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ペンタグラム  作者: 白江
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スキルを求めて

またまた夜中の更新になりました。


頂いたご意見をもとに台詞をできる限り減らしつつ書いてみたので、是非読んでみていただければと思います。

桜の国を出発した一行は和気あいあいと話しながら道を進んでいた。先の戦いを振り返りながら話している。

「いやー、ルーペの防御技はほんまに頼りになるわ〜」

「ドグさんの攻撃技もかなりの威力でしたよ!あのイタクァを悶絶させていましたし!」

「そういうアーナさんも多彩な技があってすごかったですよ。」


そんな話をしたながら盛り上がる中、明らかに3人のテンションは低かった。

「おいおい、どないしてん3人とも?」

「元気ないですよ?」

「いや、はは…。僕たちまだスキルとかないからさ。ちょっとね。」

「ほなら、今からモンスターでも狩るか?」

「やったるぞ、ゴラァァァァ!!!」

「そ、総長さん!?」

「出てこいや、モンスターども!駆逐してやる!!!」

「総長はたまに頭がおかしくなるんでお気になさらず」

「…たまに、なる。」

「皆さん、達観してますね」

総長のやる気の空回りにアーナは苦笑いを浮かべていた。無論、他の4人も同様に苦笑いだった。


「オラァァァアアアアアア!!!」

「ぅえいっ!!!」

「…。」

総長、クロ、セイカは夢中でモンスターを狩っていた。それはもうすごい形相で見つけたものから順に葬っていた。

「さ、3人ともすごいですね。」

「俺らは気にせず気楽に行こな。」

「スキル覚えてますしね」

「は、はい!」


しばらくそのままの勢いでモンスターを狩りまくっていた。するとまずセイカに異変が起きた。


「…スキル、手に入った。」

「おお!やったやん!」

「やりましたね!」

「残りは総長とクロさんだけですね。プークスクス」

総長とクロは顔を見合わせた。まずい。非常にまずい。最後に取り残されようものならば絶対に弄られ、威厳がなくなってしまうからである。もとより威厳など存在しないのだが...。そして

「おんどりぃやぁぁあああ!!!!絶対クロより先にスキル覚えてやる!!!」

「うぉぉぉおおおおおおお!!!最後は絶対嫌だぁぁあああ!!!」

2人はさらにモンスター狩りに熱が入った。


そんな2人を横目に4人はセイカのスキルの話で盛り上がっていた。

「セイカさん、どんなスキルなんですか?見たいです!」

「おう、見してや!」

「…わかった。氷の息吹(フリージア)

セイカがスキルを唱えると辺りが凍った。

「おお!かなりの威力ですね、これは」

「セイカさん、すごいです!」

「氷雪系か!むっちゃかっこいいやん!」

「…ありがとう。」

そうこう話しているとクロにも異変が起きた。

「きた!遂にきたー!!!」

クロはあまりの嬉しさにいつも以上に叫んだ。

「お!クロもか!よかったやん!どんなスキルなんや?」

「…見たい。」

2人に急かされたクロはスキルを唱えてみせた。

「いくよー!重力砲(グラビティア)

クロがスキルを唱えると周りにいた4人にもまとめて圧力がかかった。

「うわっ!体が…重い。」

「周りも巻き込む系の技か、これ」

周囲の声にクロは焦り、皆を心配して声をかけた。

「み、みんな大丈夫??」

「…団体戦には向かないね。」

「だね。使い方と場所は選ばなきゃ。」

皆の意見に少し悲しい目をしながらクロはその言葉を受け入れた。そんな中、アザーが叫び声をあげた。

「くそぉぉおおおお!!!みんなずるいってー!!!」

その声にドグが反応し、応える。どうやらアザーにはまだスキルが出ていないようであった。

「なんや、まだ覚えてないんかい!はよして〜」

「そろそろ疲れましたね。」

「ですね。結構時間経ちましたからね。」

「僕も覚えられたから疲れちゃったよ。」

「…遅い。」

一同はもう飽きたと言わんばかりに自らの意見を思い思いにあげていく。皆の反応にアザーは涙目になりながら

「ひどくね?みんな拙者に対して冷たすぎやん?ねえ?優しくすること覚えようよ?」

ともっともな意見を述べるだけであった。アザーの姿を見かねたルーペは

「わかりましたから、早くしてください。」

と声をかけたのだが、そういうとまた笑いだした。

そしてそれから2時間が経ち、ようやく総長にも異変が出た。

「きたきたきたきたきーたー!!!」

アザーの叫び声に皆はやれやれと思いながらアザーのスキルを見るために周囲に集まった。

「お!やっとかよ。」

「おお!おめでとー!」

「早速見せてくださいよ!」

「ですです!見たいです!」


皆の声が余程嬉しかったのか、アザーは自信満々にスキルを唱えた。

「いくでー?これが拙者のスキル!閃光(フラッシュ)!!!」

アザーがスキルを唱えたあと、それはそれは眩しかった。

「「「「「・・・。それだけかい!!!」」」」」


一同の声が木霊した。


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