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DK世界に行ったら100倍がんばる!  作者: 独瓈夢
転生の章
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2-37 エルフ少女の冒険⑦

 ヤマト軍の前線に到着するまでは、何度も魔軍部隊と遭遇しました。

ある時は迂回して避け、ある時は上を飛び越え、そしてある時はレオさまは躊躇せずに立ち向かわれました。


 レオさまの強さと言ったら…


私は背中にしがみついたままステルス魔法を発動し続けるだけですが、

魔軍兵士の数が100人だろうが、300人だろうが、一向にかまわず、隊列の外側から

まるで大根の皮を剥くように


シュババババババババババババババババババババー


Uターンして、ふたたび

シュババババババババババババババババババババー


またUターンして…

シュババババババババババババババババババババー


とまたたく間に切りくずしてしまわれるのです。


魔軍部隊はなにが起こっているかもわからないうちに全滅させられてしまうのです。

私は背中でその戦闘の様子を見ながら、あらためてレオさまの強さにほれぼれとしてしまいました。


勇者はこうでなくちゃ!

フーレー、フーレーレオさま♪



走りに走り続けて。

一秒間に30メートルとか40メートルとかいう速さですので、かれこれ20時間近く走っていますので、もう、かなりな距離を走ったことになります。

もちろん、私はステルス魔法だけでなく、疲労回復魔法や意気軒昂魔法をレオさまにかけて続けていますから、こんな無茶苦茶な強行軍も可能なのですが。


そしてシーノさまが魔軍の前線まで20キロと言われたときに、

レオさまは前線の魔軍司令部を急襲することを決意されました。

アイミはもうビックリです。

レオさまって、勇敢!(うっとり♡)



 レオさまは魔軍の司令官の情報を得るために、魔軍兵士を生け捕りされました。

「人族はすべてわれら魔族のエサになります。人族のメスはゴブリンの子を産ませるために使われるます」

尋問していた捕虜の魔軍兵士が、そう答えたときのレオさまのお怒りになったことと言ったら…

たちまち捕虜たちを切っておしまいになられました。

でも、ゴブリンもコボルトもひどいです。

レオさまの気持ち、私もわかります。


 レオさまは捕虜にした魔軍兵士から、魔軍の司令官と副司令官のいる場所を聞き出しました。

司令官はバメロスという名前で副司令官はグゴスモという名前らしいです。

バメロスはとても強い魔族だそうで、グゴズモも有名な魔族の魔術戦士だそうです。

 魔軍兵士がウジャウジャいる中を、レオさまは私のステルス魔法とシーノさまの気配遮断魔法を使って、敵に見つからないようにして魔軍の司令官がいるというホテルに忍びこみました。



 レオさまは行動がメッチャ早いです。

司令官のいるVIPルームとやらに着くと、警備の兵士をバッサリと切り捨てると

バッタの足の凄まじい力で部屋のドアを蹴り壊してしまいました。

ドアが木っ端みじんになったのには、私も驚きのあまり呼吸を忘れるほどでした。

レオさまとは蹴鞠(けまり)遊びなどできませんね…


バメロス司令官というのはすぐわかりました。

と言っても、部屋の中にいた魔軍のエライ将軍たちは、レオさまがドアを蹴破ったときに

その衝撃でみんな床に倒れていたのですけど、その中で一番立派な紫色の鎧と黄色のマントを

つけているのがバメロスという司令官なのでしょう。

そんなのは、いくら私でもわかります。


レオさまに手向かおうとしたほかの三人のエライ魔軍将校たちは、

あっと言う間にレオさまに切られました。


バメロスという司令官は

「キ、キサマは誰だ―?!」

と叫びながら4本の剣でレオさまに切りかかりました。


誰もが恐れる魔軍の司令官を襲う者がいるなんて、とても考えられなかったのでしょう。

「オレはミィテラの世界を魔族から解放するために遣わされた神風さ!」

レオさまはカッコいいセリフを言って、バメロス司令官を真っ二つにしてしまいました。


それから、レオさまは床に転がっていた司令官とほかの将軍たちの魔石を拾うと

そうそう、いつか私が「魔族の落とす魔石はモノによってはとても高い値段がします」と教えてから、こまめに拾うようになりました。

今では500個くらい持っておられるでしょう。

戦闘のじゃまになるからと、私が下げているバッグの中に入れているのですが、もう結構重くなっています。


そして、何を考えたのか、レオさまは魔軍の司令官のものと思われる、紫色で金の装飾が入った見事なヘルムを私にかぶらせたのです?

