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魔獣愛の強い俺が、魔獣たちと仲良くしてたら魔王と呼ばれるようになりました。ちょっと待って! 俺、ただの底辺テイマーなんだけど!!!  作者: 三原みぱぱ
第二章 二人の戦いの幕開け

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第105話 底辺テイマーは役割を決めて共闘する

 なぜ、カサミがこんな所にいる? 俺は混乱した。

 ワタリガと再会し、家に戻ったはずなのに、なぜここにいるのだろうか? もしかしたらカサミではない他の魔獣か? いや、ハットンもカサミだと言った。

 俺は叫んだ。


「カサミ! どうしてこんな所にいるんだ!?」

「あ……あ、ああ」


 カニの魔獣は俺に向かって、何かを訴えようとこちらを向いたが、トップテイマーであるモリシャスに操られてまともにしゃべれないでいた。

 その動きと表情から、カサミは俺に助けを求めていると分かった。

 テイマーからモンスターを開放するにはテイマーが契約を解除すれば良い。しかしこんな状況でモリャシュが契約を解除するとは思えない。

 そうして、もうひとつは……


「ねえ、ダーリン。あのテイマー殺していい?」


 ハットンが言うように、テイマーを殺せば、契約しているモンスターは解放される。しかし、殺してしまえばハットンが武道会を失格になってしまう。

 そうすれば、俺たちが優勝する可能性が低くなってしまう。そうすれば勇者に会うことが出来なくなる。

 俺はハットンを止めた。


「駄目だ、ハットン」

「じゃあどうするの?」


 実はもうひとつ手がある。他のテイマーが契約を上書きをした上で、契約を解除する。これにはテイマー同士のレベルの差が必要になる。普通であれば底辺テイマーの俺がトップテイマーのモリャシュの契約を上書きなんて出来ない。

 俺は、心配そうなハットンに答えた。


「任せろ、ひとつ考えがある」

「それは何?」


 通常、俺とモリャシュでは契約の上書きなんて成功するはずがない。ただし、モリャシュが気絶をして、抵抗できない状態にしてしまえば可能性はある。

 俺はハットンに指示を出す。


「ハットン、モリャシュを気絶させてくれ。その間に俺がカサミを助ける」

「分かったわ」

「ちょっと待って、何の話? あの魔獣を助けるって言うの?」


 俺たちがカサミを救う話をしている側で、サリュリが疑問の声を上げた。

 そういえば、サリュリたちにはハットンが魔獣と言うことを話していない。だから、俺たちが魔獣であるカサミを倒すと言うのならばともかく、助けるという意味がサリュリには分からない。

 しかし、今そのことを詳しく説明する暇はない。俺は端的にサリュリに説明した。


「あの魔獣は俺たちの仲間で、モリャシュに無理矢理に契約されている。だからモリャシュを倒すのを助けてくれ」

「良く分かりませんが、分かりました。それで、私は何をすればいいのですか? モリャシュを倒せばいいのですか?」


 俺の雑な説明に納得してくれたサリュリは剣を構える。しかし、そのサリュリにハットンが指示を出す。


「あのいけ好かない男はあたしが気絶させるから、あんたはあたしたちの邪魔にならないように、他のザコどもの相手をしてちょうだい」

「ザコ……ども?」


 ハットンにそう言われて、サリュリは他の参加者を見た。予選が始まってそれなりに時間が経っている。この時点で残っている者たちは腕の立つ者ばかりだ。それを見て、ザコと言い放つハットンに驚きを覚える。しかし、あの神速のリチャードを軽く一蹴した実力は本物だろう。

 それにどちらにしろ、全員倒して優勝するつもりであった。

 サリュリは覚悟を決めた。


「分かりました。お二人の邪魔にならないように他の人達は任せてください」


 こうして、俺たち三人は役割を分けて共闘することになった。

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