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魔獣愛の強い俺が、魔獣たちと仲良くしてたら魔王と呼ばれるようになりました。ちょっと待って! 俺、ただの底辺テイマーなんだけど!!!  作者: 三原みぱぱ
第二章 二人の戦いの幕開け

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第63話 底辺テイマーは義手をパワーアップする

「ところで、魔獣二人が暴れ始めたときにお前は止められるのか?」


 まるで草原の街でのことを知っているかのような口ぶりで、ランリーは聞いてきた。

 二人に俺の言葉が届けば、まだ戦いを止められる可能性があるが、そうでなければ俺に止めるすべはない。


「……」

「そうだろう。止められないだろう。だったら、二人を止めるだけの力を欲しくないか?」


 ランリーは先ほどの怒った顔から、何かを企んでいるような顔に変わった。なにか、嫌な予感がする。しかし、農業の街でも一触即発状態になっていた。あのまま、また二人が暴れたらと思うとぞっとする。


「まあ……欲しいかな」

「欲しいのか、欲しくないのかはっきりしろ!」

「欲しいです!」


 ランリーの言葉に思わず返事をしてしまった。

 ランリーは罠に獲物がかかった狩人のような顔をしていた。


「そんなあなたに、アップデートプラン! 旧式の左手の義手を、今ならなんとタダでアップグレードをしてやるぞ!」

「え! タダで!」

「そう、タダで」


 ランリーは嬉しそうに俺の言葉を繰り返した。その姿に俺は嫌な予感がした。冒険者の常識として、タダほど怖い物はない。絶対に裏がある。


「それで、タダの代わりに何があるんだ?」

「もしかして、何か疑っているのか? いつも食料品を運んできてくれるお礼だよ。お礼」

「食料品は商売として、ちゃんと代価を貰っている商売だ。商売は信頼大事だろう。ちゃんと教えてくれ」


 俺は真剣な口調でランリーに言った。


「話を聞いて途中で止めたって言うなよ」

「いや、それは内容次第だが……そんなにやばい話か?」

「いや、たいしたことない。この前、シェリルが来たときに一部細胞を貰って培養していたんだよ。それを使ってちょちょいとその左腕を改造しようかと思ってな」


 俺はその話を聞いて、何が問題なのか全く理解できなかった。細胞って何だ? 培養ってどういう意味だ? ランリーはたまに俺が知らない言葉を使うことがあり、ただでさえ頭の悪い俺には分からなかった。


「さっぱり意味が分からないんだが、頭の悪い俺にも分かるように説明をしてくれないか?」

「要はシェリルの身体の一部を、お前の中に入れるんだよ。前は血を入れたが、今度は肉を使うんだよ」

「はぁ? それの何が問題なんだ?」

「人間であるお前に、魔獣の肉を入れると拒否反応を起こすかもしれない」

「ああ、それなら大丈夫だろう。シェリルが俺に害する事をするはずがない。さっさとやってくれ」


 ランリーは俺の言葉を聞くと、手術台の上に俺を眠らせると、義手の改造を始めたのだった。

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