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修行
「おい。ルーモス。これいつまで続けんだよ~」
ーーーーーーーーパシッ
どこから拾ってきたのか都合の良い長い棒で肩を叩かれる。
近くの林の中で眼を瞑り座禅を組む頭の中では身体の中の電源を探し入れる事だけを考えるんだとか。
声をかけたり他のことを考えると直ぐに叩かれる。
「いってぇ!なんでわかるんだよ!」
「はい。静かに。トーマの身体能力だと足りないから早く魔力覚醒してもらわないと一向に進めないんだよ。」
「はぁ?だから難しい言葉やめろっつーの!やればいいんだろ!やれば!」
もう3週間この調子だ。修行はてっきり身体を動かすものだと思っていたから、拍子抜けだった。
しかし、一日中これで、一週間。健康な男児は飽きるものだった。
「守りたいものがあるんだろ。ソレがない限り無理だ。でも、お前には素質がある。飽きても見つけるんだ。」
「わぁーってるよ!」
守りたいんだよ。母さんにまたあんな顔させたくねーし。
3週間経っても村に戻れねーし、
ーーーーーーーーパシッ
「いってぇ!」
「考えるな。感じろ。」