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姉妹百合なんて興味ない!……はず?  作者: M・A・J・O
あちらの世界

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めるにアタック

「ねえねえ、一緒にお昼しない?」

「またあなた? もういい加減にしてほしいわ」


 翌日、またもめげずに私はめるさんに声をかける。

 だけど、めるさんはそんな私を見てため息を吐いていた。

 できることなら関わりたくないとでも思っていそうだ。


「めるさん、私ね。めるさんと仲良くしたいの」

「……はあ」

「だってめるさん可愛いし、それに……おっぱいおっきいし」

「また殴るわよ!?」


 私はめるさんの胸をガン見しながら、そう伝える。

 するとめるさんは、顔を真っ赤にさせてまたも殴りかかろうとして来たので、慌てて距離を取った。


「……どうせ断っても着いてきそうだからいいわ。一緒にご飯食べてあげる」

「ほんと!? 嬉しいなぁ!」

「……調子いいんだから……」


 こうして、私はめるさんとお昼を食べることになった。

 こういうところから徐々に仲良くなっていって、信頼を勝ち取ろう。

 私はめるさんと一緒に、中庭のベンチに座ってお弁当を広げる。


「うわー! めるさんのお弁当可愛いー! なんかすごいオシャレ!」

「まあね」


 めるさんのお弁当は、カラフルですごく美味しそうだ。

 自分で作ってるのかな。それとも親?

 どちらにせよ、センスがすごい。


 でも、私のお弁当は冷凍食品オンリー。

 手抜き感満載で恥ずかしい。


「めるさんはこんなズボラなやつは嫌だよね……」

「ズボラって……ああ、冷凍食品? 別に気にしないわよ」


 めるさんは、私の作った冷凍食品だらけのお弁当を見ても、特に嫌そうな顔はしなかった。

 ……いやまあ、他人のお弁当にケチつける人はどうかしてると思うけど。

 なんだか自分自身のことも受け入れてもらえたように感じて嬉しかった。


「そういえばめるさんはお弁当手作り?」

「ええ、まあ……両親が忙しい人達だから自然とできるようになったのよ」

「ってことはめるさん料理できるの!? えー! 食べてみたいなぁ!」


 めるさんはさらっと料理ができることを告げた。

 私は目を輝かせ、めるさんの手作り料理に思いを馳せる。

 きっと……いや、こんなに可愛いめるさんが作るのだから絶対美味しいに決まってる。


 私にも作ってもらえないだろうか。

 そんな期待も込めて言ってみたのだが、めるさんは嫌そうな顔をしていた。


「いやよ。めんどくさいし」

「えー、お願い! 私、めるさんが作った料理が食べたいなーチラッ」

「その効果音自分で言う人初めて見たわ……」


 めるさんが嫌そうな顔をするが、私はそれでも食い下がる。

 するとめるさんは、ため息を吐きながら渋々私の口に自分の箸を押し付けてきた。

 いや、正確には箸ではなくつまんでいる卵焼きだったが。


 意図が汲み取れず首を傾げると、めるさんはさらに押し付けてくる。


「なにボケっとしているのよ」

「んぐっ!?」


 そしてそのまま、めるさんが私の口の中に卵焼きを押し込んできた。

 私は驚きながらも卵焼きを咀嚼し、飲み込む。


「……美味しい」


 私は思わずそう呟いていた。

 本当に美味しかったのだ。今まで食べた卵焼きの中で一番美味しいと言っても過言ではないと思うほどに。

 こんなに美味しい卵焼きなんて、お母さんでも作れないだろう。


「……ふふんっ!」


 そんな私を見て、めるさんは満足そうな笑みを溢す。


「めるさん! もっと食べたい!」

「仕方ないわね、ほら口開けなさい」


 私はまたも卵焼きが食べたくなってめるさんにねだる。

 そんな私を見て、めるさんは嬉しそうに笑いながら卵焼きを差し出してくれた。


「あーん!」


 私は大口を開けてそれを頬張ると、またも感動する。

 もうこれは……私のお嫁さんになってもらうしかないな!


「ねえねえめるさん! 私と付き合ってよ!」

「……はあ?」


 私はもう我慢の限界だったので、めるさんに告白することにした。

 めるさんは怪訝な顔で私を見ているが、気にしない。


「だってめるさん可愛すぎるんだもん! こんな可愛い彼女欲しい!」

「……え? いや、その……は?」


 私が素直に気持ちを打ち明けると、めるさんは何故か顔を真っ赤にして慌て出した。

 可愛い。


「え、えっと……わ、私なんかで……いいわけ……?」

「めるさんがいいんだよ!」

「そ、そう……」


 私が再度告白すると、めるさんは顔を赤くしたまま俯く。

 そして少し悩んだ後、口を開いた。


「……ま、まあ……そこまで言うなら付き合ってあげなくもないわよ?」

「……え?」


 私は一瞬何を言われているのか分からなかった。

 だって、こんなあっさりオッケーしてくれるとは思わなかったから。


「あ、ありがとう!」

「……っ! ちょ、ちょっと調子に乗らないでよね!?」


 私は嬉しくなってめるさんに抱きつこうとするが、顔を赤くしためるさんに殴られてしまった。

 ……なんでだろう。解せぬ。

 でも、こんな可愛い子が彼女になってくれて嬉しい。


「あぁ、それと」


 めるさんは急に私から離れたかと思うと、急に私の目を真っ直ぐと見つめてくれた。


「さん付けはなしでいいわ。よろしくね、うい」

「! こ、こちらこそ! 不束者だけどよろしくね! める!」


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