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水の魔王  作者: 粉ミルク
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現出

 世界に現存する七の魔王。その1つが打ち倒された。魔王を打ち倒した者を、世界は『勇者』と呼んだ。



 ―――異常すぎる魔力濃度。


 ―――偶然その場に誕生した精霊。


 ―――寄る辺もなく彷徨える魂。


 異常すぎる魔力濃度は精霊を誕生させ、誕生した精霊に彷徨える魂が救いを求めて殺到した。


 精霊は依代を決めなければこの世界には留まれない。数多の魂は精霊の特異な身体に融合し、精霊の格をあげた。

 精霊は格が上がれば上がるほどに依代の存在が重要になる。


 選択肢はなかった。


 精霊が依代に選んだのは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 魔王をはじめとする魔王軍の魔力が染み込んだ湖を依代とした格の高い精霊。


 ただ湖の精霊が誕生するだけでその事態が収まるはずもなく、湖の精霊は闇の魔力を存分にその身に宿した。


 世界に新たな魔王という問題が現出した。


 彷徨える魂達は湖の精霊だった新たな魔王に語りかけた。


 ある魂は増悪を。


 ある魂は憤怒を。


 ある魂は愛を。


 しかし、誕生したばかりで心のない魔王がそれらを理解することはなかった。理解されなかった魂の想いは心のない魔王の中で消え去った。


 そんな魔王が最初にしたことは、湖から空を眺めることだった。

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