お前はこうして生きている。なんというか悪運が強いんだよ」


「悪運、ですか」


「ああ、そうだ。だから、生き残ることを恥だと思うな。お前は生きていていいんだよ」


「クーちゃん」


 あれ? 魔法の話をしていたはずなのになんか悩み相談になってないか? うーん、まあ、いいか。暇だし。


「クーちゃん」


「な、なんだ?」


「抱きしめてもいいですか?」


「え? あ、ああ」


「ありがとうございます。では、失礼します」


 な、なんだろう。マリーに抱きしめられているとなんだか気持ちよく……。

 いや、違う! これは……!


「……おい、離せ。私にエナジードレインを使うな」


「あっ! ごめんなさい! クーちゃんの魔力おいしそうでつい……」


「つい、じゃない。はぁ……どうして今まで気が付かなかったんだろうな。お前、吸血鬼なんだろ?」


「はい、そうです。私は不老不死の化け物です。でも、あなたも似たようなものでしょう?」


 そうだ、私はキメラだ。

 まあ、なりたくてなったわけじゃないんだけどな。


「いつから気づいていたんだ?」


「あなたと出会った時です。あなたの中から複数のモンスターの力を感じたのですぐキメラだと分かりました」


「魔力探知……いや生命探知か。お前、なかなか厄介なものを使えるんだな」


「ええ、まあ」


「……で? クレアにはまだ教えない方がいいのか?」


「そうしてもらえると嬉しいです」


 私には彼女の笑顔が私を嘲笑あざわらっているように思えた。

 まあ、多分そうなのだろうが。


「分かった。そうするよ」


「ありがとうございます。お礼に血を吸って差し上げましょうか?」


「誰が吸わせるか! というか、お前が吸いたいだけだろ!」


「はい、そうです」


「即答するな!」


「あははは、クーちゃんが怒ったー。でも、かわいい♡」


 な、なんだろう。私はこいつが苦手だ。

 というか、嫌いになった。どこか見透かされてるような気がするから。

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