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DK世界に行ったら100倍がんばる!  作者: 独瓈夢
転生の章
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3-15 ケンタウロスの間で晩餐会②

『ケンタウロスの間』。


 その豪華な広間の百メートルはあると思われる超長いテーブルの上には、獣人族にとってはとびっきりの馳走が並んでいた。


 足が48本あるドンデンダコの酢漬け、足が52本あるダンデンイカの刺し身、モモグラの串焼き、オケラのあぶり焼き、マイマイ蛾のサナギの天ぷら、コウモリの照り焼き等々。

みんな獣人族の大好物だ。参加している獣人の数は千人を下らないだろう。


 参加者は将軍とか大臣とかの上級クラスや有名な戦士たちである。獣人国の規模がわかるというものだ。

 豹顔将軍ジャバリュー、象将軍ディアドコイ、人虎将軍ガドゥンガン、犬将軍マスティフ、牛頭将軍、カーマデーヌ、馬頭将軍ガヴァーロや、ガネーシャ、エンバラモス、ガルディクス、メーティオーン、グット・シーなどの姿も見える。


 人虎将軍ガドゥンガンは何事もなかったような顔をしてモモグラの串焼きを数本一度に頬張っているところを見ると、試合であれだけふっ飛ばされてもケガもしてないのだろう。

レオが見ているのに気づいて、人虎将軍はニヤリと笑った。


「やあ、ラン、レオ、それと...」

リザードマン戦士のガネーシャがダンデンイカの刺し身の皿を手に歩いてきた。

「私はモモよ!」

「おう、モモか!どうだ、みんな楽しんでいるか?」

のんきに聞く。昼間にコロセウムで負けたことは全然気にしてないようだ。

「うん。楽しんでいるわよ。それにしてもスゴイ人数ね?」

「ああ、ゼリアンスロゥプ大王が、晩餐会を開くなんて150年ぶりだってジャバリューが言っていたよ。」

「えーっ、150年ぶり?!」驚くレオ。

「なんでも、獣人族を統一した時に、全獣人種族の代表を集めて百日間、毎日晩餐会を開いたらしい。」

「百日間も晩餐会をするなんて、豪腹というか、肝が太いというか、想像を絶するわね」とモモも驚いている。



 ゼリアンスロゥプ大王が、獣人族を統一した時に、獣人全種族の代表を集めて百日間、毎日晩餐会を開いたとガネーシャから聞いておどろくレオたち。


「百日間も晩餐会をするなんて、豪腹というか、肝が太いというか、想像を絶するわね?」

「テラにもそんな豪勢な晩餐会をやる王様はいないわ...」

「ちょっと信じがたいほどのスケールの大王さまだな!」


「なーに、始めの一日だけ大王様が金を出してやらせて、あとの99日は、各種族の代表に払わせただけだ!」

突然、後ろから声が聞こえたので、ビックリしてふり返ると、ジャバリュー将軍が酒のグラスを手に後ろにいた。

「ジャバリューさん!」

「何か御用ですか?」

「大王様がお呼びだ。私と一緒に来てくれ。三人ともだ。」

「じゃ、あとでまた話をしようねー!」

ガネーシャがニコニコと笑いながら手をふって言う。

試合がすめば敵も味方もないのだ。アッサリした性格のリザードマン戦士のようだ。


「どうだね。何か口に合う食べものはあるかね?」

歩きながら豹顔将軍が聞く。

「あ、... はい」

「な、なんとか...」

「あの黄色くて丸いフルーツはおいしいわね」

みんな獣人たちがむさぼるように食べているモノを食べる勇気はなかったのだ。

「すまなかったな。人族用の食べものは用意してなくてな。明日には用意するように言ってあるから、今日はあるのでがまんしてくれ。」

“さすがゼリアンスロゥプ大王の側近将軍だけある。細かなところにも気を配れる男なんだ”とレオは感心していた。


 ゼリアンスロゥプ大王の前には、大王用に特別にセットされたテーブル上にさまざまな料理が山ほど盛られている。そして大王の両側には、やはり数十人の若い獣人族の寵妃たちがいた。

 レオたちが近づいて来たのを見ると、手にしていたバカでかいモモ肉の丸焼きをテーブルの上に投げ、立ち上がって若い獣人姫たちを押しのけて近寄って来た。


 高い。3メートルは優に超えているだろう。

燦然と輝く宝石を散りばめた王冠をかぶり、豪華な金銀の装飾がある緑色の服と裏地が金色のマントをはおっている。

 大王はランの前に来ると、両手を広げて讃嘆の目つきで言った。

「モゴモゴ... ラン... お前は すばらしい センシだ。モゴモゴ...」とランを絶賛する。

ランはコロシアムでしたのと同じように、頭と片手を下げて優雅に一礼した。


次の瞬間、ゼリアンスロゥプ大王はその巨大な手でランを抱き上げ高く掲げ、

「モゴモゴ... ラーン!ワレらが... ユウシャ!モゴモゴ」と吼えるような大声で言った。


オオオオオオオ―――――!


招待客たちが一斉に声をあげ、それはすぐにラン・コールに変わった。


ラーン!ラーン!ラーン!ラーン!ラーン!ラ――――ン!


大王はランを肩の上に乗せた。

肩の上から両手をふって招待客たちに応えるラン。


次の瞬間、ランが消えた。


「?」


大王が自分の肩を見る。


「大王様、どうもありがとうございました。」


声がする方を見ると、ランが今まで大王がいたテーブルの上に立っていた。

瞬間移動で移動したのだ。大王に向かって、またあの優雅な一礼をする。


「モゴモゴ... すばらしい!」


ワーワーワーワーワーワ――――!


歓声とともに招待客は大拍手をする。



大王、今度はレオを同じようにバカでかい手で頭上に掲げる。


「モゴモゴ... ワレらが... ユウシャ! レーオ!... モゴモゴ」とふたたび吼えるような大声で言った。


オオオオオオオ――――! 


招待客たちがふたたび一斉に声をあげ、すぐにレオ・コールに変わった。


レーオ!レーオ!レーオ!レーオ!レーオ!レ――――オ!



するとレオは自分の体を握っている大王の両手に自分の手をおいて…

100倍力でバッと飛びあがって抜けてしまった。そのまま一回宙返りをして床に立つ。


「!?」


大王がどうやって抜け出したのかわからず自分の手を見る。


「大王様、どうもありがとうございました。」


レオも大王に一礼する。


「モゴモゴ... オマエもすばらしい!」


ワーワーワーワーワーワ――――!


さらなる歓声とともに招待客の大拍手。



それはすぐ大王コールになる。


ゼリア――ン!ゼリア――ン!偉大なるゼリア――ン!

ゼリア――ン!ゼリア――ン!偉大なるゼリア――ン!


大王はモゴモゴと言いながらうれしそうに手をふっている。


招待客たちは熱狂し、『ケンタウロスの間』は大きく揺れた。



      

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