64 ヴェアヴォルフ4
キラリン視点
セミスミさんが後ろの壁に吹き飛ばされ大きな音を立てて激突した。あれだけの音がしたからもしかしたら即死かも。私が少しでも生きている方にかけて振り返ろうとしていると、
「スタン入ったっす。」
と、声が聞こえた。見ているとボスのヴェアヴォルフが膝をついて静止していた。どうしよう。セミスミさんが気になるけど、他のメンバーはあきらめてない。私があきらめるのも違うよね。
「オールアクセラレーション。」
私は加速をかけ直して、シロンさんも攻撃に入っているため、私は3人の減っている体力を回復する。私も魔法攻撃は使えるけど、使っても対してダメージはいらないと思う。それくらいならバッファーとして専念したほうがいい。残り2割きっている正直勝機は見える。残り1割きったとき
「これはもう勝ったよね?」
私がついそんなこといってしまった。私の配信欄には、
『それ言ったら負けフラグになる。』
『負けフラw』
と、コメントに書かれていた。私も言ってから気づいたけど、吐き出した言葉は取り消せない。最後の最後までバフをかけなきゃ。私はそう思い直し再びバフをかける。私がバフをかけ終わると、残り0.5割くらいまでになったとき、ヴェアヴォルフは立ち上がった。
それに気づいた3人は大きく距離を取る。何してくるかわからないため、それが的確だ。ヴェアヴォルフは立ち上がった後おおきく暴れはじめた。ヴェアヴォルフがいたところを中心に半径5メートルくらい?一歩近づいたら即死の場所が出来上がった。そして、3人はというと、なぜか武器をしまって背伸びしたりしている。
えっなんでまだ終わってないのに。ここまできた諦めたとか無いよね。私が声をかけようとしているとヴェアヴォルフがサマーさんにすごいスピード近づきその爪で攻撃を使用としてた。危ない。私がそう叫ぼうとした時、爪はサマーのかなり前の方に空振りしていた。
あの距離で外した?一瞬そう思ったけど、ヴェアヴォルフ自体が大きく後ろに吹き飛ばされてた。よく見るとヴェアヴォルフの頭部に大きい矢が刺さっていて、黒い煙みたいなモノがあがりながらヴェアヴォルフはポリゴンになった。
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セミスミ視点
私は弓を下ろしながら一息ついた。衝撃波はまともに食らったけどそこまでダメージはなかった。むしろその後の壁激突でHP削られるかもと思ったけどそこはシロンが遮断してくれた。
私は壁激突後に弓使いのレベルアップによって覚えた一点集中というスキルの準備をしながら戦況を見ていた。現状スタン入っているし、私の出番が無いなら無いでもいい。だけどちょっと足らずヴェアヴォルフが起き上がった。そして、にゅいもサマーもシロンもヴェアヴォルフが起き上がっているのに武器を片付けてる。
これ私のことに気付いてるな。そう感じた私は矢を放った。見事命中。そして一撃必殺の即死効果も発動した。そこまでレベル差が無いモンスターが多く今までその効果を見れなかったけどこういう時には役に立つね。
「遅いよーみーちゃん。速めに矢を放っていたらスタン中倒せたかもなのに。」
と、にゅいが私のほうを振り向きながらそう言ってきた。もちろん責めるような感じではなく、その顔は終始笑顔だ。
「新技のためをしていた。まぁ倒せるかなとも思っていたけど。」
私はありのままはなす。それでにゅいも納得できたのか、
「なるほどね。とりあえず僕たちも報酬に向かおうか。キラリンさんも。」
と、にゅいがヴェアヴォルフがポリゴンになって、消えた場所に現れた宝箱3つを指差しながらそう話しかけてきた。ちなみにサマーとシロンは既に向かっている。
「ふふ。セミスミ、そして皆お疲れさまです!速く来ないと空けちゃいますよ。」
と、シロンが今にも宝箱空けそうな位置取りでそう話しかけてきた。サマーもほぼ同じ位置だ。
「あの。私ももらっていいの?攻撃してないけど。」
と、キラリンが話しかけてきた。私はサマー達のほうに向かいながら、
「問題ない。こういうのは皆で分け合うのが基本。」
と、答えた。それを聞いていたサマーも。
「そうっすよ。バフかなり助かったっす。」
と、私に同調してくれた。それを聞きながらにゅいも、
「最初はみーちゃんの勘違いだけど、クリアしたからには仲間だからね。ほらキラリンさんも速くー」
と、にゅいがせかす。キラリンさんも到着してから5人で宝箱を空けた。




