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第3話

「そんな、どうして? じゃあ、さっき走って行ったのは誰ですか?」


「角を曲がる瞬間に用意していた段ボールをぶち撒ける。撹乱の時間稼ぎに加え、そこでAとBが入れ替わる。先行しているBを俺たちが追いかけたあとで、段ボールに隠れていたAは余裕をもって逃げる。そんなところか?」


「ば、馬鹿な。何でバレた、、、」


 ちょうどみぞおちあたりを蹴られたのか、マスクの男は苦しそうにしている。


「角を曲がった後の距離の違和感。都合良くある段ボール。あと走り方が僅かに違う。多分お前は右足首を怪我している。もしくは怪我した。双子でもそこまでは同じじゃないだろ?」


「嘘だろ。なんで、そこまで、知って、、、」


「それにもう1人も」


「やぁやぁ捕まえたよ」


 いつの間にか、ルナの横には1人の男が立っていた。いや、ルナに担がれている。気を失っているようだ。


「洋介!? 何で、というか気絶してるのか?」


「そりゃこのボールを後頭部に直撃させたら意識くらい飛ばせるよ」


 ルナが先ほどキャッチしたボールを見せてくる。いや、待って。直撃?


「え、投げたのですか?」


「前に言ったでしょ? 道具の方が得意だって」


 ウインクをするルナ。そういう問題ではない気がするのだけれども。距離もそうだけど動いている人間に的中させる技能とかどうなっているのだろうか。


「さて、お前らの目的を吐いてもらおうか?」


「ま、まて! 悪かった! だから近づくな!」


 結崎君が不気味に笑う。今まで何度も見てきた光景だ。結崎君にちょっかいを出した相手が逆に返り討ちに遭う。大抵相手は泣いて謝る形になる。犯罪に抵触しない程度に目を瞑るのがいつものだ。


 ただ、今回はちょっと事情が違う。


「あなた方はもしかして、ファントムの真似をしているのですか?」

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