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 よし、決めた。


 1週間、うじうじうじうじ悩んで、泣き続けたら、なんだかスッキリして、逆に前向きな気分になってきた。

 よく考えたら、ルクレツィアはそんなに不幸じゃないよね。美人さんだし、お金持ちで、好きな人とは婚約寸前。……嫌われてるけど。


 あ、また落ち込んできた…


 イヤイヤ、これだけ好条件が揃ってて、しかも私はロラン王子ルートをコンプリート済。もし私がアメリアだったら、好感度を上げるも下げるも自由自在と言っても過言ではない。ま、実際には、私はルクレツィアなんですけど……


 …ともかく!


 あれだけ好きだったロラン王子。スチルもセリフも必死にコンプリートして、その後は廃人のようになってしまった。あの、ロラン王子の声を、自由に話す王子の声を、うまくやりさえすれば、これから沢山聞ける訳なのよ!始める前から諦めてどうする!


 泣きすぎておかしな具合にテンションが上がりきった私は、父、エドモンド=ザリア伯爵に会いにドアをバーンと開けた。


 ……

 …………

 クラウスに怒られた。


 私が閉じこもっている間ずっと、ドアの前に張り付いていたらしい。執事の仕事なのか? と思うけど、私も部屋から出て来ないし、待つしか出来なかったのかも。


 淑女は、ベルを鳴らすらしい。

 侍女に着替えさせられ、先走りが帰ってくるのを大人しく待つ。えーと、ここは家の中で、会うのは父親ですよね?


「旦那様がお会いになられます。」


 戻ってきた侍女が伝えてきた。


 私の第2の人生、これからだ!

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