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拠点防衛力を高めよう!…爆発はだめですよ!? 〇月14日(夜)

ゾンビは走らない!時間が経てば腐るよ!

「痒い所とかあるー?」


「えっと、大丈夫…です」


紗那ちゃんは足首をギプスで固定してる為、湯水には浸かれない。翠木さんに言われてからしまったっと思ったが、痛くて辛かったので…気にしなくても大丈夫ですっと紗那ちゃんが言ってくれた。いい子です。私が悲しくなる程に


「ほんとにー?」


「はい…怪我をした足以外は綺麗になりましたし…ありがとうございます」


「あはは、いいのいいの」


二人で笑いながらゆっくりとお風呂を楽しむ、紗那ちゃんはあの病院のトイレの個室で18時間程、閉じ籠っていたらしい…良かった、見に行って。もしもあそこで引き返してそのまま帰ってしまっていたら…って考えるとぞっとするよ


「…凛華さんは…ゾンビが恐くないんですか…?」


「うん?んー…怖いよ。でも、恐くは無いかな…」


「…?」


こてん…?と首を傾げる紗那ちゃんを撫でながらゆっくりと言葉を選ぶ。なんて言うのかな、ゾンビは確かに怖い。でも、ある一定の条件下では放置しても無害なのだ。寧ろ、どんな時でも有害なのは…


「そ、ゾンビは…ね。私が今一番怖いのは人間かな…」


「人間…ですか」


そう呟くと、避難キャンプを思い出したのだろう。青ざめる彼女を撫で続けながらカラカラと明るく笑って見せる


「大丈夫、避難キャンプには近寄らないよ。でも、紗那ちゃんに一つ心に留めていて欲しい、もしも、これから他の生存者の人に会ってもここには招けないかもしれない。人が溢れればゾンビや泥棒の目に付く。だから、覚えていて欲しい」


「…はい…」


そう、いくら翠木宅が広く大きいと言っても限りがある。私と紗那ちゃん、翠木さんの時点で部屋を三つ使っている、残る個室は二部屋…精々後二人が限度だろう。個室をやめれば人はもう少し入れられるかもしれない、けどそれだと此処にいる意味がない。それに…人数が増えれば不満が出るのが人間だ。そこから崩壊なんて見たくない


「ごめんね、暗い話しちゃって…」


「いえ、いいんです。私も分かっているつもりですから…」


そんな話をしながらも疲れを癒していく。紗那ちゃんは風邪をひかない様にっと暖かい蒸気の出る…木製の椅子…?の様な物に座っていた。どういう原理…


「…凛華さんって…スタイル良いですよね。青い髪も珍しいですし…」


「ん…?褒めても何も出ないぞ?…って、皮肉か!?紗那ちゃんの方が大きいよね!?」


私よりも大きい紗那ちゃん。どこがとはあえて言わない。私もある方だぞ!でも、年下に負けてます


「ち、違いますよ!?」




そんなこんなでまったりからワイワイに変わり、夕飯の準備をしていた翠木さんがお風呂から出て来た私達に苦笑いしていた。この家の構造は殆ど防音仕様だから問題は無いけど、怪我人と言う事を忘れないようにね?っと軽く注意を二人で受けたのだった。(夕飯はとても美味しかったです。フレンチトーストだったよ!)


「さてと、明日の予定はあるかい?」


「明日は…そうですね。ここの整理をしましょうか。ついでに罠なんかも設置して拠点防御力を高めましょう」


翠木さんの質問に少し考えた後、持って帰って来た武器や服、薬等は全てリビングに段ボール箱や木箱に詰め込まれたまま放置されている。弾薬なんかもそうだけど、この状態って危ないよね…


「わ、私も…手伝いますっ」


「んー…じゃ、翠木さんと一緒に整理の方に回ってくれるかな?罠は外に出ないとだから…あ、外って言っても庭だけど」


紗那ちゃんの足の状態を考えると手伝わせるのは選別の方だろう。出来る限り歩かなくても手伝える範囲でお願いしよう。本当はゆっくり休んでもらいたいんだけど、本人が足手まとい、と気にしている状態だと無理矢理休ませるのは良くないかもしれない


「はいっ…!」


「くれぐれも無理はしないようにね?…多分私より翠木さんの方が良く見てくれると思うけど」


「それは買い被り過ぎだよ。でも、怪我を治すのが優先だから種類毎に分けて貰おうかな」


私の言葉に軽く肩を竦めては笑いながら明日の内容を紗那ちゃんに話していた。いやいや、私の中だと貴方は超人だよ、間違いなく!


「所で、罠ってどんなのを作るだい?侵入して来る奴にダンベルやペンキでも落とすのかい?」


「それはクリスマスになると家を罠で埋める少年の映画ですよね?!」


「違うのか…じゃ」


「爆発はだめですよ?使いませんからね…?」


冗談さ。と笑いながら言う翠木さん、爆発物大好きか!?と突っ込まない様に苦笑いで返していると


「翠木さんは…爆発が好きなんです、か?」


さなちゃぁぁぁん!聞いちゃうの!?と言うかテレパシーでも使えるの?私と全く同じ疑問を持ったのか私の考えが読まれたのか…


「んー、音に反応しないのであれば纏めて吹き飛ばせるからね…やっては見たいかな」


左手で無精髭を撫でながら少し考えた後、翠木さんの考えが聞けた。んー…あ…


「罠ではありませんがそう言う物なら作れるかもしれません、ただ…翠木さんにお願いするかもしれないですが…」


私が発案したのは罠では無く武器だ。防犯ブザーに起爆装置と爆薬を積み、ゾンビの集団に向かってピンを引き抜いて投げつける。激しい音に反応したゾンビは爆弾に集まり、ボン!えっと、あれですよ。パイプボム?


「成る程…確かにその手は使えるかもしれない」


「あ、あの…火炎瓶なんかも使えるんじゃないでしょうか…?」


おずおずと言った様子で手を挙げて意見を出す紗那ちゃん、翠木さんと二人で視線を交わし、意外と過激な発想の紗那ちゃんに同時に驚いたのだった


「ぅぅぅ…危険な人間じゃないもん!」


「どうどう、落ち着こう!紗那ちゃん!」


思わず意外と過激なんだねって言ったらへそ曲げてしまった。でも…意外と紗那ちゃんに考えさえた方が良い武器とか出来そう…あれ?防衛機構も考えて貰おうかな?そんな事考えなら毛布を頭から被りいじける紗那ちゃんを撫でながらお願いしてみる事に


「ねぇねぇ…紗那ちゃん。防衛も考えてみない…?」


「罠…ですか…?」


こうして、明日やる事が決まったのだった。翠木さんは整理、私と紗那ちゃんは罠の開発。その後罠を設置するのは私。と言った感じで決まり、各々の部屋に戻って行った。…行ったんだけど


消灯してから数分後、控えめにドアがノックされたので開けると枕を持った紗那ちゃんがおり。眠れないんだとか、仕方ないので一緒に眠る事に。(ちなみに全員の部屋に設置してあるベッドはキングサイズである。っ超高級ホテルのスイートルームか!)

どうも、雪月花でございます。お読みいただきありがとうございます><

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