30 サマー
武器屋から出た後、私はにゅいの方を振り向いた。なぜならにゅいが何か考え事しているみたいだったから。
「どうしたの?」
私が聞くと、にゅいは私の方を向いて、
「いや妹が家に帰ってくるみたいで、7時からできるらしいんだ。だから3人で、行ったほうが効率いいかなーって思って。今は現実は4時過ぎだし、もうちょっと回ってからって考えているけど、どうかな?」
ここで出てくる妹とは由夏のこと。そういえば由夏は今日の夜からできるみたいなこと言っていたね。にゅいとの2人も楽しいけど3人ならもっと楽しくなると思う。それに由夏なら気兼ねなく話せるしね。
「のった。」
私もそういった。その後、適当にポーションや毒消しといった必要な、回復道具を購入して、現状メインで前衛を行うメンバーもいないため、防御の陣と書かれたお札も購入した。
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守護のお札
防御が一定時間あがる。
使用すると、防御が5分上がる。また、即死攻撃を一度確実に防ぐ。効果が終わると消える。
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私達は防御の弱いパーティーなので、ほかの人では即死じゃなくても私達にとっては致命傷ということがありえるため、こういうのはありがたい。これを使えば私は2回即死を防げる。3回目以降は確率のため信用できない。
その後17時に私達はゲーム内の宿をとり、一度ゲームをやめて2時間の休憩を取ることにした。次は19時からだ。
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現実に戻ってきて、私は速めの夜ご飯を作ることにした。今日は私が夜ご飯つくる日だからだ。私と晴ちゃんの両親は両方ともいるけど2人はそれぞれ仕事で単身赴任中だ。家族仲はとてもいい。単身赴任に出る前にいっそ引っ越すかと言う話題も出たが、私と晴ちゃんが猛反対したため私達2人で今は住んでいる。
単身赴任と言っても、お母さんは週に一度土曜日の夜に帰ってきて日曜の夜には戻る。お父さんの方は長期休暇には戻ってくる。本日は、火曜日。そのため両親はどちらもいない。料理当番はよほどのことがない限り、1週間ごと妹と交代している為今週は私だ。
私は、冷蔵庫の中を確認して、豚肉と野菜を取り出して、野菜炒めをつくることにした。野菜を炒めている間に、ご飯もたき、みそ汁の準備も始める。2人前のため料理じたいはすぐ終わる。それで18時頃に完成した料理を一人前だけ、私の分だけをたべる。残りはフライパンや鍋に残したままだ。そのほうが後から帰ってくる晴ちゃんが温め直して食べれるから。
そして、諸々準備してから再び19時にログインした。
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宿から出てしばらくすると、にゅいも現れた。私が周りを見渡して探していると、
「流石ミーちゃん。時間通りだね〜。サマーちゃん、もうそろそろ来ると思うよ。晩ごはんかき込んで18時過ぎから入ってるのだけど、さっきクリアの報告聞こえたし。」
と、答えた。私は何となく予想できたけど、ログを振り返ってみる。そして、察した。流石姉妹かも。いや私も人のこといえないけど。
そこに書かれていたのは南のゴーレムEXのクリア報告だった。しかも半から始めてるので、あきらかに探索せずにタイムアタックであろう。もし、アンナ・イニンのクエスト受けてるなら、15分はかかる。移動と最初のチュートリアルを5分で抑えたとしても20分以上。最低でも40分満たない。かなり速い。近距離アタッカーは確定として、スピードに振っている?
そんなこと考えていると私達の前に走ってくる女の子が見えた。由夏、いやサマーだと思う。由夏は夏系の名前をつけてゲームしているし。なんてたって見覚えのある顔だ。
そのまま私達にとびついてきた。私達も予想できていたのでなんとかたえる。
「お待たせっす。セミスミちゃん。にゅいちゃん。」
快活に笑う、その顔見ると飛びつかないでと怒れなくなる。ほんとにしょうがないなぁ。




