受験
再投稿です。
俺はスマホの目覚ましがなる前に起きた。緊張しているからだろう。なぜなら今日は高校の合格発表日、俺が受けた高校は、日本でも屈指の難関校だ。この高校に入れば今後がすごく有利になる。大学で言う京大や東大の様なものだ。
俺は昔から勉強だけが取り柄で親孝行も兼ねてこの高校に進学するのを決めた。中学の頃は友達は1人も折らず部活にも入らないで毎日勉強をしていた。それほどこの高校に行きたかったのだ。俺はキッチンに行きパンをトースターに2枚置きツマミを回し時間を設定した。フライパンに卵2個とソーセージを2人分焼き、それぞれお皿に盛り、1人分のご飯にラップをした。これは今寝ている母親の分だ。
昨日は残業だったのだろう。父親は転勤で遠くに行っているので母親と俺の二人暮しだ。残ったもう1人分は、自分用だ。パンが焼けたのでトースターから取りだしお皿に乗せてこれも母親の分はラップをして置いた。出来たものをリビングにあるテーブルに置いた。
「いただきます。」
俺は黙々と朝食を食べ、服を着替えカバンを持ち、家の鍵をかけて家を出た。家から学校まではすぐだ。学校までの道には、桜の木があり、桜が咲いていた。俺はそれをスマホで写真を撮った。
学校に着き合格番号が書いてある所に行き自分の番号を探した。周りには泣いている人が、沢山居るため少し不安になってくるしいたたまれない気持ちにもなってくる。俺は番号を1つずつ丁寧に見ていった。
「あ、あった」
俺は一瞬固まった。受かってなかったらどうしようかと思ったけど、とにかく受かってよかったー
ここが外じゃなかったら飛び跳ねてるレベルで安心している。俺は自分の番号をスマホで取り父親と母親に写真とともに
『受かった』
と送った。俺は家に帰ろうとすると1人の女子が体調を悪そうにし蹲っていた。俺はそれを無視して帰る訳にも行かなかったので声をかけた。
「君、大丈夫?体調悪そうだけど」
そう聞くと弱々しい声で
「·····緊張して気持ち悪うなってしもうて」
と返ってきた。これは確か博多弁?こっちの子じゃないのか?まぁいいや取りあえず.....俺はカバンの中に手を突っ込み体調が悪くなった時用の普通に薬品売り場に売っている薬を取り出した。
「これ飲めるか?」
俺は薬を見せると
「飲めるばってん」
ばってん?飲めるってことでいいのか?あ、あと
「水とかいるか?」
俺はカバンに入ってる水筒を取り出した。
「貰うったちゃよかか?」
「おう」
俺は水筒と薬を渡した。緊張で体調崩すなんて相当しんどかっただろうに.....この子は受かってるといいな。もう俺に出来ることは無くなったので家に帰るためにこの子のそばを離れ校門に向かおうとすると、
「ありがとうごじゃいました!」
と、深々と頭を下げて例を言ってきた。その調子ならもう大丈夫そうだな、
「受かってるといいね」
俺はそう言って校門を出て家に帰る道を歩いた。
あの子最後顔がすごく赤かったけど大丈夫だったのか?もしかして熱でもあったんじゃ.....そう言えばあの子の名前聞いてなかったな。体調悪そうだったしそれ所ではなかったけど.....まぁ別に知りたかったって訳じゃないけど受かってるかどうか知りたかったな〜受かってたら学校で会えてたかもしれないし、別に会って恩返しして欲しい訳でもないけど。そんな事を考えながら朝見た桜をもう一度見て少し早歩きで家に向かった。家の鍵を開け家に入ると
(パァーン!!!)
と、クラッカーの音が鳴り響いた。全くこの人は.....
「零!合格おめでとう!」
このハイテンションな人こそが俺の母親
如月優子だ。俺は未だにこのノリについていけない。まぁ祝ってもらうのは素直に嬉しいものだ。
「ありがとう母さん」
「まさか伊集院高校に零が入るなんて」
母は、今にも泣きそうだった。こんなに嬉しがってもらえるとは.....
「あ、あと零」
母は、ケロッと態度を変えて
「私お父さんがいる方に転勤になっちゃった!」
「·····え?」
転勤?父さんが居るとこに?俺としては母さんが父さんと一緒に居たいのは知ってたから嬉しいけど、また急だな
「たがらこの家に一人暮らししてね!」
あれ?よく見るとトランクが用意されてるし部屋着でもない。·····もしかして
「あ、そろそろ行かないと間に合わない!じゃあね零ホントにおめでとう!」
そう言って俺の事を強く抱き締めて家を出ていった。
「ホントに.....嵐のような人だな」
俺は嬉しい気持ちと寂しい気持ちが同時に来たが母さんが幸せならそれでいいか、転勤だからどうしようもないし.....
高校受験日、俺の高校生活&一人暮らしが同時に始まりました。
方言女子は可愛い!
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