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覚悟が足りなかったのかな…? 〇月17日 (朝から昼)

お久しぶりでございます!久しぶりの投稿になりますっ

あ、そうそう。言い忘れてたんだけど、塀の外側には余った素材で翠木さんが電気柵を取り付けてくれました。てへっ。…だから、私は誰に言ってんだよ…最近、急に言わなければいけない気がして言ってしまう…変な電波でも受信してるのかな…?と現実逃避をする思考を無理矢理気力で引き戻す。手に持つのは翠木さんが渡してくれた銃…何で銃を持ってるのかって?それはね…



「今日はマーケット…と言うか、足りない物資を集めに大きなお店に行こうと思います!」


「きゅ、急ですね…何かあったんですか…?」


「確かに急だけど、物資…主に防衛に使う物が足りなくなってるんだ。元々あまり集めて来てなかったからね」


それぞれ、紗那ちゃんと翠木さんの感想、そうです。最近拠点に不届き者が訪れる事が増えているのでそれに合わせる形になってしまうけど、防御面をもう少し強固にしたいのだ。例えば銃撃戦になった際に隠れる遮蔽物や手作り爆弾なんかを作ったりするのに…私は作れないけどね?


「成る程…じゃ、準備をしてきます!」


「は~い」


そう言って自分の部屋、じゃなくて私の部屋に入って行く紗那ちゃん。そう言えば荷物も全部、私の部屋に移動してたんだっけ。今は相部屋になってます


「なら、車を用意しておこう。充電の確認とかしないとな」


「了解ですっ!」


一気に慌しくなる翠木宅内、30分後には全員で車に乗っており。武装済み…今回は重たい物を運ぶので割と軽装、車を発進させる前に翠木さんがハンドガンが渡された。…あ、前に貰った銃は大きいから置いて来ちゃってます


「ああ、凛華君。それは正解だ、戦いに行く訳じゃないから護身用ならこっちで十分だと後々気が付いてね、小さいから携帯にするのも楽だからね」


もっと早く気が付くんだったよ。と苦笑いしながら言う翠木さん、偶然にも渡された物はここに来る前、警察の車両から拝借した。M9と言われるハンドガンだった。翠木さんが整備してオプションパーツも付いてるみたい、えっと…フラッシュハイダーと拡張マガジン…?らしい、確かにグリップの所にマガジン、弾倉を下から差し込むんだけど、その弾倉が長くなってる。ちょっと仕舞い難いけど…問題は無いかな?セーフティーを確認して仕舞っては今回行く場所の再確認をする


「今回はここから少し離れた…大体2㎞先のホームセンターに行きましょう。車は駐車場の廃車に紛らわす様に止めてみましょう。ゾンビにも注意が必要ですが…生存者にも気を付けてください」


私の説明に二人は静かに頷いた


「この辺でいいかな…?」


「はい、大丈夫だと思います」


翠木さんが止めた車を確認しては手を挙げて答える。近寄ってボンネットを開けて確認しないと動くかどうかわからないしね、以外にも状態の良い車が置いてあったのだ。念の為に確認したが最近動いた様子はなかったよ


「さて、凛華君はいつも通りかな…?」


「はい、いつも通りです」


「いつも通り…?」


私の翠木さんの会話を聞いていた紗那ちゃんが首を傾げる、あぁ。ごめんごめん!ちゃんと説明するから!


