54 第一回イベント14
私達は言われて敵を倒した後、最初に斬りかかられたところに潔く戻ってきた。逃げ回ったところで、1位になるためにはいずれ戦わなければならない。それならわかりやすい位置にいた方が手っ取り早い。相手の剣士もそう思ったためか同じところに戻ってきた。
剣士も戦ってきたはずなのに消耗がほとんどない。もう少しわかりやすい消耗があったのなら余裕で勝てるのかもしれないけど、そんな事言いだしたらきりがない。私は弓を引いて矢を放つ。流石に正面からの攻撃、弾かれて終わりだ。分かってはいたけれど、きれいに弾くね。一切の乱れなく。
私の牽制に、何もなかったようにやってきた男は、
「さて始めようか。」
そう呟いた。剣士は剣を高々に構え私達がまとまっている方に走り出してきた。やはりなのか加速系のスキルは持っているみたいだぐんぐんと近づいてくる。私が受け止めてもよかってけれど、にゅいが短剣2本を器用に振り剣をうけとめた。男も止められるとは思っていなかったためかその表情はおどろきにそまる。
シロンは少し距離を取ったところからにゅいにバフをかけていて、私は現在止められている男を足払いする。うまく倒れた男にとどめを刺そう今度はにゅいが動くが、男はしっかり避けてギリギリ掠った程度で大ダメージには繋がっていない。
「残像剣」
と、男は技を使った。そしたら剣がいくつかに増えてみえる。分身ではなく残像のため実際には増えてないのだろう。それでもかなり脅威のため私達は距離をとる。隙を見てにゅいがナイフを投げて牽制する。ナイフは思った通り弾かれたけど、それにより残像は消えた。なるほど残像は1ヒットなのかそれなら対象は可能かな。
そして、私は避けている間にMP貯めてた弓で矢を放った。最初の矢はやはり簡単に防がれて、その後続く属性矢は一瞬驚いたような顔をしたが、剣を横に構えたかと思うと、衝撃波のようなものを出して9本のうち8本は断ち切られた。残り1本は断ち切る事ができなかったためか、男に跳んで行く。男は回避しようとしたが避けきれずダメージとなった。私が次の矢を用意しようとしていると、男は
「オーバードライブ」
と、いって、さらに加速した状態で剣を振りかざしてきた。私は真正面から外れているため避けれたが、にゅいは見事にあたってしまう。流石に攻撃力が高いのか。にゅいのHPはほぼ全部なくなり耐えスキルが発動していた。それを見たシロンが回復しようとするが、
「十字路」
と、回復しようとしたシロンごと巻き込んで十字架の衝撃波みたいなのが跳んで行く。これによりポリゴンとなった。私は驚きを隠せなかった。男も次は私に狙いを定めたのか、再びオーバードライブを使用した。正直これほど強烈な技はもう少し制限すべきだと思う。私はそう思いながら振り下ろす瞬間をしっかり見て、
「俊足」
を、使いしっかりMP注いでてた弓を引き一か八か矢を放った。私のかけは成功して見事に敵の懐に入り込めれた。敵の男はオーバードライブの攻撃モーションに入っていたため、私の攻撃は避けれず矢と属性矢のあわせて4本命中して男のHPは半分まで減った。
「分け身」
敵の男はすぐに別の攻撃のモーションに入っている。それを見た私は今まで温存していた分け身を出して両側から矢を放とうとする。それに気づいた男は攻撃モーションを止めれるものだったらしく攻撃モーションを変えて、
「回転斬り」
と、いって廻りながら攻撃するやつに変えた。本体の私は予想できていなかったけど、なんとか後ろ飛びすることで避けれて、分け身の方は避けれず一瞬で消された。流石に強いね。
「強いね。次はタイマンでも勝つよ。」
私がそういって弓を構える。私の言った事が男は理解できなかったのか、首を傾げながら
「何で勝った気でいるんだ?この勝負は俺がもらうぞ。」
と、私にかけだそうとしているときどこからともなく落ち葉が降ってくる。そして男の背後から何かの衝撃を食らってHPを4割持っていかれた男は驚きながら振り返ろうとする、が、私から目を離すと言う事は、私の攻撃を避けられないってことだ。私がしっかりと矢と属性矢の1発を命中させた。耐えスキルが発動している為残り1。男は納得したように、
「避けられないと思って確認してなかったのは仇だったか。」
と、呟いて飛んできたナイフを受けてポリゴンとなって消える。そして男の背後にはにゅいがたっていた。
何が起きたか説明すると、にゅいとシロン同時に狙ったとき、シロンはにゅいの回復を諦め初雪を発動した。それにより本来にゅいが受けるはずだった攻撃も含めてシロンが受けたためシロンはポリゴンとなったが、にゅいはHP1のまま耐えることができた。そして視線は私に向いているため、にゅいの最大火力を出すための時間私は囮として振る舞っていたというわけだ。もちろん私は囮ではなく倒し切るつもりだったが倒せなかったためそのままにゅいに任せたのがオチだけど。
「ふぅ危なかった〜。シロちゃんホントにタイミングバッチリ。」
にゅいが短剣をしまいながら私に声をかけてくる。私のHPは半減。にゅいも残り1ホントにギリギリの戦いだった。まさか最後に壊滅しかけるとは。
「でも今回は私達の勝ち。」
私は私とにゅいの前に現れたウインドをみながらそう返した。
《生存ランキング1位Nebulaeこれにより第一回イベントを終了いたします。それぞれのランキングはこの後発表されます。優勝チームは一分後元のエリアに転送されます。》
本当は最悪の手段として討伐不能モンスターである巨人に潰して貰う案もあったので実際巨人に見つかる場所にいるのだけどそういう勝ち方ではなく、ちゃんとパーティーの、実力で勝てたのはホントにうれしい。
私は流石に疲れたので転送までの間地面に座り込んだ。にゅいも私の右隣に座る。私は静かに右手をグーにしてにゅいに近づけた。それに気づいたにゅいも左手をグーにして2人で合わせる。そして2人で笑いあった後もとのエリアに戻った。




