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空港にて。

きょうは サチコと一寸法師の たいせつなきねんびです



ふたりは この きねんすべき いちにちを ゆういぎにすごそうと りょこうへでかけました



ふんぱつして ひこうきにのることにしました



サチコは 一寸法師にプレゼントされたゆびわをうったおかねで びじねすくらすのきっぷをとりました



ふたりは このりょこうが とても たのしみでした



だから げんきいっぱいに いえをしゅっぱつしました



くうこうにちかづくにつれて ふたりのてんしょんは どんどんあがりました



あがりすぎて ついたころには ちょっとだけ けいれんを おこしていました



ふたりは おたがいに ささえあいながら ロビーをあるきました



しばらくして きんぞくたんちきをとうることになりました



まずは 一寸法師のばん



サチコは 一寸法師が にほんこっかに きがいをくわえるような



かげきなテロリストでないことをしっていました



だから あんしんして みまもりました



ところが 一寸法師が けんさをうけると きんこーん というおとがなりました



サチコは あまりにもおどろいてしまって まばたきをするのもわすれました



まさか あのやさしい一寸法師が かげきで やばんな きけんぶんしだったなんて



とてもうけいれることができません



ロビーのきんちょうかんが いっきにたかまりました



ところが そこはわれらが一寸法師



かっかっか とわらいごえをあげて



さては こいつに はんのうしたのかな



といって おもむろに くつをぬぎました



そのくつは いつ こんちゅうや ちいさなどうぶつにおそわれてもいいように



つまさきに かなぐがはいっていました



すなわち あんぜんぐつ というやつです



そのあんぜんぐつで てきに ひっさつわざをきめるつもりだったのです



もちろん たいせつなサチコを まもるためなのです



その おとこらしい やさしさに サチコは ほろりと なみだをながしました



一寸法師のつぎは サチコのばんです



一寸法師は サチコが くさや はなをあいする



とてもこころのやさしい じょせいであることを しっていました



だから なんのしんぱいもなく みまもりました



サチコがけんさをうけると なんのもんだいもなく すむーずにおわりました



サチコがひっかかるはずはありません



なぜならサチコは かぎりなく かんぺきにちかいのです



ゆうふくで あたたかいかていにそだちました



うんどうしんけいもばつぐん



べんきょうは いつも いちばん



なんでもできる とても すぐれたじょせいなのです



一寸法師は そんなサチコに めろめろです



いとしくて いとしくて たまりません



きょうのよる ほてるで サチコになにをしてやろうかとかんがえると



からだの ほてりが おさまりません



そんなことをかんがえているうちに しゅっぱつのじかんがせまってきました



ふたりはかけあしで いりぐちへむかいました



しかし ちいさな ちいさな ふたりですから なかなかすすみません



ちかくにいた すちゅわーですに はこんでもらうように たのみました



すちゅわーですは それは いちだいじだわ すべて わたしに おまかせなさい



といいました



そして いそいでふたりを てのひらにのせて はしりました



こつこつと はいひーるが おとをあげています



すちゅわーですの あたたかい てのひらにつつまれ 一寸法師は なんだか ここちよくなりました



まるで おかあさんのたいないに もどったようです



そのようすをみて サチコは なによこんな ばいしゅんふ とでもいいたそうなめで



すちゅわーですをにらみつけました



すちゅわーですのおかけで ひこうきにまにあいました



ふたりは いそいでせきにすわりました



すると まもなくはっしゃします というあなうんすがながれました



みなさん しーとべるとをしてください



という あなうんすもながれました



サチコは きちょうさんのいうとおりだわ といいました



しーとべるとなしでは おそろしくて とても のっていられません



一寸法師も サチコのことばに こくり とうなずきました



しかし ひとつ もんだいがありました



ちいさな ちいさな ふたりには しーとべるとは おおきすぎるのです



ふたりがこまっていると こんどは べてらんのすちゅわーですがきました



すちゅわーですは ふたりに わしょくと ようしょく どちらがよいか たずねました



サチコは わしょくがいいわ



といいました



一寸法師は ぼくも わしょくにしよう



といいました



ふたりは ほんとうに きがあいます



かおをみあわせて ほおを あからめます



ときがとまったように ふたりは みつめあいました



ふたりの あかくそまった ほおが かさなります



ふたりのといきが しずかに まじわります



ふたりの ほてった ちいさなからだも まじわるすんぜんです



しかし ここは ひこうきのなか



このつづきは ほてるまで おあずけです



サチコは しーとべるとが できないの



と すちゅわーですに いいました



このままでは ひこうきは ふらいとできません



すちゅわーですは すこしのあいだ なやみました



しかし さすがは ぷろふぇっしょなるです



すばやく がむてーぷをとりだし まずは一寸法師を ひょいともちあげ まどにぺたり とはりつけました



そのいきおいのまま サチコもひょいと もちあげ おなじように まどにぺたりとはりつけました



すちゅわーですのおかげで ひこうきは あんぜんに ふらいとをはじめました



一寸法師は このままでは わしょくが たべられないや



といいました



サチコは わしょくと あんぜん どちらが だいじなの



といいました



一寸法師は これは いっぽんとられたな



といい ぺろり としたをだしました



そのよる ほてるでなにがおきたかは いうまでもありません


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