表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ペンタグラム  作者: 白江
1/75

冒険の始まり

初投稿です。趣味の範囲で書いていますので、読みづらいかも知れませんが、温かく見守ってください。よろしくお願いします!


この世界では16歳になると、各国の長から冒険者の証が与えられる。この証は全ての者に与えられるが使って旅をするも良し、使わず働くも良しであり、行使するかは自由である。また、冒険の証を持っていると「スキル」が使えるようになり、その「スキル」は人によってバラバラである。

基本的には一度は外の世界を見てみたいと思い、冒険に出るものが大多数である。外の世界には様々な王国や古代都市、天空都市といった心躍る場所が多く存在する。また魔物やそれを収める魔王軍が君臨しており、一部の地域では魔物や魔王軍に支配されている場所も存在する。そしてここにも外の世界を夢見た5人の少年少女がいた。


「大きくなったら、拙者たち5人で冒険に出よう!誰も見たことのない景色を拙者たちが見つけるんだ!」

「また大それたことを…。」

「俺たちならできる!絶対だ!」

「…うん。」

「いっちょ、やってやりますか!!!!」

「じゃあ、7年後の16歳になる年にこの場所で待ち合わせよう!」


それぞれの思いを胸に今、新たな冒険が始まる。



ー7年後ー


朝ー。

「よし、装備はこんなもんかな?冒険の証も持ったし、忘れ物はないな!」

薄紫色の髪色の少年は真新しい衣服を着用し腰に短剣を据え、気持ちを昂らせていた。

「立派になっちゃって…頑張りなさいよ、アザー。」

「母さん、ありがとう。じゃあ、行ってくるわ!」

「行ってらっしゃい!気をつけてね。」

「わかってるって!」


バタン。


「ふぅ…お願いだから、無事に帰ってきてね。」


「流石にちょっと早すぎたかな?誰も来てない気がする」

そんな予想とは裏腹に1人の青年が立っていた。

青年はこちらに気づいたようだ。

「ん?おお、アザーじゃないか。僕以外誰も来ないのかと思って辛かったんだよ。」

「クロ、相変わらず早いな。」

待っていたのはクロである。一言で言えばチャラ男だが、性格は至って真面目で明るい。金髪に白いフワフワの耳飾りをつけ、高そうな一張羅を身にまとっている。腰にはアザー同様短剣を携えている。

「アザー、準備万端だね!」

「もちろん、拙者はこの日を待ち望んでいたからな!てか、他の3人のことは何か聞いてる?」

「いや、特には何も聞いてないよ?」

「そうか…まさか忘れたりしてないよな。セイカ辺りは寝坊とかも有り得るからな…」

「…私なら、いる。」

「!?」


スタッ。


「セイカ!?なぜ木の上に!?」

「…なんと、なく?」

木の上に居たのはセイカである。銀髪で肩くらいまで伸びた髪を靡かせ、和服を身にまとっている。その容姿は非の打ち所がなく、恥ずかしがり屋で少し不思議ちゃんだが、皆に愛されている女の子だ。

「セイカ、ちゃんと起きられたんだね。」

「そうそう、拙者も思ってたところだったんだよ。」

「…頑張った。」

「そっか、1番遅刻しそうではあったからよかったよ。」

そう言うとアザーとクロは顔を見合わせ安堵した。セイカはその光景を見てキョトンとしていたのだが2人は気にしていない。

「あと来ていないのはあの2人だな。」

そんな話をしていると元気な声が響き渡ってきた。

「こんにちはー!」

「お!きたきた…!?」

「「!?」」

来たのはルーペである。小柄で黒髪のショートヘアが特徴である。セイカとは逆で明るく派手なことがすきな女の子である。が…

「ルーペ?その恰好は?」

「…魚?」

そうなのである。なぜかカジキマグロの被り物を被っていた。

「ああ、これですかい?いやー、うちの親漁師なんで、冒険に出るならこれを被っていけってうるさくて。」

「にしても、えぐすぎるだろ!」

「…。」

「まあ、ルーペらしいっちゃ、らしいけどね」

4人で騒いでいると、最後の1人が来た。

「おいっすー!みんな早いな」

そう言ってやってきたのはドグである。

「いや、みんな早いな。じゃねぇよ!遅せぇだろ!」

「うるさい!時間なんて決めてないだろ!!!」

アザーとドグのいつもの言い争いが始まった。7年たっても変わらないなと3人は笑っていた。

「ハァ、ハァ…冒険に出る前に体力使い果たしてしまうわ。」

「そっちが、折れろや。」

「2人とも早く行こう?日が暮れたらまた明日になっちゃうよ?」

クロがそう促すと2人は了承し、やっと門の前まで来た。

「いよいよ、拙者たちの冒険が始まるんだな。」

「まあ、気楽に行こう。」

「やってやる。全世界を踏破してみせる!」

「…楽しみ。」

「ふっふっふ。行きましょうか。」

「…って!その魚の被り物を外しやがれぇ!!!」


波乱に満ちた冒険が今、始まった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