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魔獣愛の強い俺が、魔獣たちと仲良くしてたら魔王と呼ばれるようになりました。ちょっと待って! 俺、ただの底辺テイマーなんだけど!!!  作者: 三原みぱぱ
第二章 二人の戦いの幕開け

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第115話 底辺テイマーは師匠の不機嫌な原因を知る

「ここは一応、隠れ里だぞ。連れてくる人間を増やすな!」


 一応、遠信で状況はあらかじめ説明をしているが、ランリーは開口一番あきれ顔でそう言い放った。

 勇者サルーンは目隠し、拘束の上、連れてきた。サリュリと師匠にも一応、目隠しをして、出入り口の魔法陣まで連れてきた。

 例の周りに何もない金属の壁の入り口で、俺たちをランリーは待ち受けていた。


「すみません。でもこっちにも事情があるんだよ」

「まあ、ジャカツの毒を持ち帰ってくれたんだな。早速、解毒剤を作らせるから、少し待ってな。おい」


 ランリーの指示でハットンが持ってきたジャカツの体は余すことなく、ドワーフたちが持っていた。

 それを見届けてから、今度はサルーンに向き直った。


「それで、そこのエルフの体は切り刻めばいいのか?」


 その言葉には悪意と殺意を混ぜて、憎しみで煮詰めたような感情が込められていた。

 シェリルに対する愛情交じりの軽口ではない。その冷めた目は心の底から嫌悪しているようだった。

 そんなランリーの表情に驚きながら、俺はランリーを止めた。


「だめだ。彼がジャカツを倒してくれたんだ。ただ、サルーンの体には師匠の心臓が入ってるので、それを取り出して、師匠に返して欲しいんだ」

「師匠?」


 ランリーは不思議そうな顔をして聞き返した。

 ああ、そうか。詳しく説明していなかった。

 俺はサリュリと師匠の話、勇者サルーンとのことも詳しく話した。


「やっぱり、このくそエルフは殺してもいいんじゃないか。それと、だから師匠ってなんだ? 名前は?」

「へ? 師匠の名前? なんだっけ?」


 俺は、ずっと黙って待っている師匠の顔を見た。

 もうすぐ自分の心臓が戻ってくるはずなのに、なんだか不機嫌そうな顔で立っていた。

 俺は恐る恐る師匠に話しかけた。


「そういえば、師匠の名前ってなんでしたっけ?」

「なあ、話長くなりそうか?」

「え?」


 なにか気に障ったのだろうか。師匠は少しイライラしている様子だった。

 ドワーフの里のためとはいえ、目隠しでここまで連れてきたのが悪かったのだろうか。

 しかし同じように連れてこられたサリュリは特に不満な様子もなく、ただサルーンにおかしな動きがないか注視している。

 もしかして、一刻も早く心臓を取り戻したくてイライラしているのだろうか?

 まさか、逆に心臓を取り戻したくないのだろうか。

 返事を詰まっている俺に対して、師匠はもう一度問いかけた。


「話は長くなるのかと聞いているんだが」

「ええ、心臓を取り出すまでにいろいろ準備が必要だぞ」


 俺の代わりにランリーが答えてくれた。

 それを聞いた師匠はにやりと笑った。


「だったら、酒を飲もうぜ。ここはうまい酒で有名なドワーフの里なんだろう」

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