「レ、レオさま、女の子はこんなものより、お花の冠のようなカワイイものを好むのです!」

と思わず言ってしまいました。


言ったあとで、“あれーェ、お花の冠って花嫁さんがかぶるものでは...?”

と思い当たり、これではレオさまに「私にプロポーズしてください!」と言っているのと同じだと気づき、恥ずかしくて真っ赤になりましたが、背中におぶさっているので気づかれなくてほっとしました。


ところがレオさまは「いや、魔族のヤツらを驚かせようと思って、これをアイミちゃんにかぶってほしいんだよ」というではありませんか。

「?」

私がわからずにいると、


「魔軍はこれがバメロス司令官のものだと知っているだろう?」

「はい。たぶん知っていると思います」

「だから、これを見せれば司令官がやられたって思っちゃうだろ?」

「あ、なーるほど。わかりました。それなら“お花の冠”の代わりにそれをかぶってもいいです」

「えっ、お花の冠ってなーに?」

「あ、いえ、何でもありません。私のひとりごとです...」

「ふーん...?」


あー恥ずかしい。また言わないでいいことを言っちゃいました。

でも、私が「では、急いでいるでしょうから、さっさとかぶせてください」

といったら、「あ、そうだ」と言ってかぶせてくれましたが、

その前に司令官のはおっていた黄色いマントで顔を隠されました。


そりゃね…

おっかない魔族の司令官のヘルムの下から、私のようなエルフ美少女が顔をのぞかせていたら、

魔族たちは怖がるどころか、ギャーギャー叫んであとを追いかけてくるでしょうから ね…

レオさまはというと、ご自分のヘルメットの下に、さきほど森で即席で作った古い樹皮の仮面をつけられました。

なんだかこの古い樹皮の仮面をとても気に入っておられるようです。


それからレオさまがとった行動はたいへんすごいものでした。

私にまたステルス魔法をかけるように頼み、シーナさまに気配遮断魔法をかけてもらうと

ホテルの中にいた敵をものすごい速さで走りながら、かたっぱしから魔軍将校を切りはじめました。


そして大声で... 

ああ、今思い出しても耳がジンジンするようです。

あれは大声なんてものではありません、まるで一千匹のゴジラが同時に叫んだような大音声でした。


「オダ・ノブノブ軍の奇襲攻撃だ――――っ!」


「魔軍司令官バメロスは打ち取った――――っ!」


シーノさまのバリアーがなければ、私のかわいいエルフ耳の鼓膜は破れていたでしょう。


「「「「「「「「「オオオオオオオオオオ――――――――――!!!!」」」」」」」


レオさまが大咆哮を放つ方向にあるものは、窓ガラスは割れ、ドアも吹き飛んで壊れます。

シーノさまが、この鼓膜が破れそうな大きな叫び声は“ショーゲキハ”というレオさまが新しく習得された能力らしいです。

でも、使い方には十分注意するように言われました。

なんでもスゴイ破壊力があるそうです。


「レオさま、すごい!さらにパワーアップですね!」

とおんぶされながら褒めてあげました。

男の人って褒められるのが好きって、あの人族の女先生から習いました。


通りに出てからは、副司令官のグゴスモがいると聞いた酒場へ走って向かいましたが、

今度はシーノさまのバリアーだけで姿を見せながら疾走します。

そして、やはりあの一千匹のゴジラが同時に叫んだような大音声で叫ばれるのです。


「オダ・ノブノブ軍の奇襲攻撃だ――――っ!」


「魔軍司令官バメロスは打ち取った――――っ!」


“何事か?”と表に出てきた魔軍兵士たちは、私たちの姿を見て腰を抜かしていました。

それもそうでしょう、背丈は2メートル、頭が二つあり、上の頭は司令官バメロスの

見事な紫色に金の装飾が入ったヘルムをかぶっており、下の頭は樹人の顔なのですから。


その表に出てきた魔軍兵士たちに向かって

「「「「「「「「「オオオオオオオオオオ――――――――――!!!!」」」」」」」

とショーゲキハをまき散らすのです。


ズドドドドドド―――――ン!


ものすごい音とともに魔軍兵士たちはすべて吹き飛ばされ、建物はすべて窓や扉が吹き飛ばされ、壁が壊れたり、屋根が吹き飛んだりしました。

まるでミッッデンランジア西部に頻繁に起こるという大竜巻のようでした。


「「「「「「「「「オオオオオオオオオオ――――――――――!!!!」」」」」」」

私たちが通ったあとには瓦礫と破壊の跡しか残りませんでした。




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