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DK世界に行ったら100倍がんばる!  作者: 独瓈夢
転生の章
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3-13 コロセウムの死闘②

 観衆が騒ぎ、ランがどこに行ったのか探している。


大王もキョロキョロとランの姿を探す始末だ。


「ひきょう者、降りて来い!」

「怖くなったか、人族の娘!」


などと喚いている獣人の戦士たち。

ランがまた消えたので、闘技場の中をウロウロしている。



「だれが、ひきょう者ですって?」


ランが現れたのは、獣人将軍たちがいる半分地下式の《かぶりつき》特別観覧席の前。

《かぶりつき》にいた将軍たちも驚いている。


「こいつー!」

「やれー!」

「ギャース!」

「フンガ!」

「ガウ!」


一斉にランの方に走って来ようとする…



その時、


シューシューシューシューシューシューシューッ


風を切る音がして、闘技場の中に置かれていた剣、槍、鉄球、三又槍、短剣などが一斉に獣人戦士たち目がけて飛んで行った。


《かぶりつき》特別観覧席の前にあった20本以上の武器もすべて飛んで行った。


これには百戦錬磨(ひゃくせんれんま)の将軍たちも腰を抜かすほど驚いた。


100本を超す武器- 槍、大小の剣、バトルアックス、グレイブ、ダガーなどが、まるで雨が水平に降るように獣人族戦士たち目がけて飛んで行って-


五名の戦士たちを囲むようにしてピタッと空中停止した。


オオオオオオオオオオオ―――――!


観客たちがまたどよめき、ついで盛大な拍手が闘技場に鳴り響いた。


パチパチパチパチパチパチパチパチパチ…


「一歩でも動いたら、みんな串刺しよ!」

凛としたランの声が響いた。


獣人族戦士たち一歩も動けなかった。

一歩でも動けば、それらの武器が彼らの身を割き、貫くということを知っていたのだ。


「しょ、勝負あり!」

審判のジャバリュー豹顔将軍が大きな声で言い、大王の方を見る。



大王は、王族用の観覧席の前にある手すりに身を乗り出して見ていたが、右手指を上にあげてランの勝利を告げた。


オオオオオオオオオオオ―――――!


観客がどよめき、それはランへのコールに変わっていった。


ラーン、ラーン、ラーン、ラーン、ラーン、ラーン!!!


よく見ると、なんだか大王までいっしょにコールしているようだ。


ただ口を小さくもぐもぐしているだけのようなので、ランと言っているかどうかは定かではないが。



「大王様の裁定により、モリ・ランの勝ち!」


ワワワワオォォォ――――――――――ン


もうスゴイどよめきだ。



次いで


ラーン!ラーン!ラーン!ラーン!ラーン!ラーン!


とまたラン・コールが起こる。



そのとき、5万人のラン・コールに負けないほどの大声を上げたものがいる。


「パオオオオオオオオオオ――――――ン!」


たちまちどよめきが止まる。



するどい音を長い鼻から出したのは、象将軍ディアドコイだ。


「不甲斐ない戦士どもだ! ラン、今度はおれが相手だ!」

そう言うと、両手に百キロ以上はあると思われる巨大なオノをふりかざしてラン目がけて突進しはじめた。


ドシンドシンドシンドシン... と地響きを立てて。


「ディアドコイだけに相手をさせられるか!」

「オレも勝負するゾ!」

「ワシの方が先じゃあ!」

「あたいが勝負するんだ――っ!」


ほかの将軍たちが、次々と《かぶりつき》特別観覧席から剣や槍を振り回しながら飛び出し、前をドシンドシンと走っていた象将軍を追い抜く。


「あ、こら、待てー!おれを出し抜くとはケシカラーン!」



それを見ていたレオ。


「ランちゃん、お疲れさーん!今度はオレだ。バトンタッチ!」


将軍たちがドドドドと迫って来るのを見て構えていたランだが、レオの声を聞いて


「レオ!なによ、そのバトンタッチって?」

「交代しようっていう事だよ!」

「オーケーよ!」


そういうと、ランの姿はパッと消えた。



ドドドドド――っと迫っていた将軍たちは、ランが消えたので走るのを止めてあたりを見回してとまどっている。


「やあやあ、今度は将軍さまたちのご登場ですか?」

レオが《かぶりつき》から出て大声で言う。


「すでにごらんになったように、ランは見事に五名の勇敢な戦士に勝ちました。これで彼女の力のすごさは十分わかったと思います。」


「う... むむむ...」

「パオン」

「ふぐうう!」

「ぐがががが!」

「ギリギリギリ!」


将軍たちは何も言わない。


「五名の戦士を相手に勝ったランに対して、今度は将軍たちがお相手をしてくださるのですか? それはたいへん光栄ですが、ここはひとつ、オレにも少し力を示させてください。なんせ、オレも非力みたいなことを言われましたのでね!」


ランの姿は《かぶりつき》の中にあった。瞬間移動で移動したのだ。



「よし、お前のいうことも一理ある。我ら将軍を相手するのは、勇者たちの“将軍”であるお前ということだな?」

「えーっ、オレは別に将軍じゃないよ?」

「よい、問答無用じゃ!かかれ―――っ!」

「パオオオオオ―――ン!」

「お――っ!」

「行くぞ――!」

「キェ――!」


オオオオオオオオオオオ――――――――!


またもやどよめく観客たち。



もっとも走るのが速い人虎将軍ガドゥンガンが10メートルの距離にせまったとき、


レオは100倍跳躍力で飛びあがりながら、フラガラッハの剣を投げた。





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