3-28 鬼人族国の大歓迎②
ランは着陸地点から百メートルほど川の方側にある小山のとっぺんに現れた。
迫って来る鬼人族の騎馬隊から見つからないように、身をふせて川の向こう側を監視している。
レオは腹ばいになっているランの姿がレオたちから見える。
よりよく見えるところを探しているのか、腹ばいになったまま匍匐前進をしているらしく、おしりがモコモコと上がったり下がったりしている。
ぴったりフィットしたパンツに包まれた締まったおしりもなかなか魅力的だ...
いやいや、今はそれどころではない...
だが、100倍視力というものは、たいへん便利なものだ。
レオはロープで固定されてあったみんなの荷物を素早く解き、アールから降ろす。
そして200メートルほど離れたところにある森の中に隠す。100倍力と100倍走力を駆使して森まで数往復の仕事を数分で終える。
ついでにモモとランとフィラさんが外して降ろしたテントとイスも森の中にもっていく。
「よし、戦いは最後まで避けるけど、一応戦闘準備だ!」
「「「はい!」」」
モモもミユもレオが近くにいるが、少しも気おくれせずにパッパッと服を脱ぎ、下着姿になって戦闘服に着替えている。フィラさんも着替えている。
テントを張って中で着替えたいところだろうが、テントや荷物をかくした森までは距離があるし、非常事態なのでその場で着替えているのだ。
ランが現れて報告する。
「レオ、あの騎馬隊、川の向こうまで来ているわ。全部で30人。武器は弓が15人、あとは槍と剣ね。川を渡るのに少しひまどると思うけど、20分もしたらここに来るわ」
「よし。じゃあランも戦闘準備していいよ。」
「はい!」
「ひとつみんなに注意しておくけど、絶対に鬼人たちを傷つけたり殺したりしちゃダメだよ!」
「「「「はいっ!」」」」
「まずはオレが話してみるから。エルフ女王や、ドワーフ国王やオダ将軍やゼリアンスロゥプ大王の親書を見せて話せばわかってくれると思う。」
レオが話している間も、女の子たちはさっさと着替えている。
モモはピンクの下着-ストリングショーツ。
ミユは若草色の下着-タンガ!
フィラさんはスタンダードな白い下着。
そしてランは黒い下着‐Tバッグだった!
“おいおい、下着はこの世界でもデザインが発達しているのか?”
女の子の中では、やはりランの色の白さが際立っている。夜叉族と関係あるのだろうか。モモは少し褐色がかった肌をしているがけっこう白い。
ミユは獣人国の大王特別貴賓用御殿ですでに体を見せてもらっているが、体全体にごく薄い斑点のようなものがあるが薄褐色の肌はなめらかなようだ。
フィラさんは褐色のきめ細かな肌をしている。ミユもフィラさんも豹族というから、肌のきめ細かは種族特有のものかもしれない。
ちなみに、レオの100倍 審美眼で見たスタイルは、
モモ: 身長155センチ B83 W58 H83 背は低いが、プロポーションはバツグン
ミユ: 身長160センチ B76 W59 H84 バストは発育途上のようだ。
フィラ:身長170センチ B88 W62 H89 バストがたゆんという感じ。圧倒感を感じさせる。
ラン: 身長155センチ B85 W57 H82 スリムだけどプロポーションはいい。
“女の子たちは全員ウホホスタイルだな...”としあわせな気持ちになるレオ。
「それでも話が通じないようだったら、シーノがみんなを包む防御バリアーを張って守ってくれる。もちろんアールもだ。」
「ギュイ!」
「アールは何もしちゃダメだよ。そこでおとなしく草を食べているんだよ?」
「ギュギュイ!」
レオが話している間、女の子たちはさっさと戦闘服に着替えた。
モモは迷彩服上下に迷彩色の帽子。膝下までの長い皮ブーツ。
ミユは濃紫のニンジャコスチューム。下にチェンメイルを着ている。ブーツも手袋も濃紫だ。
