病院にある薬って何が何の薬なのか分からないよね 〇月14日 (昼)
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一度翠木宅に戻って来た私達は車に詰め込んだ銃や弾薬、その他雑貨品を地下にある倉庫に運び込んだ。銃に関しては映画やゲームに出て来るものしか知らないので知識は皆無、と言うか…普通撃った事ないって。販売されてても扱うには色々と免許とか守らないと行けない事が多いからねっ!
「うん…これは…メンテナンスが大変そう…」
「…流石に詰め込み過ぎたか…?」
恐るべし、翠木さんの収納術。これだけの量をどうやって詰め込んだのか…でも、マガジンが抜かれてるから多少はかさばらずに済んでるのか…
「凛華君に丁度良いのはこれかな、試しに撃つなら防音室があるからそこを改造しよう」
さらりととんでもない事言いながら渡されたのは、黒く横に長い銃。えっと、見た事ある。あるけど…えぇい!わからぬ!
「M4A1カービンライフル、見た事はあるはずだ。様々な作品に登場してるしね。人によっては銃と言われて真っ先に思い浮かべる形じゃないかな?…はい、これは…取扱書だ」
銃と一緒に取説を渡されて思はず変な顔になってしまう。銃に取説…包丁を初めて使う人に取説を渡しているような感覚だよね…
「は、はぁ…でも、病院の前に銃の練習ですか…?」
「んー、確かにゾンビ相手だとあまり良くないが…これから行く病院に人が居ないとは限らないからね。護身用さ」
勿論、使わない事に越した事はないけどね、っと真面目に説明された。それからは1時間ほど、取説を読みながらマガジンに弾を込め、ハーネス?を付けたり。翠木さんの指導の下、射撃訓練してみたり…衝撃で肩がぁぁぁぁ!ってなったり…一発ずつ…えっと、せみおーと?を連射を出来る様に翠木さんが改造したり…あれ?翠木さんってナニモノ?
「一ついいですか?」
「なんだ?」
「翠木さんってナニモノ?」
「…ん?」
真剣に質問したらぽかんっとされた、その後色々と説明と言うか、何と言うか。経歴の話をされたよ。
結論、元軍人で色々な所に派遣されたりしていたらしい、退役後は最初の時に話してくれた警備会社を運営してたんだって。あ、お金は株とか色々で集まったらしくてこの暮らし、らしい
「成る程…なんて言うか…凄いですね・あれ?でも…元軍人さんなら罠も作れるような」
「あっはっは、そんでもないさ。僕としてはゾンビの習性を知り、一人で生きようと決心していた君の方が凄いさ。んー、僕が出来る罠の殆どが音を立ててしまうものばかりでね…爆発させる事なんかは出来るが…」
静かに仕留めるアイディアは無くてね…っと肩を竦めて見せた。考えの基本が力業だこの人
その内火薬とガソリンで爆弾とか作りそう…コワイ。そんな失礼な事を考えながら口を噤んでいると首を傾げられたのだった
「さて、ここが病院だ。薬局に行く方が良いかな…?」
「そうですね…えっと、ありました。見取り図」
準備を終えた私達は電気自動車を走らせ、病院のロータリーに入った。正面から見る今の病院はかなり怖い、なんでか?普通にゾンビがうろついているのだ。バイオマーク?が書かれた黄色いビニール製のトンネルを車内から覗き込むだけで動いているのが分かる、病院だもんね…感染者は多い
「かなり危険ですが、手分けして探しましょう。」
「大丈夫か?二人でいた方が安全だが…」
「一人なら見つからずに済む事が多いです。それに…私の予想ですが、殆どの物資は持ち去られてるか、使えない程に汚れているでしょう…取り敢えず、私は病院を調べてみます」
「…わかった、何かあったら知らせるんだ。いいね?」
トランシーバーを私に渡しながら、翠木さんは頷いた。使い方はここに来るまでの間に習ったし、多分大丈夫だろう。大丈夫だよね…?
「ふぅ…緊張するなぁ…」
翠木さんが車を薬局の方に回しているのを眺めながら、手に持つ斧を握り締める。さぁ、行こう。包帯とか抗生物質がメインだ
「…見つけたけどさ…これ、分からない…」
病院の防犯性能はほとんど生きていなかった、おかげでスタッフルームから鍵を拝借し、見取り図を確認しながら保管室に辿り着けたのだけど…
「ぬぅぅ…ここに来て学力の低さがぁ…!」
そう、読めないのだ。綺麗で使えそうな包帯は確保済みだけど、肝心の薬が問題なのだ。ラベルを見ても分からない、液体や錠剤、軟膏などもあるけど(軟膏は読めたから問題なかった)英語が読めないので必要な物かどうかわからない
「くぅ…いいや、持って行っちゃえ」
適当にリュックサックに詰め込んでは後で翠木さんに聞こう。そうしよう。っと考えながら部屋を出る
「…?」
部屋を出て耳を澄ますと、何か物音が聞こえる、なんだろう?こう、軽い金属を叩くような音だ
…凄く嫌な予感がする。ゾンビだけだよね?人間だったら…どうしよう、引くべきか引かぬべきか…普通なら大人しく連絡だ、だけど
「少しだけ、見てみよう」
好奇心は人を殺す、そう言われてるけど、やっぱり気になる。一定のリズムでずっと鳴っているようだ、階段から聞こえる、ここは二階だし、下か上か…上っぽい
「ふぅ…見るだけ、そう。見るだけ」
そう決めながら階段を上がって行く私。この時は正直、行って良かった。って思ってたよ
沢山の閲覧ありがとうございます。おかげで書くスピードが格段に上がって行ってます。それではまたお会いしましょう(/・ω・)/