「えっと、探索する時はいつも手分けしてるの。同じ場所を見ても見つかる物は変わらないから…ちょっと危険だけどね?」


「そ、そうなんですか…えっと、」


「紗那君は僕と一緒に来ると良い、病み上がりだからね」


翠木さんがそう言うと安心した様子の紗那ちゃん、あぁ、そっか。手分けって言ったから三人バラバラになると思ったのかな…?と言うより思うよね


「大丈夫っ、無理にバラバラになる訳じゃないし…今回は翠木さんと紗那ちゃんに大きい物…鉄板や板をお願いしようかな…?」


「わかった。凛華君は小物…ねじや釘、ワイヤーなんかを集めてくれるかい?」


「わかりました、じゃ…2時間後に集合しましょう」


各々頷いて別々の入り口から店内に、と言っても私が少し離れた場所から入っただけなんだけど…



そんな感じでお店を物色して、多少の食べ物や飲料に頼まれた物を集めていたんだけど…ふぅ…っと息を漏らしながら隠れた棚の影から少しだけ顔を覗かせる。薄暗い店内に響く二つの足音、遠目から観察した限りだと、一人は一般的な格好をした女性…もう一人は軍服だろうか…?ハーネルを身に着け銃を持っている男性の足音だ。二人もここに物資を集めに来たのだろうか…?ゆっくりと息を殺して棚から棚へと移動して二人から距離を取ろうとした所で予想外の事が起きた。男性の怒声が聞こえて来たのだ、どうやら女性に対して怒鳴っている様子で思はず此方も驚きで身体が固まってしまう。何をしているの…?ここで声を上げるなんて自殺行為だ


『さっさと歩け!俺がキャンプに連れて行ってやるって言ってんだよ!』


『ふざけないで!あんたが軍人だろうが警官だろうが強制する権利がある訳ないでしょ!』


『んだと…!?』


男性の声の大きさに対し女性の方も叫ぶ様に言い争っている、不意に嫌な打撃音が聞こえて来た。男性が手い持つ銃のストックで女性の顔を殴ったのだ、殴られた女性は呻き声を漏らしながら床を這いずり逃げようとしている、が。其処に男性は足を上げて背中を何度も勢い良く踏み付け始めたのだ


「っ!!」


恐怖よりもどうにかしないとあの人は殺されてしまう。そう思った、素早く銃を構えて踏み続ける男性の背中に狙いを定める。翠木さんに教えられた通り、後は引き金を引くだけ…指を掛けようとした瞬間にすっと、銃に手が被される。びくっ!と震えながら後ろを振り向くと翠木さんがいた


「凛華君、紗那君と一緒に隠れているんだ。いいね?」


「え、あ、は、いっ…」


そう言って翠木さんの後ろを見ると紗那ちゃんが震えながら見ていた、私は言われた通り紗那ちゃんが隠れる棚の裏に滑り込む様に入ると、踏み付ける様な音が聞こえなくなっていた。少しすると翠木さんが先程の女性を背負って戻って来た。顔は腫れ、口から血を流しながら呻いている。余程強い力でやられたようだ


「さ、予定より早いけど戻ろう。凛華君、彼女をお願い出来るかな?僕は少し用事があるから」


「わ、分かりました」


こくりと、頷いてから降ろされた女性を背負い直す。私の持っていた荷物は紗那ちゃんが代わりに持ってくれた。息はしているから、大丈夫みたい。でも、早く手当てしないと…先程の光景が脳裏に張り付いてなかなか消えない、今ゾンビに見つかる訳にはいかないのに…私ってやっぱり、豆腐メンタルなのかな…?


「これでよしっと…」


「凛華さん…大丈夫ですか…?」


「うん、大丈夫だよ…」


心配してくれる紗那ちゃんに頷きながらに苦笑いする、大丈夫だと…思う。うん


「無理はしないで下さい…」


あはは…と笑いながらごまかす事しかできなかった、正直あれを見てしまうと…ね。今考えるともう少し人を撃っていたんだよね…そう考えるとゾっとする。覚悟して来たつもりだったんだけどなぁ…って情けなくて…


「気にする事ないさ。凛華君」


そう言いながら車に乗り込んで来た翠木さんの手には先程の軍人が身に着けていたチョッキと銃、バックが握られていた。もしかして剥いできたのかな…?


「銃が無ければえばる事も出来ないだろう。さ、行こうか」


そう言って、後ろの席の足元にそれらを押し込んで。車のエンジンを掛ける、ほんっとに、色々あったなぁ…この短い間に…

ではでは、次回でお会いしましょう!

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