フィラさんは、獣人族が使うカーキ色の上下に皮ブーツ。彼女も下にチェンメイルを装備している。
そしてランは黒装束のニンジャコスチューム。ランもチェンメイルを下につけている。
それからめいめい武器を装備する。
“ミユちゃんは、カメレオンスキルを使うときにあのコスチュームとチェンメイル、どうするんだろう?”素朴な疑問がレオのアタマをよぎった。
レオはと言えば、一応、聖堂の武器庫で見つけた、ハデスの兜、ハデスの鎧とオーハンの盾などをもって歩いてはいるのだが、シーノのおかげでまったく使ってない。
唯一、フラガラッハの剣と呼びのショートソードをもっている。
なので普段着というか、動きやすいブルー色の上下に皮の半ブーツをはいているだけだ。
「レオさまズルーいです...」
ちょっぴりうらめしそうな顔でちょっぴり口をふくらませて言うミユ。
「ん?どうして?」
「「そうよ、そうよ!」」とランもモモも口をそろえて言う。
「?...」
「だって... 私たち、恥ずかしいけど非常事態だからレオさまの前で服を着替えたのに...」とミユ。
「そうよ!レオさまは着替えてないじゃない!」とモモ。
「レオだけが私たちの下着姿を見るなんて不公平よ!」とラン。
「だってオレ、着替える必要ないもん」
「そこをあえて着替えてあげるのが、サービスというものですよ」とフィラさんまで援護する始末。
「はい、はい。」
「ったく... 非常事態だというのに」
レオは小さくブツブツいいながら、服を脱ぎブリーフ一枚になる。
「キャー!」
ミユは小さく悲鳴をあげながら目の前を手でおおい、そのすき間からしっかり見ている。
「おほほほー!」とラン。
「あまり筋肉ついてないですねー」とモモ。
「まあ、並みですね」とフィラさん。
レオだけが女の子のプロポーションを評価する権利をもっているだけではないのだ。
女の子たちも男の子のプロポーションを評価する権利も持っているのだ。
“男女同権バンザーイ!”
と女の子たちが思ったかどうかはわからないが。
アンダーシャツを着て、その上からハデスの兜、ハデスの鎧を装備し、オーハンの盾を左手でもつ。
そこには完全武装の勇者の姿があった。
ミユはうっとりした目で見ている。
モモは「なかなかサマになっているじゃない?」と一応評価。
ランは「さすがレオ、カッコイイ!」と絶賛。
フィラさんは「ちょっと昔すぎるスタイルね」と厳しい。
「あー、遊びはここまで。ラン、また見て来て」
「了解!」
ランの姿が消える。
「じゃあ、ほかのみんなはオレの後ろに控えていて」
「「はーい!」」
ランの方を見ると、“すぐそこに来ている”とジェスチャーで下の方を指している。
手招きしてランを呼び寄せる。
目の前に現れたランがレオに言う。
「私は森の中にかくれて見ているわ」
「オーケー!」
伏兵は兵法の常套手段だ。
間もなくして、小山のわきから騎馬隊が現れた。
アールを見てギョッとしたようだが、展開して半円形になってレオたちを囲む。
よく訓練されている戦士たちのようだ。
その証拠に、巨大なホワイトドラゴンを見ても少しも怖がってない。
まあ、ヘルメットを被って顔が隠れているから、ヘルメットの下では冷や汗ダラダラかも知れないが。
それぞれ油断なく武器を構えている。弓を構えている者はいつでも射れる姿勢だ。
騎馬隊は当然、全員鬼人族戦士たちだ。
頭にはヘルメットを被っているが、そのヘルメットから立派なツノが出ている。
たぶんヘルメットに穴を開けてあるのだろう。背には真っ赤な半マントをしている。
数人は真っ赤な地に黒いドクロみたいなのを描いた旗を手にもっている。
あれはたぶん部隊旗か何かだろう。
半円の真ん中にいる5人以外は、投げ槍みたいなものを構えてアールの方をしきりに見ている。
ホワイトドラゴンを警戒しているのだろう。
騎兵隊のリーダーらしい戦士は、青い髪、緑色の目をもった小柄で若い鬼人の女戦士だった!
突撃隊旗




